衆議院本会議に先立って開かれた党本部での会議で、私が「地球温暖化対策本部」の本部長に就任することになりました。先般の党常任幹事会で決定されたものです。温暖化問題は私が大変関心を持っているテーマですので、しっかりやりたいと思います。
すでに民主党の政策として、かなりしっかりしたものがありますが、党の中も含めて、それが必ずしも周知徹底されているわけではありません。かつ、最近のバリ島におけるCOP13の議論なども踏まえて、より充実した中身にしたいと思います。
具体的な柱としては、まず日本自身の数字です。総理の口からは、なかなかそれが出てこないわけですが、例えば2020年までに日本としてどこまで減らすのか。そのことを明確にすべきです。
そしてその上で、それを実現するための具体的手段です。キャップ&トレード方式での国内排出権取引制度や温暖化対策税の創設、あるいは自然エネルギーの思い切った導入といったことについて、しっかりと党の中で議論をしていきたいと思います。
あわせて、国民の皆さんの関心をより高めていただくためにも、目に見える形での行動ということも必要になると思います。
いずれにしても、今度の通常国会に法案の形で出したいと思っています。
福田総理のほうは、ダボス会議で日本の資金援助についてお話しになるようです。それも重要なことですが、しかし、まず日本自身が京都議定書に定められた6%削減、そして、その先にある2020年、例えば25%とか30%削減ということをしっかりやるんだということを明確にしなければ、最も重要な問題から逃げている、避けていると言われても仕方がないと思います。
いずれにしても、この温暖化問題は世界の政治の中ではいまトップアイテムです。そして、アメリカも含めてこれから大きく温暖化の重要性、そのための政治的な対応ということに舵を切っていくことは間違いありません。
日本も先頭に立ってこういう問題に対応できるように、いまのようにブッシュ政権やカナダと並んで「ブロックしている」と言われないようにしなければならない。それが未来の世代に対する大きな責任でもある。そういう思いで頑張っていきたいと思います。
地球温暖化のような重大な問題で、最大野党の責任者になろうという志に敬意を表します。
日本語になっている本の中でも、必読と言える本、論説があるかと思います。
拙ブログで書いた中から紹介をしたいと思います。ぜひご一読下さい。
気候の危機へようこそ-マッキベン語る
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/2875.html
本の紹介:温暖化地獄 脱出のシナリオ
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/11474.html
1年間程度の最新情報をまとめたもの。
本「温暖化の"発見"とは何か」
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/285.html
温暖化の科学史についての本。背景説明。
一つの大気byピーター・シンガー
http://sgw.blog50.fc2.com/blog-entry-93.html
Contraction & Convergence型のグローバルな排出権取引の基礎となる倫理学的な考察。
ジョージ・モンビオ:2℃目標は諦めたのか?
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/9959.html
英国政府の方針批判。
「私たち自身との闘い」ロンドンデモよりのメッセージ
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/post2012/508.html
スピーチを翻訳。
地球を冷ませ!―私たちの世界が燃えつきる前に (いのちと環境ライブラリー)(著)ジョージ・モンビオ,柴田 譲治
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4531015541
出版社/メーカー:日本教文社
価格:¥ 2,000
ISBN/ASIN:4531015541
Rating:ZERO
この本はあくまで市場社会にもとづく一つの技術解を求めたものですが、飛行機による運輸など一部の産業については段階的廃止というラディカルな解決策も必要というメッセージ。
本の紹介『ピーク・オイル・パニック』
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/7410.html
ピークオイルと温暖化という2つの大量破壊兵器について。
「ピークオイルと気候変動の運動に橋を掛ける」
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/8745.html
ピークオイル危機を梃子に温暖化対策を、という趣旨。
ワシントンポスト紙でビル・マッキベンが350ppmを力説
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/12357.html
一番の最新情報
投稿情報: SGW | 2008/01/12 00:11
真の国際貢献はインド洋での給油などではない。
地球の温暖化防止でリーダーとなり実施する事こそ国際貢献ではないでしょうか?現在日本ではエコを掲げCO2削減を唱えている半面ボルネオの木を伐採し湿地帯を削減させている。エコを考えるだけでは無く世界の森林を増やす事と飲み水となる淡水が干ばつで減りつつあるのを解消には海水から真水を作る必要性と海水に水素を取り出し水素エネルギーを作る事が国際貢献になるのではないでしょうか。
世界にはCO2を炭素と酸素に分解出来る化学者はいないのですか?
投稿情報: 齋木貞幸 | 2008/01/12 14:46
テロ特措の給油が、自民党により無理押しされました。
この給油問題でもわかりますが、紛争、戦争は、本当に地球環境に悪い行為です。
石油は使う、高価な武器のために、国民の税金が使われ、国民生活は逼迫する。米国は、国民保険さえまだありません。
米国が、日本に原爆を落としたにもかかわらず、親米派が日本に多いのは、米国が憲法9条と25条を日本にプレゼントしてくれたからだと思います。
米国は、その責任の大きさを再確認し、世界平和のために、プライドを取り戻した行動をしてほしいと思います。
戦争屋ではなく、世界の警察としてのプライドを取り戻し、環境問題にも取り組んでほしいところです。
投稿情報: 地球人 | 2008/01/12 15:36
昨今の、特に民間企業においては、まず企業努力としての温暖化対策が浸透しつつあるが、この範囲を越えた、直に(利益)経済活動を伴うところとなる環境ビジネスについて。
地球温暖化対策やその予防、防止という面での純粋な効果の部分と、国内・外を問わず相乗的な経済活動の流れに乗って循環してゆく(例えば投資部分においても以前より加速度的に勢いがつくと予想される)利益の部分との境界を、限界はあるにせよ少なからず意識して進む必要があると思います。
なぜなら、多数の民間企業が目的としているところの結果優先的な方法を使った手段というものは常に、違う目標を作り出すかもしれないという懸念を抱えており、それは即ち、環境保護ビジネスといういわゆる‘商売’の部分が、誤った方向へと導かれて行かないための努力も必要となるからです。
今後、健全な環境ビジネスの活性が日本経済の活動を大いに潤すこと自体が望ましいのは言うまでもない。
しかしこれが転じて、過剰な利益経済活動を伴う利権ビジネスなどに繋がることのないよう、未然の(?早からず)対策もぜひ講じておいていただきたいです。
そして公の組織・官公庁をはじめとする団体は、あくまで経済活動を伴わないことを前提として、民間企業努力の姿勢をリードすべく、温暖化対策にもっと積極的に取り組む必要があると思います。
この重要な地球保護という分野においても、公の権力が民間経済に露骨に介入するようなことのないよう、切に思います。双方向に。
以上のような意味においても、やはり政治のリーダーシップを駆使して、健全な将来へ向かうべきための選択肢を、随所で私たち国民に提示していただけますよう、政治家の皆様方にお願いしたいです。
投稿情報: 小原 | 2008/01/15 01:20
民主党ならではの、
「既存権益にとらわれない、エネルギー政策、原子力見直し」
の提示をお願い致します!
既に、福田首相、鴨下大臣ともに数値目標を口にしております。
おそらくダボス会議で、EUに負けないレベルの数値目標を掲げるでしょう。
とすると、数値目標の水準で競うだけでは
国民には差が分かりにくくなります。
目標数値ではなく、方法論、つまり
「どう削減していくか」というところで、
自民党が取れないような選択肢を
是非、示していただきたいです。
排出権取引、環境税、再生可能エネルギー、に加え、
全く議論になっていない、
エネルギー政策全般の議論。
特に、、原子力政策。
これは既存権益まみれで、自民党は方針転換を提案できないでしょう。
民主党には、自然エネルギー推進の際に、「それにより脱原発を目指す。」
としていただけると、国民にとって差が分かりやすいと思います。
削減方法についても、自民党もかなり積極的に出ると思われますので、
そうでもしないと、
温暖化対策でさほど違いは出ないのではないでしょうか。。
こういったところで新たな対策を示していただけると、
「あの時民主党が政権をとったおかげで、一つ大きな清算ができた」、
と歴史に残ると思います。
自民党では取れないオプションの提示を是非お願い致します。
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*そもそも温暖化対策として、
原発は電力由来の排出を抑えるだけなので
さほど大きなポテンシャルを持っていないと私は考えております。
*なお、途上国に対して、「日本はこれだけ減らすのだから」という際に、
原子力に頼りすぎていると、途上国が温暖化対策として原子力に走ること、
そして核拡散を広げることを認めることとなります。
結局、核の冬が近づくこととなります。
また、先日のCOPMOPで日本等は原子力発電のCDM化を主張しましたが、
ほとんど相手にされなかったと聞きました。
やはり、原子力ありきの温暖化対策は全ての国が取りうる選択肢ではなく、
不公平感はぬぐえません。
投稿情報: tokyosustainability | 2008/01/20 01:00
地球温暖化の問題は一個人一企業がどうこうできる問題ではなく国家プロジエクトとして政府が大号令を発するほかは前に進まないと思います。とくに太陽光発電などは推進してドイツのように余ったら国が買い取るなどのシステムをつくるべきです。他国にたよらずにエネルギーをつくれるシステムをつくりましょう。そのための政策論議はおおいにしてほしいし民主党政権になったらダイナミックに変えてもらいたいです。選挙のための選挙はしないでください。いい政策をだす人・党を私は応援します。党利に走って目先のことだけ追うのなら民主党もだめだと思います。民主党の水面下でいろんな分野ですばらしい政策ができていることを望みます。
投稿情報: 扇風機 | 2008/01/22 17:43