今日、本会議で防衛庁を「省」にする法案が衆議院を通過しました。本会議で可決されました。民主党は賛成しました。
私もいつか申し上げたように、このことに対して反対する理由はないと考えています。
もちろん、現在ある防衛庁のいろんな不祥事、そういうものに対してきちんと解決をし、そして、シビリアンコントロールの行き届いた、そういった防衛省でなければいけないと考えています。
そして今日、本会議でこの議論をする際に、自民党の今津寛議員が、自民党を代表して壇上に立ちました。
彼の口から出た言葉が、これも10数年前1992年だったと思いますけれども、カンボジアで中田厚仁さんに会ったときの話が、彼の質問の中で出てきました。
実は今津さんや私は、当時自民党の若手議員としてカンボジアに渡り、まだ自衛隊がPKOとして派遣される前の段階でしたが、カンボジアの視察をしました。
そのときに当時国連のボランティアとしてカンボジアの地で頑張っていた25歳の中田厚仁さんに会ったわけです。
本当に平和をこのカンボジアで実現したいという純粋な思いで、中田さんはいろいろな夢を語ってくれました。一晩ホテルで話をしました。
それから半年経って、かれはカンボジアの地で凶弾に倒れ、命を落とすわけですが、私にとりましては、非常に強烈な思い出として、いまも残っています。
今津さんも同じような思いでいたんだなということを、改めて今日感じました。
今年も私はパキスタンやイランや、あるいはケニアのかなりリスクのある地域に行ってきました。
時々、もう少し注意深くしたほうがいいんじゃないかという声もいただきますが、そういうときに私がいつも思うのは、リスクを取って、そしてカンボジアの国づくりのために頑張っていた、そして日本の日の丸を背負って頑張っていた中田厚仁さんの姿です。
改めて、そのご冥福をお祈りしたいと思っています。
局地的な問題に対して発生しては止む周辺事態法適用への意識の高まりや、定義づけの議論がまともに為されないままに適用されたイラク特措法などを経なくとも、“本当の平和を実現したいという純粋な思いがあれば”、これらの法律とは別の形態による、世界各所での平和実現のための質の高い貢献や活動が出来る。との持論を述べられているのだと、一先ずは文面より解釈をさせていただきました。
この解釈の範囲内だとするならば、正常に機能するという条件をクリアする、という前提での防衛「省」法案の可決や、“日の丸を背負って”との表現も、正常な重みを増すものとなる。
しかしもし私の解釈に相違があるのだとすれば、少し偏った見解をお持ちなのだろうか、という感想をもちます。
集団的自衛権の一部容認の是非に注目が集まる中での、今回の岡田氏のブログメッセージ内容は、非常に気になるところです。
投稿情報: 小原 | 2006/12/01 01:00
私も、自衛隊海外派遣が本来の業務になるという改正法案ゆえ、かなり危機感を感じていました。それがよく言われる「丸腰で危険地域に派遣していいのか?」論議となって、今だからこそ国連を拠点に世界に広めるべき平和憲法のはずが、その改正が加速される道筋をたどるのではないかと。そもそもJICAや海外で活動している方々は、日の丸を背負っているというよりももっと広義な人類愛に根ざしている方が多いと思うので、自衛隊の職務とはまた違うとも思うのですが。
衆議院通過の報道に失意を感じていたのですが、記事を拝見して少し納得できた感もあり、一方、民主党内には現政権思想に近い方も多いので、杞憂は続きます。
もう一つ、庁から省になって組織が大きくなったら、今以上に機密漏洩・綱紀不徹底になるのではないかと、なだれ込む形での法案可決の報道に、危機感を感じます。
投稿情報: 一庶民 | 2006/12/01 20:39