午前中に閣議と国会があるということで、無理をしてパリ経由でニューヨークから戻ってきたわけです。ニューヨークからパリまで7時間、そしてパリから成田まで12時間。約20時間の旅は、なかなか厳しいものがありました。
ニューヨークから成田に直行となると、成田着が夕方になってしまいますので、やむを得ないことだと思っています。
さて、ニューヨークで行われたハイチ支援国会合ですが、檀上にクリントン夫妻とハイチのプレヴァル大統領が並び、各国がそれぞれ支援を約束する発言を行いました。
あわせて、ハイチをどうやって立て直していくのかについての、ハイチ側の考え方についてベルリーヴ首相から、そして、国連としてどう考えるかについて、それぞれ意見表明がありました。
実は、クリントン夫妻にとって、ハイチは新婚旅行の行き先ですので、そういうこともあったのかもしれませんが、現在のヒラリー・クリントン国務長官だけではなくて、夫のビル・クリントン元大統領も、このハイチの問題には力を入れています。
その場でも出た意見ですし、私も申し上げたのですが、単に地震の前のハイチに戻すだけではだめです。
国家としての基本的なところが十分でなく、例えば、教育にしても、義務教育制度がなくて、学校に行っていない子どもがたくさんいます。
お金のある人たちには、私立学校が整備されていますが、他方で、学校に行かない子どもたちがたくさんいるというのも現実です。あるいは、土地台帳とか戸籍などもしっかりしていません。
そういう中で、子どもたちが病気でたくさん亡くなっています。つまり、病院や医療制度もしっかりしていません。働く場も十分ではありません。
ハイチは黒人が打ち立てた最初の独立国家ですが、その後様々なことがあって、国としての基本的な仕組みが十分に出来ないまま、混乱して今日まで至ってしまいました。
そういう基本から立て直していくことが必要で、そのためには、やはり10年、20年必要になってくると思います。
世界各国から寄付金がかなり集まりましたが、そのお金が無駄になることがないように、国際社会と協力してしっかりとした国づくりを、そして、ハイチの皆さんが「自分自身の手で国を立て直すんだ」という気持ちで、しっかりやってもらいたいと思っています。
※ブログの動画版はこちら
情けないことに、この年60歳にしてハイチという国の歴史骨格を知らない。
その土地に住む人の知恵を結集することが最高だろうが、生活の基礎・骨格を提案することができないだろうか。世界の人々がコンペ?提案する再建計画づくりもあるのではなかろうか。
外交・・世界が手を繋ぐチャンスと考えて検討してもらいたい。
投稿情報: 西依信樹 | 2010/04/03 09:31
岡田先生の御意見は立派ですし、尊重して頂きたい問題だと思います。
ただ記事を拝見してもアメリカが主導してるようですし、現実は厳しいかもという印象を受けました。
ハイチの「復興」と「新しい国作り」を今後どう考えていくかは、国連やハイチの周辺国の課題になるでしょうね。
投稿情報: な | 2010/04/03 10:45
お帰りなさい!!無事帰国されたようで、ホッとしてます。
飛行機を全く利用しない身としては、狐につままれたような気分ですが・・・。遠回りしたほうが早く帰れるんですね。しかもせっかくパリに降り立ったのに、観光も出来ずすぐ帰るなんて、お仕事とはいえ、辛いですね。お疲れ様でした。
ハイチのような国を立て直すのには、資金や物資を提供するだけじゃだめなんだという事に、最近気付きました。本人達にも頑張ってもらう事が最も大切ですね。日本のような平和な国に生まれ変わってくれる事を願います。今の日本はお手本になるような国ではないかもですが・・・。不況でみんなピリピリしてたりもするけど、やっぱり日本は良いです。
桜も満開になったいい時期に、日本に帰国する事が出来たんですし、時間を作って、桜をいっぱい愛でてください。今日はお花見日和ですよ!!
投稿情報: いいちこ | 2010/04/03 10:56
何はともあれ、大変お疲れさまでした!!!(20時間の飛行機は、想像の限度を超えています!)
ハイチ支援国会合への岡田外務大臣出席の際に、「国会の承認が取れれば」というお話でしたが、こうやって活躍されてお帰りになった岡田さんのことを考えると、欠席されるなんて、今となっては想像もできない気がしますね!
従来ならば、「国会期間中だから」ということで、重要な会議でも外務大臣は欠席されることが多かったのでしょうか。他の国では、どんな様子なのでしょうね。
ハイチの復興ですが、
ハイチ支援国会合での「岡田外務大臣ステートメント」を読みましたが、そこでも、
「・・何よりもハイチの人々の手による国家再建に向けた取組が重要です。その意味で、本日ハイチ政府が国家復興開発行動計画を提出したことを評価します。・・」とありました。
この会合に先立ってあった「G8外相会合」での「アフガニスタンに関するG8外相声明」を少し読んだのですが、「・・国際社会は、アフガニスタン人が自国の治安、ガバナンス及び開発について完全なオーナーシップを担えるよう、引き続き関与する・・」とあり、全文に渡って、支援される側の「オーナーシップ」を大事にし、かつ必要としているということの表明が「スッキリ、クリアー、リアルに」されていることに、なんだか感動していました。支援に関することで、こうした考え方というか、態度のようなもののしっかりした下地が国際的に今あることは、とても素晴らしいことだと思いました。
それで、先ほどの「岡田外務大臣ステートメント」での「・・ハイチ政府が国家復興開発行動計画を提出したことを評価します。」という言葉も、「よしきた、それではそれに従ってパートナーシップを発揮して、速やかに動きますよ!」という風にも読めて、嬉しくなりました。
投稿情報: レイ | 2010/04/03 17:41
岡田克也さま、スタッフの皆さま。おはようございます。
北米から金曜日に戻ってこられたのですね。今時分は、東京で休んでらっしゃるのでしょうか。
ヨーロッパ経由で帰国…想像に絶する長旅。機内泊の連続は、必ず内臓に負担がかかります。
ハイチから帰国。東京で仕事。北米から帰国。東京で仕事、地元で仕事。
お疲れ様でした。心身共に限界では。本音を言えば、もっともっともっと休んで欲しい。
たとえ岡田さんのように抜群に有能な方でも、ひとりのチカラには限度があります。
どうか、それだけ、理解して欲しいです。
今の日本は。外務である岡田さんが、どれだけ頑張っても。
国会や閣議は、外務の岡田さんと関係なく。あらぬ方向に漂って。
いろいろと複雑な思いをされてることを案じます。
でも、岡田さんのペースを崩さず。出来る範囲で構いません。いつもの笑顔でいてください。
どんな立場に岡田さんが置かれようと、それと私は全く関係なく、
遠くから微力ですが、必ず岡田さんを応援してます。かしこ
投稿情報: 井上彩 | 2010/04/05 05:47