今日は地球温暖化問題についてお話をしたいと思います。
この問題は、何度かこのブログでも何度かお話をしてきました。民主党の基本的な考え方はご理解いただいていることと思います。
昨日、民主党の地球温暖化対策基本法案を国会に提出しました。党としてこの数カ月議論してまいりました。私も温暖化対策本部の本部長として、取りまとめに努力をしてまいりましたが、党の中で意見が集約され、様々な意見がもちろんあったわけですが、意見集約され、法案の提出に至りました。
私たちがこの法案を出した理由は、基本的に科学がすでに結論を出したことに関して、政治がしっかり責任を果たしていくことが非常に重要だと考えるからです。
次の世代に対して、地球が持続不可能になってしまってはいけない。政治がしっかりと責任を果たしていくべきだと考えた次第です。
そのために、2050年で先進国としては60~80%削減すべきだという観点に立って、2050年までのなるべく早い時期に60%超削減ということを法律上明記しました。60%削減したあとは、70%、80%と進んでいくわけです。
そして、2020年には25%削減。昨年の参議院選挙における我々のマニフェストでは20%でしたが、12月のバリCOP13での議論なども踏まえて、25~40%というのが先進国の義務と位置付けられていますので、私たちは25%ということにしました。
もう少し高い数字を、とも思いましたが、現実の推移から見ると、このままでは2012年6%削減(京都議定書約束)すらおぼつかないなかで、2020年25%というのが、何とかリアリティを持って語れる数字ではないかと考えた次第です。
そして、こういった数値目標を達成するための具体的手段として、1つは再生可能エネルギー、自然エネルギーについて、1次エネルギー供給量の10%を2020年には自然エネルギーで提供する。
そして、2010年から国内排出権取引制度をスタートさせる。その他、具体的なことについて、例えば環境税の導入、「CO2の見える化」といったことについて、具体的に法案の中に書き込みました。
具体的な仕組みそのものは、それぞれの法律でつくるということになりますが、地球温暖化対策に対する最も基本的なことについてしっかりと書き込んだ、そういう素晴らしい基本法ができたと思います。
福田総理もいろいろお悩みだと思いますが、特に中期目標(2020年)について、いまどうするか議論されていると聞いています。
やはり、2050年の数字だけではなくて、2020年の具体的数字がなければ、政治のターゲットとして意味がないと私は思います。2050年では先すぎると思います。
その数字をきちんと書かれること、しかも、いつを基準年にするかということも重要で、私たちは1990年と言っていますが、そういったことについても、福田総理がこれから示されるであろう基本的な考え方、温暖化ビジョンの中で、しっかり示してもらいたいと思います。
そして、排出権取引についても、その可能性というだけではなくて、やはりいつまでに入れるかということをきちんと書く。
国内にはいろいろ、産業界の一部を中心に強い反対がありますが、やはりこれは個々の産業の利害を超えて、日本全体として取り組まなければいけない。あるいは、世界全体として、将来の世代のために、取り組まなければならない問題だと考えることが、最も重要ではないかと思います。
これからサミットに向けて、この温暖化の問題はさらに重要な争点、議論になっていくと思います。
しっかりと民主党として、基本的な考え方を発信し、そして、少しでも世界がこの温暖化問題の克服に向けて、一歩でも二歩でも進めるよう私たちも貢献したいと考えています。
今回民主党が参議院に提出した法案は、地球が持続不可能になってしまう前に、日本の経済が持続不可能になってしまう法案だと思います。
その最大の理由は、二酸化炭素排出量の基準年を1990年にしたらです。
今からでも遅くないので、基準年は2000年に訂正してください。
もしも岡田さんが本気で1990年を基準年として、2020年に二酸化炭素排出量を25%削減が可能だと思っているのならば、2020年に25%削減した際の、日本の化石燃料輸入量の試算と、GPD予測数値を示すべきだと思います。
国民に対して最低限この2つの数値を示さないのならば、「オオカミ少年」呼ばわりされてしまいますよ。
投稿情報: スパイラルドラゴン | 2008/06/06 11:20
重要なこととは思いますが、省エネ法の改正についてはいかがお考えでしょうか?
先の石油ショックでできた省エネ法は、企業(工場)に対して原単位ベースでの年率1%の効率向上の努力義務を課している、非常に先進的な法律であるはずなのですが、80年代の半ばの逆石油ショック以来、ただのお飾りと化しています。
ブラウン英首相の「第3次石油ショック」発言に代表されるように、石油高騰は国際政治の最重要課題と化している現在、省エネ法を再度実体化させることが、重要なのではないでしょうか?
リンク先は、「ハインバーグ:ピークオイルと気候変動の運動に橋を掛ける」です。
投稿情報: SGW | 2008/06/07 11:03
日本国民の環境問題は、政権交代なくして考えられません。
自公政治が主導する政策は所詮弱いもの苛めの上流階級温存。
環境問題もガソリン税復活に見るように、自公は自分の財布の中身を、国民から吸い上げた税金で公共事業をし、増やすことしか考えていない。
政権交代を考えていただきたい。
投稿情報: 地球人 | 2008/06/08 11:35
国民の為に岡田先生本当にご苦労さまです、おっしゃる通りです、悪口じゃありません国の地球温暖化防止の話やニュースでは、グローバルすぎて一般人には具体的な行動指針が見えません、チームマイナス6で詳しく出ていますこと等は何とかやっていますが、例えば自動車・冷房装置等家電製品や一般商品に製品に成るまでの温暖化ガス排出量を明示して、消費段階での排出量を加算しないと、絶対値が増え続けます、現に企業等努力して単位排出量は削減出来ても京都議定書の目標の逆に6㌫以上増えている、運輸部門が20㌫との事、燃費の良い新型車に全部代替したら走行段階の排出量は減るでしょうが生産・リサイクル段階で排出量が増えます、単に燃料消費量の排出量係数を乗じた計算ではなく、製造・消費・リサイクル迄の排出量の計算が国民が知る必要です、ハイブリット車が燃費が良いと言っても製造段階・リサイクル段階で排出量が多ければ絶対値が増えます、農家の自動車等年間の走行キロが少ないのに燃費の良い新型車に全部がしたら逆に排出量が増えて温暖化ガスの削減にはなりません、稼働率の高い業務用は現状で燃費を減らす、すばらしい商品も出回っています。陳腐化したら新型に入れ替える事も地球温暖化を遅らせる,事も地球温暖化防止に役立ちます、もったいない・大事にする良いことです、産業を減らせば、国際競争力・経済力・雇用とのジレンマがあるとおもいますがいかがでしょうか
投稿情報: 荻原安雄 | 2008/06/08 15:01
未だに私が先日投稿した、本文を批判するコメントが掲載されない理由については、あえて追及もしませんが、少なくとも6月6日にアメリカ上院が、温暖化ガスの削減義務や排出量取引の導入を盛り込んだ法案(リーバーマン・ウォーナー法案)を廃案にしたことに対する環境政策の担当者としての見解は、国民の期待を一身に受けている政党の副代表としても、早急に示すべきだと思います。
投稿情報: スパイラルドラゴン | 2008/06/09 19:20
温暖化を考える事は、次世代に生まれてくる人達と幸せを分かち合う方法を考える事です。今、私たちが低炭素文明の建設に向けて努力する事で、次世代の人達が、私たちと同様に、幸せに生きられる事が、私の理想です。民主党の皆様には、ぜひともODAの環境問題・人口問題への集約と、低炭素社会建設へのイニシアチブをとって頂きたく存じます。
投稿情報: 医学生 | 2008/06/12 02:48
気温が1℃上昇すると、穀物は10%減算します。今、アフリカで食糧危機が発覚しています。水資源も枯渇しています。温暖化が2050年までにアフリカを中心に20億人程度の人々が、飢えや渇きで死ぬ事は、まず間違いないでしょう。この事を考えれば国益は2の次です。岡田さんにはどうか信念に従って、この問題に取り組んで頂きたいです。
投稿情報: 医学生 | 2008/06/12 22:23