連休中の5月4日(水)と5日(木)に沖縄県を訪問しました。沖縄県を訪問するのは、今年に入って1月、3月、そして今回で3回目です。前回は3月11日の大震災の直前に訪れました。
その後、どうしても政府や国民の感心は、東北地方の震災地に当然ながら寄せられ、沖縄県から関心がやや薄れてしまっているといった危惧の念も持たれたようですので、私は、党の沖縄協議会の座長として、沖縄県を訪れてきました。
今回は、久しぶりに仲井眞弘多知事ともじっくりお話をする機会がありました。沖縄県は本土復帰(1972年)以来、10年間の沖縄振興計画を立てて法律を作り、政府としても支援をしてきましたが、来年3月に現在の振興法(沖縄振興特別措置法)が切れ、沖縄振興計画が終わることになり、今後10年間、どういう形でやっていくのかについて沖縄県も考え、政府としても協議をしているところです。
仲井眞知事や上原良幸副知事からは、「50項目にわたり、沖縄県は具体的な項目を挙げて政府と交渉をしているが、それがはかどっていない。ほぼゼロ回答である」という指摘がありました。
50項目の中には、予算で措置するものや税の特例を認めるもの、規制を緩めるものが含まれています。そして、同時に沖縄県は、予算を一括交付金化することを求めています。つまり、細かい補助金をやめて、それを一括して白紙で渡してもらい、それをどう使うかを沖縄県が決めるというものです。
私からは、「一括交付金化は、民主党の目指す地方自治・地方分権の流れに沿ったもので、それを先行的に沖縄でやっていくことは非常に意味のあることだ」と申し上げました。
同時に、「一方で、沖縄県は50項目について、様々な予算措置を要求しているが、一括交付金化することは、むしろ、そういうことが必要なくなることでもあり、何に使うかということは沖縄県で決めればいい。いちいち国に細かい予算要求をする必要がないはずだ」と申し上げました。この辺を少し整理する必要があるなと改めて感じました。
一括交付金化を沖縄県で先行してやることについて、政府の中でしっかりと共通認識を持って、進めていかなければいけないと、個人的にはそう考えています。
そして、そのことによって、同時に沖縄県も責任を持つ。つまり、どこにどのくらい予算を配分するかということは、国が決めるのではなく沖縄県が決める。そういうなかで、沖縄県の自立が進んで行くと考えます。
いずれにしても、知事ともじっくりお話が出来ましたし、経済界や私の念願であった沖縄博物館を見る機会もありました。何より、3月11日以降、沖縄県ですら減っていた観光客がだいぶ戻りつつあるということを聞き、嬉しく思いました。
いずれにしても、来年3月までの間に、これからの沖縄の10年を考え、沖縄主体で政府も後押しをして、新たな計画を作っていかなければいけません。そのために、党としても、しっかりとサポートをしていかなければいけないと感じたところです。
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幹事長、お疲れ様でした。沖縄に真摯な関心をお持ちいただいていることをうれしく思っております。一括交付金化をぜひ実現していただけますよう願っています。
沖縄振興について、県民として一言申し上げるなら米軍基地撤去こそ最大の振興策でございます。
博物館のある那覇新都心はかつて米軍関連施設がありました。返還されてから今日見るとおりの発展を遂げているのです。雇用もその当時よりはるかに増えております。
普天間の移設先がないのなら霞ヶ関に移して、そのかわり外務省の予算はアメリカからいただけばよろしゅうございましょう。外務官僚とアメリカとのなんとも言い様のないほどうるわしいトモダチぶりを見る限り、これこそどこからも不平なく、八方丸くおさまる良案ではございませんか。
沖縄から戻られてすぐ福島に行かれたそうで、本当に頭の下がるお仕事ぶりでございますね。お体ご自愛くださいますように。
投稿情報: さんぴん茶 | 2011/05/09 18:56
岡田さんがいかに沖縄に責任感をもって対応されているかがよくわかりました。また50項目も案件があるのは驚きで、やはり米軍基地があるからでしょうか。
岡田さんに提案ですが、普天間の基地を福島原発10Km範囲に期間限定(例えば30年)で移動させることはできませんか。この区域は原発が収まっても住民を元に戻すことも実質困難で、農業などの産業も実質廃業と考えます。その野原を無理やりチャンスと考えるならば、基地による産業育成と土地安全までの期間の確保を図る意図と沖縄の方の溜飲を軽減できるメリットは大きくありませんか。もっとも米軍と土地を追われる福島の方の説得はたいへんとは思いますが岡田さんだからこそ検討できる課題ではないでしょうか。
投稿情報: 三重の人 | 2011/05/09 19:31
震災以降、チラチラと、沖縄について頭をよぎっては、どうしても震災優先になるから、お気の毒な思いをされるのでは、、、と思うこともあったのですが、さすがは岡田さん、ズバリ行動で解決して下さいました!!
仲井眞知事ともお会い出来て、沢山お話も進んだのですね!
一括交付金で地方で使い方も自由と聞くと、その地方の特色を生かして、自分たちの住んでいる場所にとっての最適な地方自治が物凄く進みそう~!という感じがしますね!
•••ですが、なんでしょうか、突如食べ物を渡されて小型宇宙船に入れられて宇宙に放たれたような不安感を覚えてしまいました、、。なんでしょうか、これ!
投稿情報: レイ | 2011/05/09 22:32
初めてコメント致します。
連休中、沖縄に福島と大変な日程で、お疲れ様です。
メディアでも、多く報じられていました。
なかなか大変な時だと思いますが、ゆっくり出来る時間を作りながら、これからも頑張って下さい。
岡田さんのハッキリとした力強い態度は、この不安定な日々の中で頼もしく感じ好感がもてます!
投稿情報: アス | 2011/05/10 03:36
もっともな話です。これほど誰でもが納得できることが、なぜスムーズに実行に結びつかないのか。
やはり国の政策には利権に結びつく虫たちがうごめいているのではと考えたくなります。
そのような疑念が湧かないような国の在り方に国民は民主党を選択したのではなかったのでしょうか。
投稿情報: 知花 嘉明 | 2011/05/10 08:45
沖縄訪問はベストタイミングだったと思います。原発の問題で多くの欧米企業の人々が東京から逃げ出しました。そしてこのままでは、多くの人が東京に帰るのでも大阪に移るのでも無くシンガポールとか香港に拠点を変えてしまうことを恐れます。この危機において政府の対外政策はあまりにものんびりしているとフラストレーションがたまっています。
今後、日本経済を立ち直らせる為に必要なことは,鎖国的なメンタリティで輸出を増やすのでは無く、海外の優れた企業を日本に呼び込んで国を豊かにすることにあると思います。海外の企業がアジアオペレーションの拠点として何故シンガポールを選ぶのかには色々な理由があり、ここで詳述は出来ませんが実は沖縄は地政学的に言えばシンガポールよりもはるかに有利なポジッションにあります。アジアのGDPの地図のまさに中心地に位置しているのです。そして日本は他のアジア諸国よりも法的整備が整い治安も抜群に良い民主主義国なのです。シンガポールに出来ることはほぼすべて沖縄でも出来ることです。そして米国にとっても、軍事的な側面では無く経済的に大変なメリットとなりえる多くの“宝物”が沖縄にはあります。現在の問題の多くは沖縄経済の拡大により解決できるはずです。沖縄の方々には従来どおりの考えから離れて“第二のシンガポール、あるいはドバイ”となる様なドリームプロジェクトを立ち上げてほしい。
地方自治重視は大事だと考えていますが、かかるプロジェクトはむしろ政府が主導して進めるべきでしょう。法人税を下げても良いでは無いですか。大体、沖縄の法人税を下げても東京の会社が事業主体を沖縄に移すことは出来ないのですから、国家の財政にとっては大きなマイナスになりません。それどころか海外の多くの優良企業が沖縄に集まれば将来的には法人税の採算もプラスに転じるはずです。又公共投資は財政を悪化させると言う考え方も変えなければいけない。民間企業の投資は将来的に利益になるからやるのです。政府も日本経済にとって有意義な(つまり儲かる)投資は何かを真剣に考えてほしいと思います。急速に成長している東アジアの経済圏のどの地域に膨大な財産が集まるのか、本格的な競争はこれからですが、どうも昔から日本政府は時代遅れの輸出にしか興味が無いように思えてしょうがありません。(BBCとかCNNでは韓国を含め多くの国が宣伝をしていますが、日本の宣伝はみたことがないです。)
投稿情報: y浦野 | 2011/05/10 10:56
岡田さん、連休中にも沢山働かれて、本当にお疲れ様です!!!!!皆さんも頑張っていらっしゃるので、なんだか逆にそういう風に書くのがご迷惑な気がして書きづらいのですが、、、お体を大切になさって下さいね、、。
投稿情報: レイ | 2011/05/12 01:47