今日はドイツ訪問の話を前回に引き続いてお話ししたいと思います。
今日は自動車の話です。ドイツでベルリンの水素ステーション、つまり水素を供給するガソリンスタンドにあたるような、水素ステーションに行き、そこで水素を作っているプロセス、これはプロパンから作っていましたが、それを自動車に供給する、そういうところを見学しました。
ここでは、メルセデス・ベンツ社が燃料電池車、つまり水素を車の中で分解して、電気をおこし、その電気でモーターを回らせて走る、そういう燃料電池車。そして、BMW社が水素を直接燃焼させる、したがってこれはエンジンです、そういう車を用意してくれていました。
私は水素といえば燃料電池車だと思っていましたので、BMW社がガソリンでも使えるし、水素でも使えるエンジンを開発して、実験をしているというのは、実は初めて知ったことでした。
そして、それ以外にも日本で三菱自動車が開発した電気自動車、これは夜の間に充電して、その電気でモーターを回して走るという電気自動車、そして、現在私が乗っているハイブリッド車。様々な車があるということがわかりました。
私はBMW社の本社も訪れましたので、そこで、「一体何が、どの方式が有力なのか」と聞いたのですが、返ってきた答えは「まだよくわからない」と。「おそらく、街中を走るものと長距離を走るもので違う形態になるかもしれない」という話が1つありました。
そして、私から「水素というけれど、結局プロパンといったものを分解して水素を作るということであれば、その時点でCO2が発生する。そういう意味では、水素を使う燃料電池車や水素を直接燃焼させる方式のBMW社のやり方よりは、電気自動車のほうが将来的には有力なのではないか」と申し上げました。
もちろん、水の電気分解によって水素を作るというやり方もあります。その電気分解するときの電気を新エネルギーなどでやれば、これは二酸化炭素が出ないわけです。
ただ、それは一度水を電気分解して水素を作り、その水素でもう一度反応させて電気を作るということですから、そういうプロセスの中で、かなり効率が落ちる可能性があるのではないか。素人的にはそういう気もします。
個人的には充電式の電気自動車が、電池の安いものが開発できれば、将来的には一番有力なのではないのかなと思ったところです。
いずれにしても、ドイツでは、車をぶっ飛ばすという文化は変わらないようで、アウトバーンを200キロ以上で走っている車もありました。私も160キロくらいまでは経験しました。
どんなに省エネだと言っても、80キロで走るのではなくて、180キロで走る、200キロで走る。この辺のドイツ人気質というのは、多分これからも変わらないのかなと思いました。
ヨーロッパは、ディーゼルが盛んです。メルセデス・ベンツもかなり力を入れています。実際、ガソリンよりもCO2輩出を抑えます。また、ターボを使用しパワーもあります。また、静かです。日本では、ガソリン車より劣った車という印象ですが、それは違います。当面、ヨーロッパは、そういう感じでしょう。
特にフランスでは、スモール イズ スマートという考え方があり、小型車が人気です。ガソリンも高いですしね。
ちなみに、レクサスのハイブリッドならスモールカーの方が環境には優しいという事になります。後、センチュリーやプレジデントも早くハイブリッドか排気量を抑えるなどの対策が必要でしょう。
アウトバーンは、元々、ナチスのために作られたそうです。制限区間もあることが一般には知られていません。イメージだとどこでもとばせるというイメージですが。
日本の高速も設計は、120キロなのでかなりもったいないといえます。
ドイツ車は、剛性が日本車よりも高く、サスも固めです。昔、衝突安全性や車のロックなど、日本車がお手本にしました。現在でも剛性は、敵わないですね。サスは、国民性の違いなので。
ちなみに、BMWのMシリーズは、車のお手本といえます。
投稿情報: ろっし | 2008/05/15 21:57
ドイツ訪問興味深いですね。
水素で走る車とか電池で走る車とか夢の自動車ってイメージがあったんだけど
現実にそこらへんに走る日が近くなると思うと不思議な気分です。
体調崩しやすい時期なので風邪などひかぬようがんばってください。
カッコいい岡田さん応援してます。
投稿情報: hyssop | 2008/05/16 06:49
石油に頼らない車を、安定安値で早く供給できるようにしていただきたいものです。
食糧危機の話や、食料輸出制限をする国も出ています。
とうもろこしは、やはり、食用で使用しないと、価格沸騰でアフリカなど、大変のようです。
日本も小麦、大豆など、もっと作れないものでしょうか。
石油や、セメントは、車を走らせ、ビルを作り、便利になりましたが、環境リサイクルを大幅に狂わせました。
石油に代わる燃料の開発、停滞する日本林業、農業復活、課題はたくさんあります。
麻生さんの応援会などが、埼玉でできて、自公は気炎を上げているようですが
生活密着型の民主党を応援します。
クーリエ・ジャポンに米国ウォールストリートジャーナルの記事が出ていました。
民主党の活動に非常に好意的でした。
大変でしょうが、これからもがんばってください。
投稿情報: 地球人 | 2008/05/16 11:50
>個人的には充電式の電気自動車が、電池の安いものが開発できれば、将来的には一番有力なのではないのかなと思ったところです。
どんなに高性能で安価な電池が開発されたとしても、貨物運搬用の車両には適用できません。
その理由は、重量物を運搬する車用の動力源には、エネルギー密度とパワー密度の両方の性能が求められるからです。
だからこそBMWの技術陣は、将来の自動車の形態を聞かれても、「まだわからない」と答えたのだと思います。
そして人類が現在の確立している、自動車エンジンの中で、最もエネルギー効率が高く、パワー密度が高いのは、水平対向ディーゼルエンジンです(当然、排気ガスもクリーンです)。
幸いにして、このエンジンの量産製造ノウハウは、既に日本の富士重工が確立しています。
投稿情報: スパイラルドラゴン | 2008/05/18 20:09
原油高騰の折、道路の一車線をサイクルロードにしてはどうでしょう
ブログ:サイクルロード~自転車という道 June 03, 2008
「原油価格高騰に策はないのか」
http://blog.cycleroad.com/archives/51290087.html
の中では、以下の提言がされています。
”日本でも自転車を使うという人は増えていますが、国内に8千万台もある世界有数の自転車大国のわりには、その活用が進んでいません。ママチャリが大多数を占め、自転車が歩道を走るという、世界的にみれば非常識とも言える道路政策という日本独特の事情のせいで、人々に自転車がクルマの代替になるとの実感がないのです。”
”一般的にママチャリは重くてスピードが遅く、長い時間運転しにくいので、会社まで直接自転車通勤するには向いていません。時間もかかります。更に歩道走行を前提とした日本の道路事情で、歩行者を縫いながらではスピードも出せず、疲れてしまいます。マイカー通勤の代わりになるとは思えない人が多いのです。”
”こうした誤解を解く必要もありますが、日本政府は原油高騰に対する政策として、もっと自転車の活用を進めてもいいのではないでしょうか。例えば、「朝夕の通勤の時間帯に、都市とその周辺地区の幹線道路の外側1車線をまるごと自転車専用レーンにする。」なんていうのはどうでしょう。”
ぜひとも、ご検討ください。
投稿情報: SGW | 2008/06/05 03:20