いま、特例公債法案の問題がクローズアップされています。予算はすでに通って、もちろん実施されていますが、これは、その裏付けとなる国債を発行するための法案です。
「特例公債を発行することができる」という極めて簡単な文言の法案ですが、これが通っていないことによって、国債が発行できずにいます。
こういう事態が長く続くと、もちろん税収だけではまかなえないので、結局どこかでお金がつまってしまいます。そういうことになると、被災地にもお金がいかなくなるし、地方にもいかなくなります。社会保障も回らなくなります。
大変大きな影響が出ますが、この採決をなかなか認めてもらえないという事態が続いています。私は、これは賢明ではないと思います。
予算は衆議院の優越が認められていますが、法律は、衆参どちらかではなくて、双方で可決しなければ法律にはなりませんから、そのことをとらえて、言わば政局のための梃子(てこ)として使われていると言っても差し支えないと思います。
その結果、時間が経てば、私は、国債市場のマーケットが必要のない緊張を強いられる可能性があると思います。
そもそも、国債を発行しなければ予算が組めない状態というのは、自民党は「それは4Kなどの無駄遣いをするからだ」と言いますが、しかし、国債の半分は「国債費」であり、過去の借金の利払いや償還に充てられており、これだけ借金を重ねてきた自民党や、自民・公明党政権に大きな責任があります。
しかし、その責任に触れずに、「単に無駄遣いがあるから国債を発行すべきではない」と言い、また、政局の梃子に使っている状態は望ましくありません。
こういうことが続けば、少なくとも当面はねじれが続くので、どちらが与党、野党になっても、常に国会がそれで滞ってしまい、そのために大きなエネルギーを注がなければいけなくなります。
ここは菅総理も同じ思いですが、是非、菅総理の在任中の間に特例公債法案を成立させて、言わば「棘(とげ)」を抜いておくことは、どうしてもしておかなければいけないと思います。
いま、私も丁寧に対応していますが、是非、野党の皆さんにもご理解いただけるように、よろしくお願いしたいと思います。
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自民党の「菅首相が辞めないなら法案は認めない」という主張は、全く筋が通っていないですね。
法案そのものが、今の日本に必要か否かで、判断しない自民党は、もう信用できないです。
菅首相が退陣をほのめかしたとされる発言も、そもそも不信任案を地震発生から3カ月もたたないときに出してきた常識外れの自民党の行為が発端ですし・・・。
私はとくに支持している党はありませんが、今の状況をみると菅内閣にしばらくやってもらいたいという心境です。
首相を変えても、また自民党は揚げ足取りに躍起になるのが見え見えですね。
投稿情報: mori | 2011/06/18 11:24
以前より「一国の首相がたびたび変わる」ことによる国益の低下は気になっていましたが、その事で予算が執行されない事の問題は、レベルが違うように思います。いま日本でやるべきことは菅首相が示してくれました。そして今はだれがその事をやるかの「時」の様に思うのですが、政局は次の同時選挙にして今誰がやるのかの議論をお願いしたいと思います。
投稿情報: baryon | 2011/06/19 04:23
政局を忘れることをこんな時もしない自民党の人たちの有様を、みんなが見ていることを知っていていただきたいですね。
それにしても、4Kという失礼な言い方をされても、ちゃんと民主党さんもその語をお使いになっているところが、なんとなく人の良さとかの、体質の違いを感じさせてくれますね!(笑)
良く分かりませんが、3Kとかいう言葉があって、そんな風に乱暴にくくってしまうやり方とか、意味自体が、確か失礼で乱暴な言葉ですよね、、、。
ですから、4Kという言葉も、その失礼さを表面に含みこませているという言葉でもあり、それを政治家の人が他党の政策について公に言うのを聞くのは、やっぱり国民として気分が悪いですし、例えば子ども手当てを頼みにしている人々に対しても、非常に失礼ですし、、。
けれど、なんだか定着してしまったのならば、その言葉を浄化するしかないですね、、。
「カッコいい、可愛い、賢い、カエル好き」ふ~、これで、4Kという言葉に含まれる失礼な意味も、少しは清められましたかね!(笑)
投稿情報: レイ | 2011/06/20 12:01
とにかく、政権交代をしたのだから自民党に戻してはいけないと思います。今の総理が辞められても同じ事だと思います。やりたい!なりたい!と思いやる気のある総理を何故退陣させるのか?私にはわかりませんが、今の現状を〔東北の震災〕乗りきれば民主党は立派だと思います。頑張って下さい!
投稿情報: 浦真由美 | 2011/06/20 23:52
はじめまして。政界の事は良く分からないので、おそらく駆け引きなどがあるのでしょうが、少なくとも私のような一般社会人からすると、会議の場とは、その議案に対し採決することが命題であり、その場で、たとえば首相が退任したら採決に応じるとか、そうでないとかいった理由で会期を延長しなければならないとは、一般的にはあってはならない事ではないかと考えます。
何かにつけ首相退任とか、政権交代とか、現在の状況になっているのは野党の責任だとか与党の責任だとか、そんな議論ばかりが表に出てしまっているような感じがします。
まず、国会の場でしなければならないことを、建設的に議論したうえで、採決し、結論を出して、それが実行されて初めて世の中が動くのであれば、国会議員の皆様が、与党、野党のサイドから政権の進退を議論する前に、提出された議案に対しての結果を出すことを、一国民として期待しています。
私は政治の世界の駆け引きや、暗黙のルールとかは全く解りません。生意気を言うようですが、一日も早く法案等を可決するのか、否決するのか、否決するならその代案はどうするのか、とにかく迅速に結論を出してほしい、そんなふうに期待しています。
岡田先生に期待をする一国民です。失礼しました。
投稿情報: atsuma2 | 2011/06/22 22:45
今の状態は国民から見ると非常にみっともなく見える。
菅さんはいても思いつき政策を打ち出すだけで何も自分のビジョンがない。
こんな総理がいては国民が不幸である。
岡田さんなどが退陣するよう説得しても止めないのであれば党幹部や大臣が総辞職すれば良いと思う。こんなだめ総理に付き合っていては皆ダメになってしまう。
投稿情報: 佐藤 正信 | 2011/06/23 11:51