子育て支援は所得にかかわりなく給付を受けられる手当で
専業主婦優遇から子ども・子育て優遇政策への転換を
先日の私のコメントに対し、基本的な問題についていくつかご意見をいただきましたので、再度コメントさせていただきます。
まず、なぜ控除ではなくて手当が適切なのかという問題です。子育てに対する直接的な経済的支援の手段としては、①所得控除、②税額控除、③手当の3種類があります。現在の扶養控除は①、児童手当は③に該当します。
所得控除は、課税対象となる所得を一定額差し引くものですが、課税率の高い高所得世帯(所得税で最高37%)ほど実際の減税額が大きくなり、課税率の低い低所得世帯(同10%)の減税額は小さくなります。
税額控除は、現在政府税制調査会などでも検討されている手段で、納税額そのものから一定額を差し引くものです。これは、課税所得の多寡にかかわらず同様に減税されますが、課税最低限未満で納税していない世帯にとっては経済的メリットが及びません。
手当は、すべての子育て世帯に現金を一律に給付するもので、課税所得の多寡にかかわらず同様の経済的支援を受けられるだけでなく、課税最低限未満で納税していない世帯も給付の対象となり、経済的メリットが及びます。
高所得世帯に手当は必要ないという批判もありますが、これは所得制限を設けて一定以上の所得のある世帯には支給しないようにするか、もしくは手当を課税対象に含めることで納税という形で還元してもらえば解消できる問題です。
若い夫婦などの低所得世帯ほど子育て費用の負担が重くのしかかかることを考えると、すべての子育て世帯に一律支給される手当が、経済的支援の方法として最も適切だと言えます。
次に、配偶者手当を廃止して子ども手当に振り替えることに対し、子どものいない世帯には不公平だという批判があります。
私も専業主婦の皆さんが果たしておられる役割はよく理解しているつもりです。しかし、配偶者控除は専業主婦のみを優遇する特典制度であり、働く女性や共働き世帯の立場から見れば不公平感が残ります。
また、配偶者控除は、配偶者の所得が一定水準以下であることが条件になっているため、パートタイマーの主婦があえて働く時間を抑えるなど、専業主婦自身にとっても中立的な制度ではありません。
配偶者控除の廃止によって制度の公平化・中立化を図るとともに、子どもを育てる世帯を応援する仕組みに変えることが必要です。
なお、現行制度(配偶者控除+扶養控除+児童手当)と子ども手当の経済的メリットを比較すると、例えば、年間給与収入が500万円の夫と専業主婦、16歳未満の子どもが2人という世帯の場合、子ども手当は現行制度より年間15万円程度の家計収入増となります。
う~ん、何となくわかります。
少子高齢化が急速に進んでるこの時代、一刻も早く子ども・子育て優遇政策へ転換しなければ、日本は転倒してしまいますね。
投稿情報: トリッチ | 2006/02/24 01:04
保育園児二人を抱えるシングルマザーです。手当、手当の議論を聞くと、なんだか惨めな気分になるのですが…。
子供達を預ける保育園がなかった時、就職活動さえ出来ない状態に生活保護の手続きをした事があります。福祉事務所の方から話を聞いているうちに、「私は乞食じゃない!」との思いに耐え切れなくなり、途中で辞めました。
辞めて良かった!次世代を育む母親達から自信や尊厳を奪っちゃダメです。今はパート勤めで収入は生活保護世帯以下ですが、資格を取って自分をバージョンアップしようと独学中。未来に夢が描けます。
子育て支援として、低所得父母が資格を取ったら、その為に掛けた学費の8割をバックするとかはダメですかね。専門学校は高くて手が出せない…。でも、独学ではなかなか試験に受からなくて…。未来に向けて勉強する父母が増える事は、子供達にも教育的効果絶大。勉強する大人が多い社会は明るいですよ。
勿論、子供を安心して預けられる保育園、学童保育、その他施設や制度の整備は大前提!いくら気力や体力が充分でも、小さい子供を家に残しては一歩も外へは出られませんから。
・・・やっぱり私も、社会にオネダリをしていますね。(恥)早く、払うべきモノをたっぷり払いたいです。
投稿情報: さあや | 2006/02/25 00:20
今の世の中急がしすぎて気持ちのゆとりがないのです。もっと女性の人が安心して出産、育児ができる国にしてはいかがてしょうか。経済優先社会から心豊かになれる日本に・・・。議員の方にもっと長期的な政策を希望したいのです。
投稿情報: takachan | 2006/02/25 20:47
以前より政権交代は必要と民主党に投票してきましたが、今回目玉としている子供手当てに疑問があります。
配偶者、扶養者控除を廃止して財源にするそうですが、私は大学生のいる専業主婦ですから悲しいことに全世帯の4%の増税組です。
主人も間もなく定年でこの負担はかなり厳しく将来に不安を感じています。
本音はこの廃止に反対ですが、
それでも少子化対策のためなら仕方が無いと思います。
ただ子供のために使われるかどうか分からない現金支給よりも
産婦人科・小児科医不足の解消や子供がいても安心して働くことができるよう保育園・学校などの環境整備等に税金を使うべきではないでしょうか。
政治でしかできない将来性のある政策をお願いします。
投稿情報: 山田 敦子 | 2009/07/25 18:17
子育て支援
収入制限は子供の人数で考えていただきたい。過去児童手当を受給できませんでした。(子沢山の親より)
投稿情報: 宗 寿彦 | 2009/12/29 19:51