昨日、横浜で「TICADⅣ(第4回アフリカ開発会議)」が開催されました。福田総理はじめ政府の各大臣が出席し、アフリカ諸国の首脳が一堂に会して会議がスタートしました。
私も途中から2時間ほど参加してまいりました。アフリカ各国の大統領や首相が、3分間スピーチならぬ5分間スピーチを次々とされていた姿が印象的でした。
このアフリカ開発会議、TICADⅣは、北海道洞爺湖サミットを前にして、非常に良い機会だと思います。私もアフリカのスーダンやケニアを訪れて、その極めて悲惨な状況を目にしてまいりました。
日本がもっとアフリカに対して関心を持たなければいけない――。そういう中で、福田総理がアフリカに対するODAを厳しい予算状況の中で倍増すると決断し、発表されたことは、評価されることだと思います。
ただ、他方で様々な問題もあります。私はアフリカのNGOの皆さんとも少し意見交換をさせていただく時間がありましたが、そこでも様々な意見が出ました。
まず、市民社会がこの日本とアフリカの関係をどう考えているのかという問題があると思います。「市民社会」というときに、それはアフリカ、日本双方あります。
例えば、日本側です。私が地元でこのアフリカ支援の話をしますと、まず出てくる反応は、いま財政状況が厳しいなかで、どうしてアフリカにまで多大な支援をしなければいけないのか――。こういう声が一般的だと思います。
それに対して、アフリカの現状を丁寧にお話しすると、多くの方に納得していただけるわけです。同じ人間としての共感を持って、アフリカで、例えばエイズやマラリアでたくさんの子どもたちが亡くなっている。教育が十分に受けられない子どもたちもたくさんいる。サブ・サハラ(サハラ砂漠以南)は、世界の中で貧困層、1日1ドル以下で生活している人が最も多い。そういう地域がある。
そういうことを具体的に私自身の経験も含めてお話ししますと、多くの方がうなずいていただきます。ただ、平均的には、私が先ほど申し上げたようなことで、「なぜアフリカに」というのが、国民の気持ちだと思います。
同時にアフリカの市民社会、NGOの皆さんとも随分話をしたのですが、そういう方から見ても日本の援助というのは遠い存在だという感覚があると思います。
確かに、アフリカに支援をしても、それが本当に市民レベルまで下りて有効に使われているのか。途中で消えてしまっているのではないか。あるいは、市民レベルには全く関係のない大規模プロジェクトばかりがなされていて、しかもきちんと活用されていないのではないか――。
そういう疑問はアフリカ側にも日本側にもあると思います。そして、それは残念ながら現実でもあります。私も、立派な機械が入っているにもかかわらず、ちょっと壊れたら修理ができなくて放置されている例とか、あるいは、これはアフリカではありませんが、立派な病院はできたけれど、それが十分に活用されていない。そういう例を見てきました。
ですから、もっともっと日本の国民レベルでも、そして、アフリカの人たちの一般の住民の皆さんのレベルでも、日本国民がこの苦しいなかで払った税金を有効に使っている、そのことが確信できるような説明が必要なのだと思います。
私たちも政治家として、そのことを国民の皆さんにきちんと説明していく責任がある。同時にODAについて、それがきちんと意味のある使われ方をしている、そういうことになるように、私たちが政府をしっかりとウォッチしていかなければいけないと、改めて感じた次第です。
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識字率
アフガンでも出る問題ですが、識字率の低さと民主化の難しさは比例すると思います。
ブッシュ氏はアフガン、イラクに、敗戦後の日本の民主化成功例をモデルに突き進みましたが、識字率、これが日本と前記の国では大きくちがいます。
また、米国が天皇制を戦前と形を変えながらも、認めたことも、日本の民主化には大きく貢献したと思います。
他国の宗教を認めながら、民主化を即すには、識字率の普及が必要です。
飢餓の廃絶、教育、識字率普及は、世界平和のためにも成し遂げてほしい課題です。
投稿情報: 地球人 | 2008/05/30 11:40
アフリカの現状は、記載されてある三大病(マラリア、エイズ、結核)以外に内戦、食糧危機(水不足)など深刻です。三大病については、日本政府が対応を執ることが決定しました。
後、奇麗事を抜きにすれば、アフリカに対する影響力は、中国に負けています8援助金も)。また、アフリカは、レアメタルが豊富で、経済界が注目しています。通産省出身なので、簡単な事でご存知だと思いますが。
ただ、同様のことが日本社会でもあります。ホームレス、ネットカフェ難民など。ちなみに、国より東京都が対策を先に講じている現状があります。また、ホームレスでも私より明るく幸せそうに暮らしている現実があります。また、企業的に言えば、派遣も当初の目的とは違う仲介料金の搾取や社会弱者を多くする要因となっています。確かに日本経済が海外と勝ち残るためにある程度は仕方が無い部分があるでしょう。しかし、契約社員にすればいい話です。派遣は、特殊技能や過程の事情による就業時間制限者にのみ適用すべきです。
果たして、こういう現実を国会議員の皆様は、どうお感じになっているのでしょうか?私も人間の幸せは何なのだろうと思います。
投稿情報: ろっし | 2008/05/30 19:54
日本で庶民として、暮らしていくと、アフリカの現状を知ることは、ほとんどないと思います。
私の場合は、日本のメディアでは納得力はあまりなく、それよりも外国の映画でアフリカの差別や格差を「ブラッド・ダイヤモンド」などで、間接的に映画背景で観ると、確かに辛くなります。
アフリカにも問題を抱えているのであれば、根本的問題に援助してほしいものです。日本もアメリカなど(アフリカ系がいる国)にも積極的にもっと援助するように進めていって、地球規模で解決していくといいんですが…。
福田首相は外交で点数を稼ぎたい様ですが、早く解散総選挙してから現実に目を向けてもらいたい。
根本的で言えば、民主党には、どうしても政権交代をしてもらいたい
自民党の政権はもう二度とみたくない。
自民党政権では地方は何も変わらないくらいに中途半端
自民党の改革は何をやっても建前改革でしかない。
自民党を擁護している人を観ると、自民党に恩恵を受けている人なんだと感じてしまいます。
結果的に自民党を崩壊させてほしいです
投稿情報: 立川 | 2008/06/02 03:41
先日、ニュースか何かで見た記事にアフリカは5歳以下でなくなる率が大変高いということが書いていました。
正直、5歳以下という数字にかなり驚きましたが、それが現状なんですよね。
日本とアフリカだけでなく、地球規模で考えていかなくてはいけない問題だと思います。
投稿情報: 幼児教育教材ママ | 2008/06/02 14:08
岡田さんこんにちは、愛媛からです、アフリカに対する国民の認識度が足らないような気がします、メディアも何か事件でもあれば取り上げるのでしょうが・・・さてガソリン高騰何故歯止めがきかないのか、今国会で問題点にならないのか不思議です、田舎は車が無くてはならない存在、生活費を削ってでも必要な経費何とか、国家を上げて取り組んで頂きたいと思います。そして高速道路の無料化を推進して下さい。民主党が1日も早く政権交代をして明るい社会を築いて下さい、大変多忙とは思いますがご自愛ください。失礼します。
投稿情報: 兵頭三智也 | 2008/06/02 18:04