つい先ほど開かれた衆議院本会議において、新テロ法の採決が行われました。
言うまでもなく、参議院において昨年からずっと審議をしてきましたが、最終的に参議院で政府の提出した新テロ法案が否決され、衆議院に戻ってきたわけです。
そして、衆議院では3分の2以上の多数で可決ということになりました。大変残念なことです。
この衆議院の再議決は57年ぶりの出来事です。確かに、憲法上は3分の2以上で再議決できることになっていますが、しかし、必要な議論が十分に尽くされたのかというと、大きな疑問が残ります。
これからもこういった3分の2条項の適用ということが起こり得るのだろうと思いますが、直近の民意は参議院で表されていますので、例外的な権限を行使するということであれば、国民が納得のいくような、きちんとした説明が求められると思います。
いずれにしても、様々な疑惑、イラク戦争への転用疑惑などがあるなかで、この新テロ法が成立したということは大変残念なことだと思います。
今国会の会期は15日までですが、これで事実上閉会ということになり、そして、18日から通常国会が始まります。予算委員会の開催も予定されていますので、しっかりと頑張って議論していきたい、予算委員会の筆頭理事として気を引き締めて挑んで参りたいと思います。
釈然としない気持でいっぱいです。
ブッシュさんがポーズだけでも、中東和平交渉に乗り出したのが、救いです。
米国は世界平和の鍵を握っていますから、本当に、しっかりしてほしいと思います。
全てこの手のことは、イスラエルとパレスチナ問題が絡んでいるような気がします。
ユダヤ人が賢い民族なのは、周知のことですから、あえて今更、「我我は選ばれた民」みたいなことを言うのは、マイナスになると思います。
美人が「私は美人」という必要がないのと同じです。
ナチの迫害で大変な目にあったのは、民族の心の深い傷として残っていると思います。
しかし何とか、穏当に、パレスチナとの和平交渉が運ぶことを願っています。
中東とイスラエル、世界平和のために。
そして地球の環境のために、戦争、紛争が起きないことを祈ります。
玉虫色だろうが、日和見だろうが、何しろ、国民の生活を第一に、平和で平凡な生活が送れることを祈ります。
投稿情報: 地球人 | 2008/01/12 15:25
【テロ特措法3分の2可決について】
テロ特措法の3分の2可決の報道に接し、感じたことをお伝えさせてください。
今回の3分の2可決は、様々な問題を含むと思います。まずそもそも給油活動がテロ根絶にどれだけ役立っているのかという問題があります。また、軍事行動を行っている外国艦船への給油活動は兵站活動であり憲法9条に反するのではないかという問題があります。さらに、国民世論が二分している問題について、参議院選挙で示された直近の民意を無視し、3分の2可決を強行したという問題もあります。
今回、与党・政府は、国民に詳しい情報を与えず、説明を尽くさないまま、数の力を背景に可決を行いました。国民の間には、納得の行かない、割り切れない感情が残ったと思います。そのため、昨年の通常国会における17回に及ぶ強行採決に対し国民から大きな批判が加えられたように、今回の3分の2可決に対しても、反動が来ると思われます。次の総選挙において国民の判断が示されると思います。
なお、再開される給油活動については、国会が厳しい監視・監督を継続し、頻繁かつ詳細な情報開示を求めていくことが必要と思われます。国会は、不測の事態に対応出来るよう、最新の情報を集め、準備をしておく必要があると思います。
投稿情報: Abraham_Lincoln | 2008/01/14 07:01
【次期通常国会におけるシビリアン・コントロール徹底のための法案提出の必要性について】
1.私は、次期通常国会では、民主党に、シビリアン・コントロール(国会・国民による防衛政策の民主的統制)の徹底のため、積極的に法案を提出していただきたいと思っています。これは昨年からの積み残した課題です。国民の間には、給油転用問題、給油誤報告問題、航海日誌破棄問題、防衛省疑惑の問題、等々によって、防衛政策に対する不安・不信・不満が生じています。しかしながら、これまで、その解決は、内閣・防衛省自身の内部的検討に委ねられ、いまだ国会から抜本的な制度的解決策の提案がなされていません。
日本国憲法は、権力分立を採用しており、行政府が自らを有効に縛ることが出来るなどという楽観論を採用していません。さらに、そもそもこの問題は、冷戦が終わり、自衛隊の海外活動が増えているという状況にもかかわらず、実効的なシビリアン・コントロールの制度的整備が、それに追いついていないという構造的欠陥に基づきます。したがって、そのような歴史的な転換点においては、立法府(国会)が主導権を発揮して、国民の前に問題点およびその解決のための選択肢を明らかにしつつ、オープンな国民的議論に基づき、制度的解決策を導入していく必要があると思います。
国民は、防衛政策の内容と同時に、あるいはそれ以上に、まずその前提として信頼出来るシビリアン・コントロールのプロセスをきっちり確立して欲しいと感じていると思います。民主主義の下、防衛政策に関する情報が開示され、国会を中心とするオープンな国民的議論の中で、防衛政策の基本が決定される仕組みの確立が必要です。
2.シビリアン・コントロールを徹底するための法律として、考えられるものをお伝えさせてください。
まず、昨年11月29日のコメントで岡田さんが指摘されたように、情報公開がシビリアン・コントロールの中核であると思います。民主主義の下、国民の合意と納得に基づく防衛政策実施のためには、その前提として情報の開示が不可欠です。
情報開示の面では、
「自衛隊の海外活動に関する頻繁かつ詳細な国会報告を義務付ける法律」
「自衛隊の海外活動の記録を長期保存し漸次的に(次第に)公開する法律」
が考えられます。岡田さんが指摘されていた国会・委員会における秘密会の活用も重要な検討課題だと思います。
また、シビリアン・コントロールにおける立法府(国会)の権限を強める法律として、
「自衛隊の海外活動に国会同意(衆議院および参議院両方の同意)を要件とする法律」
「衆議院安全保障委員会・参議院外交防衛委員会の専従スタッフを拡充する法律」
「統合幕僚長、陸海空幕僚長の任命に国会同意(衆議院および参議院両方の同意)を要件とする法律」
が考えられます。
さらに、自衛隊の海外活動の要件に関しては、
「自衛隊の海外活動に国連決議を要件とする法律」
を提案し、議論を活発化させることが考えられると思います。
3.一方、次期通常国会においては、与党側が、自衛隊海外派遣に関する恒久法の提案を予定しており、同法への対応も重要となると思われます。
私は、自衛隊の海外活動については、恒久法を制定すべきでなく、これまでのように、ひとつひとつ特別措置法で対応すべきだと思っています。自衛隊の海外活動は、その活動環境・活動内容・国際的な利害関係がひとつひとつの活動ごとに全く異なります。そのため国会で議論を尽くし、国民の多様な利害を反映させながら、ケース・バイ・ケースで対処する必要があります。
仮に恒久法が制定されると、自衛隊の海外活動につき、これまでのような国会での個別的な審議が行われず、行政府(内閣・防衛省)の判断によって随時派遣を決定出来ることとなってしまいます。恒久法を制定することは、自衛隊海外派遣の判断・決定というもっとも基本的な権限を立法府(国会)が失うことを意味します。
国会での議論が行われなくなれば、国民への情報開示とオープンな国民的議論の促進が妨げられます。行政府(内閣・防衛省)内部において、国民の目に見えないところで判断・決定がされ、自衛隊の海外活動が実施されることとなります。それは、シビリアン・コントロール、そして民主主義の大きな後退につながります。
与党・政府は、次の総選挙での議席数の減少を見越し、現有議席を有するうちに、恒久法制定のため、3分の2可決を再度実施する可能性があると思います。民主党においては、恒久法に反対しつつ、逆に、シビリアン・コントロールを徹底するための様々な法案をカウンターとして提出し、民主主義を前進させる立場から強力な攻勢を展開していただきたいと思っています。
4.なお、民主党がシビリアン・コントロールのための法案を提出する際には、これをひとつの包括的な単一法案にまとめるのでなく、上記2で紹介したように、それぞれの制度ごとに分けて、複数の法案を提出するという手法も考えられると思われます。これは、与党側の包括的な恒久法に対し複数の法案で対抗するという意味と同時に、民主党と他の野党との連携を促進するという効果があります。制度ごとの法案に分けることで、他の野党は、賛成出来るところで賛成するという立場を取ることが可能となります。
5.民主党がシビリアン・コントロール徹底の立場を貫き、それを様々な法案提出という形で具体的に示すことは、来るべき次期総選挙においても、民主主義を体現する政党として、国民に大きくアピールするものと思われます。
ご検討の一助としていただければ幸甚です。
投稿情報: Abraham_Lincoln | 2008/01/14 07:07
2008年1月11日(金) お昼前に送信
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2/3議決は、選挙権の否定になるから
「大連立」については、選挙権の否定、につながることだと
思います。
国民意見の無視、は「国民投票法案」のときにありました。
参議院の否定、をどう考えたら良いでしょうか。
参議院の権威のことならば、それは国民権利に基づくことだ
から。
(以下省略)
投稿情報: danatu | 2008/01/14 09:44
新テロ法の可決、それ自体は大変残念なことですが、それは8月の時点でおおよそ予想できたことですよね。
ならば、民主党の対案を提出したこと、これが今回の小さい、しかし確実な一歩前進ではないでしょうか?
最近わかりましが、自民党の言うところの政治というのは、ゲームなんですね。
衆院解散の時期と、新テロ法の可決の時期が近接していたら、与党はたぶんですが負けていたことでしょう。
それがわかっているから福田首相も本日付けのコメントで衆院解散を「そう簡単にしてはいけない」などと牽制する。
さらに民主党が、春か夏か秋になるかわからない衆院選挙を、新テロ法関連のみで対抗していったら、たぶん民主党は衆院で過半数がとれる確率が徐々に低くなっていくと福田首相は予想している。
それが、「解散することで今の景気とか国民生活に影響を与えるようなことがあってはいけない。(解散時期は)全般を考えて判断する」というような国民への暗示的な言動に表われています。
民主党は、その手のゲームは下手ですよね。
しかしそこが民主党の一番信頼のおけるところでもあります。
これからも民主党には自民党の行うチェス盤に迂闊にのらず、不器用ながらも着実に一歩づつ前進するような政策をお願いします。
二大政党制への道は相当険しそうですが、確実に一歩づつ進んで行けば、必ず政権交替が実現できると確信しています。
私は民主党を応援しています。がんばってください。
投稿情報: 41歳勤務医 | 2008/01/15 22:27