今日の衆議院本会議において、非常に重要な法案2つが可決しました。1つは米軍再編法案、そして、もう1つは国民投票法案です。
この2つはいずれも昨日、与党が強行採決を行うことで、本会議に上程され、そして、多数決で可決されました。
きちんとした審議を必要とする大変重要な法案であるにもかかわらず、急いで採決されたことは、誠に遺憾なことだと思っています。
特に国民投票法案は、憲法の改正手続きに関するものです。ご存じのように、国会における3分の2以上の賛成を得た発議をもって、国民投票での過半数の賛成によって、憲法改正が成立するということになっています。そのための手続法が国民投票法案です。
数年来、この問題は民主党と与党との間で議論をしてきました。つまり、憲法を改正するには3分の2以上の国会における賛成が必要であると。したがって、少なくとも手続法においては、民主党も含めて各党が合意できる法律であることが、将来憲法改正を行っていく前提として必要だという共通認識があったと思います。
しかし、そういった協調路線、他の野党からは民主党も批判されてきたわけですが、しかし、我々も憲法改正を頭から否定しているわけではありませんから、手続法は憲法改正の中身とは別にきちんとしたものを作ろうということで、与党ともときには協力しながらやってきたわけです。
しかし、その協調路線は安倍総理の登場によって崩れてしまいました。つまり、安倍さんは自分の任期中に憲法改正をやるんだと。そればかりか、投票率が低迷しているなかで、憲法改正を参院選の争点にすると言われたわけです。
私は憲法改正は非常に重要な問題であって、1つの選挙の争点にする、政治的に利用するものではないと思っています。
いずれにしても、総理のその発言によって、国民投票法案は与野党協力しながら、という我々の考え方は吹き飛んでしまたわけです。
今回、この本会議場で枝野幸男さんと古川元久さんが質問をしました。2人が共通して指摘したことは、これは私もかねがね思っていたことですが、安倍総理の憲法認識です。
つまり、憲法とは何か。最も基本のところが間違っているのではないかということです。
憲法というのは、国家が権力を行使するにあたって、国民を保護するためのもの、つまり、国家権力の暴走を抑制するための装置が憲法である、ルールを定めたものである。国家権力の行使のルールを定めたものであるということが、憲法の「イロハのイ」です。近代憲法というのはそういうものです。いまの日本国憲法も当然そういう性格のものです。
しかし、安倍さんは、どうも国家が権力を行使するための法規範が憲法であると誤解をしてる可能性が高いのではないか。私も常々そう思ってきました。
そして、それは国家権力の側に常に立っている安倍総理の基本的なスタンスだからこそ、そういう誤解も生じるのではないかと思っています。
今日もう1つ、本会場でこういうことがありました。
枝野さんが一生懸命に、いま申し上げたようなことを議論して、安倍総理の憲法観について質しているなかで、安倍総理のほうは実は、周りに来た自民党議員と談笑している、話をしている、全く聞いていないということがありました。
いままで私もたくさんの総理を見てきましたが、自分のことを指摘されているにもかかわらず、それを無視して関係のないことを笑みを浮かべながら話をしている総理というのは見たことがありません。
日本国総理大臣ですから、国会、もっともっときちんと受け止めて、重視をして、そして、総理としての威厳を持って対応してもらいたい、そう思ったのは私だけではないと思っています。
いずれにしても、与党のいろんな意味での傲慢さ、そして暴走、そういうものが目立ってきた最近の国会です。
政治の事はよく分からないのですが岡田克也さんの意見等は、常々注目している一国民です。安部総理以下今の自民党を見ていると腹の立つことばかりです。本日のテーマの内容も国会内の事がよくわかります。数の力に任せて何事も推し進められたら大変な社会になります。その様にした国民にも責任はあります。後は民主党特に岡田克也さんに先頭に立って頂いて来る参議院選挙で真の美しい国に流れを変えて下さい。
投稿情報: 和田 民江 | 2007/04/13 21:08
憲法改正についての手続き法の一つが国民投票(法案)であると、誰もが認識している。
真に自立した国家を目指すためには、そして国際情勢を含む現状と照らし合わせると、日本の戦後憲法に一部、軌道修正が必要だという論調を、よく見聞きするようになった。
表現が正しいかどうかはわからないが、政治にとっての憲法、しかもその改正手続きに係わるということは、本当の、一番の大仕事なはずである。
短期間に結論が出るような審議ではないはずである。
不戦60余年の流れを重要視し、重責を果たす覚悟で取り組むべき課題に、不真面目で軽率な態度で臨むのは、今すぐやめていただきたい。論外である。
ここで、安倍首相の憲法観についてだが、岡田氏もおっしゃっておられる、安倍憲法観の問題点と懸念。もしこれを誤解だとするのならば、大いに誤解を生んでしまって仕方がない安倍カラー。
一国民として私がはっきりと申し上げたいが、安倍氏に対して抱いているイメージは、紛いの無い、真の(旧)保守主義者で、戦後(敗戦)そのものに否定的である=米国製戦後憲法そのものが気に入らない。(愛国心、『戦後レジームからの脱却』、憲法改正、新たな国家像…美しい国…、という表現にも強烈に顕れている)。そして改正後の憲法を、旧保守主義思想を貫徹させるための道具として捉えている。
であるがゆえに、途中経過を一切と言ってよいほど発信せずに、水面下で大衆ウケしないような路線変更の考察を繰り返し、何がなんでも任期中に憲法改正をして、(ここからは自民党全体にも言えることだが)、国民に対して、政治の場面では許されないはずである‘事後報告的な説明’をしようとしている。
そしてやはり、国民投票法案が早期に強行採決されたことで、さらに安倍政権についてのイメージが強まった。政治が国民から遠い所に行ってしまって手が届かない。国民の声が届かない。国民軽視どころか国民無視のままに、国家のカラーを左右するような法案審議が繰り返されている。
こういう国民感情が多発している今だからこそ、安倍氏は談笑などしている場合ではない。明確に自己主張を開放すべきだ。個人的な見解ではなく、(ご自身もおっしゃっておられるように)「国民を守る大きな責任がある中で」、総理大臣としての見解や方針を、もっと国民に対してわかりやすく説くべきだ。その内容については、どうか今の日本に合うよう、現代的に改められたものであってほしい。(=性急な改憲論議を指すのではない。)
そして憲法改正に関しては、安倍氏の周りに集う有識者の方がたに、慎重姿勢と整合性を求めたい。
決して思想的な主観を加味したり複合させたりすることなく、中立性と平和重視をもって、国際情勢の前後関係とバランスを最重要視した議論を重ねていただきたい。
戦後憲法の軌道修正にはなっても、思想的な路線変更にならないように願う。
投稿情報: 小原 | 2007/04/16 16:28
今回の、国民投票法案の採決に関しては、2点、残念に思うことがあります。
1点目は、与党と民主党が合意の上で可決されるはずだったこの法案について、民主党が反対するに至った経過、理由が分かりづらかった事です。
こう書くと、岡田さんから「理解が足りない」とお叱りを受けそうですが、新聞記事など読むと、与党のみならず、民主党も、この件については政争の具として利用しているかのように感じられます。
民主党も、この件については、なぜ法案に反対したのかなど、国民に対して、もっと説明する必要があるのではないかと思います。
マスコミの扱いは、どうしても与党に紙面や時間を多く割くので、野党側の発信はなかなか思うほどにはできないとは思いますが、党のホームページの分かりやすい場所に、今回、与党側の法案に反対した理由をおくなど、できうる限りの努力はなされるべきではないでしょうか。
2点目は、この大変重要な法案が衆議院の本会議で可決されるにあたって、その模様がテレビ中継されなかった事です。
インターネットでの中継は行われたかと思いますが、ネット中継では映るのはほぼ発言者だけです。
テレビ中継がされていれば、枝野議員が質問に立たれている際に、安倍首相が談笑などしている場面もオンタイムで全国に放送されたのではと思います。
投稿情報: 匿名 | 2007/04/17 09:39
「憲法は国家権力の暴走を抑制し国民を守るもの」という憲法認識をもっと一般の国民に啓蒙していただきたい。これをきいて「えっ」と思う国民は大勢いるはずです。今回の選挙結果は権力の無責任な行動(例えば年金問題}、暴走(強制採決)になんとなく不安を抱いた人々の行動です。理屈や情報で人は動きません。「不安」が行動を起こさせたのです。今後、憲法問題を具体的に国民に提起するに当たり、この基本認識がベースになります。民主党から是非このメッセイジを発信してください。
投稿情報: 小坂康雄 | 2007/08/08 12:39
前略。
今の法律は基本的人権など守られていない憲法違反が多い感じがする。
行政も基本的人権が守られていないと思います。
企業、富裕層に厚く一番きつく当たるのがサラリーマンです。迷惑駐輪と自治体はテレビなどを通じ国民に洗脳していると思う。
もともと、国民が広く使用する自転車の駐輪設備は現代に不可欠な社会設備で自治体や、そこに買いに来た商店街の義務だと思う。
商店街で会費を払えば個人じゃないので可能です。
警察は駐車違反切符を切るのに商店の看板や品物を路上に出してても違反処理をしてない、法の元に於いて平等扱いはしていません。
小児の性器も出してはいけない筈なのに男の子のはテレビで出しており捕まえていない。
いかに国民に対し平等扱いしてないか?
これが法治国家と云えますか?
投稿情報: 内田 | 2009/03/12 16:56