今日は選挙制度の話をしたいと思います。
先般(7月28日)、衆議院における選挙制度の改革として、定数是正に関する党としての考え方がまとまりました。これは、10年に1回の国勢調査を機会に、都道府県全体の定数配分を見直すというなかで議論されてきた問題です。
当初は、政府も定数是正に関して都道府県ごとに考えて、「4増4減」を考えていました。しかし、いまの300議席の小選挙区を47都道府県にまず1議席ずつ配分して、残る253議席を人口比で割るという考え方について、憲法で定めるところの法の下の平等に照らしたときに、いまや合理性はなく、憲法違反だという最高裁の判決がなされました。
最高裁判決を無視してもいいという暴論もありますが、やはり立法府としては、憲法解釈について最終判断を行う最高裁が、いまのやり方はだめだとはっきり言ったので、それを前提にして考えなくてはいけません。
そういう意味で、党内論議では、人口だけではなくて、選挙区の広さとか地方に配慮すべきだといった意見もありましたが、やはり最高裁の判決からすれば、47都道府県にまず1議席を配分するというやり方はやめなければならず、「1票の較差」を2倍以内に抑えなければならないということを党の中で確認しました。この確認ができたことは大きかったと思います。
そのうえで計算すると、実は、21の都道府県において1議席ずつ減らし、それを東京都や神奈川県を中心とした都市部に割り振ることが必要になります。「21増21減」です。
これが理想ではありますが、21の都道府県において1つずつ減らすということは、ほとんどの都道府県で変化が出るので、なかなか厳しいものがあります。
したがって、最高裁の判決に反しない範囲で、10年間、つまり、次の国勢調査までの激変緩和措置は、一定の範囲では認められるだろうと考えて、党内で具体的な議論をしてきました。
その結果、平岡秀夫衆議院議員と石井一参議院議員の2人が示した案が有力な考え方として出てきて、「21増21減」をより緩和した形で進めていくことについて、党内で合意が得られました。
もちろん、比例部分については、我々は現行の180議席を100議席にすることをマニフェストで約束しているので、そのことと併せて考えていくことも確認されました。
今後、各党と調整していくことになりますが、相当隔たりは大きいと思います。ただ、最初に申し上げたように、「1票の較差」を2倍以内に収めよということと、47都道府県にまず1議席ずつ配分することは取りえないという最高裁の判決を確認したうえで、しっかりとした合意を目指していく必要があると思います。
いずれにしても、幹事長としてやり残したことを一生懸命片付けており、いろいろなことがまとまってきています。しっかりと次の体制にバトンタッチができるように、精力的にいろいろなことを進めていきたいと思っているところです。
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地方の議席が減らされることになるのですね。都市部の声だけが大きくなるわけで、田舎に暮らす者としては心配な状況です。地方の切捨てにつながらないよう、ぜひご配慮願います。
投稿情報: さんぴん茶 | 2011/08/02 17:48
岡田さん。はじめまして。
次期代表選の事が言われておりますが、次の代表選は是非岡田さんに立候補していただきたくコメントを書き込みました。
菅内閣に深く関与していたから今回は出ないとかそういう事は全く関係ないと思います。それに今はそんな事を言ってる場合ではないと思います。
岡田さんの事はブログやテレビや演説などで見てきましたが、誠実で決断力にもすぐれ、なによりどんな小さな些細な国民の言葉でも気にかけてくださる姿はとても素晴らしいと思いますし、こういう方こそリーダーシップに相応しい方だと私は思ってます
だから是非民主党代表になり総理大臣になり我々を引っ張って行ってもらいたいのです。これはもうお願いです。時代が岡田さんを必要としていると思います。
このブログは岡田さんが直接見て頂いているので思いきって書いてみました。本当に本当に拙い文章で申し訳ないです。私はしがないサラリーマンですがしっかりと岡田さんをこれからも応援していきますので頑張って下さい!
投稿情報: gia | 2011/08/02 19:41
党内が納得するいい案がまとまって良かったですね!
岡田さんの、職務にあるうちは、何が何でも全力でそのお仕事を全うしようとされる気迫には、いつでも本当に敬意と憧れを感じさせて頂いています。
その上また優しいですからねえ、、。
ご自分もお大事に、頑張ってくださいね!
投稿情報: レイ | 2011/08/03 00:47
議員の総数だけ決めておき、各都道府県に最低1人は議員が欲しい。その上で1票の格差が2倍以下になるよう割り振り 残りは比例代表みたいなほうが柔軟に対応できると思うが。
ただ民主主義というのは多数決が基本的なことなので首都圏の議員ばかり増えて首都圏の整備ばかりされ地方は何もされなくなる危惧はあるが
本来 どの都道府県も同じような人口になるような政策を取り 選挙制度をいじらなくてもするのが本当だと思うが 岡田幹事長はどう思いますか?
投稿情報: 山中辰彦 | 2011/08/03 03:26
選挙制度改革は地方分権との絡みもあると思いますので、あまり急激に変化させることはできないと思います。ただ最高裁の判決が下った中で将来の事も踏まえて選挙制度の基本的考えを民主党として示して欲しいと思います。政治家がポピュリズムに走らず、政治家としてのリーダーシップを執る事が出来るような選挙制度を目指していただきたいと思います。
投稿情報: baryon | 2011/08/03 17:29
選挙もいろいろあるんですね。都市部に集中するのが解りませんが…次の選挙は2年後ですね。今メディアにいろいろ批判をされていますが、数年後にあの党あの総理は良かった、と思われる政党作りに皆さんに頑張って頂きたいです。
投稿情報: mg | 2011/08/05 18:18