北海道洞爺湖サミットで、地球温暖化問題について一応の結論が出ました。
もちろん、これから中国やインドなど他の主要排出国を含めた議論が行われるわけですが、G8の中では極めて期待外れな結論になったと言わざるを得ないと思います。
まず、2050年についてどこまでコミットするかと。昨年のG8サミットでの表現からどこまで前進するかということに関しては、「気候変動枠組み条約の他の締約国とともに、50%削減を達成する目標というビジョンを共有する」と非常に官僚的な書き方で、「目標というビジョン」を共有するという、何を言っているかサッパリわからないですが、とにかく何もないよりはマシなので書いたというぐらいの意味しかないと思います。
そして、2050年に先進国では60~80%削減という、いわば暗黙の前提として議論しなければならない、そういう数字について触れられることは全くありませんでした。
中期目標についても、これを日本は必要だと言いながら、今年は出さないと。交渉上の問題もあるということですし、アメリカのブッシュ政権はそもそも数字に否定的だということもあったと思いますが、「野心的な中期の国別総量目標を実施する」と書いてあるだけです。
我々が考えてきたなかで、まとまらなかったよりはよかったものの、ほとんど意味のないまとまり方、表現であったということは言わざるを得ないと思います。ブッシュ政権が非常に後ろ向きであるという困難さはあったにしろ、このサミットの結果は非常に残念です。
私も月曜日には札幌に行き、NGOの皆さんの開かれたパネルディスカッションにも参加をして参りましたが、世界に大きく発信をするこのチャンスをみすみす逃してしまったと言わざるを得ないと思います。
最終的なゴールが来年12月のコペンハーゲンでのCOP15であると言われていますが、果たしてアメリカの大統領が代わって動き出して、先進国がまとまり、そして途上国も含めて1つの合意に達する――。来年の12月までにそれが果たして可能なのだろうかと。かなり不安を感じざるを得ない今回のG8サミットでの結論であったと思います。
このサミットは失敗だったと思います。
「前向きに検討する」という御役所の呪文に従った実りのないサミットだったと思います。
気候も悪く、青森テレビの方が、ヘリコプターが落ちてなくなりましたし。
再建に努力する夕張のメロンや、カニなどのお中元の出荷にも、輸送規制がダメージを与えたそうです。
開催時期も、国民生活に配慮した時期を考えるべきだったと思います。
まあ、生活観ゼロのぼんぼん3世安倍センセーや、国民生活そっちのけで選挙にうつつを抜かす自公のセンセー達らしいサミットだったとは思います。
投稿情報: 地球人 | 2008/07/10 10:18
7月29日政府の地球温暖化対策推進本部は「低炭素社会」のための行動計画を決めたと報じられました。内容の一部に毎年7月7日(洞爺湖サミット初日を記念して)をクールアースデーイとして国民意識の転換を促すそうです。しかし、日本は京都議定書の約束ですら1990年比の温室効果ガス排出量削減目標の6%にさらに野放しに放出されて来た6.4%が加わり2012年までの達成は極めて困難に思います。
本年1月世界銀行の世界の排出量評価は日本は上位70カ国中61位と報じられました。また、別な報道は先進国ではワーストNO.1とも言われています。今夏の猛暑記録の更新の原因は野放し放出のせいに感じます。7月7日のクールアースデイで全国で7万6千の施設が一斉に2時間の消灯で約475トンの二酸化炭素の削減があったようです。そんなに効果があっても毎年1回7月7日の実施ではなく毎日の実施が必要と思います。更に毎年年末になると街はイルミネーションが競って飾られるのを何とか政治の力での規制こそが必要に私は考えます。
投稿情報: 山ノ内 喜佐久 | 2008/08/25 10:57