8月8日から9日にかけて、長崎を訪れて参りました。
もちろん、メインの目的は9日の原爆の慰霊祭への出席です。党代表のときに出席させていただいて以来、3年ぶりの出席ということになります。
この原爆による被害、その式典の中でもある被爆者の方が、奇跡的に自らは防空壕に忘れ物を取りに行って、命をとりとめたけれども、家族が次々と亡くなったこと、そして、ご自身も大変ご苦労されてきたこと、そのことを切々と語られて、これは本当に心が傷む思いで私も聞かせていただきました。戦争の悲惨さ、核兵器の悲惨さ、そのことを改めて感じさせられた次第です。
そして、この式典の参加に先立つ8日に、被爆者の皆さんと意見交換をさせていただき、そして、記者会見で、私たち民主党核軍縮促進議員連盟の議論の成果である東北アジア非核兵器地帯構想、その条約案を発表させていただきました。
これは非常に重要なものだったわけですが、残念ながら、マスコミにはあまり取り上げられませんでした。私たちが今回条文まできちんと練り上げて作ったという意味では、これは画期的なものだったと思います。
朝鮮半島、つまり韓国と北朝鮮、そして日本、この3カ国が核を持たないということをお互い約束し合う。もちろん、その前提としては、北朝鮮の現在の核兵器が完全に排除される。そして、この3カ国が核を持たない、つまり、日本と朝鮮半島に核がないということについて、核を使用しないということも含めて、アメリカ、ロシア、中国、この周辺の核保有国がそれを保証する――。こういった中身の条約です。
この非核地帯の条約は、現在各地域で進められていまして、例えば南半球、つまり南アメリカやアフリカではもうすでに非核地帯の条約がありますから、核兵器はそこで使えないし、持ち込めない、もちろん製造できないということになっています。
そういう非核地帯の条約が次々にできることで、地理的に最終的には核保有国以外の地域が非核地帯の条約をそれぞれ結び、そして最終的にはそれが1つのものになれば、全体の核廃絶に向かって、非常に大きな意味を持つと考えています。
この核の問題は、アメリカでも改めて核軍縮・核廃絶の動きが出て参りました。ブッシュ大統領の時代が終わり、核保有国であるアメリカが変わりだすなかで、もう一度日本が先頭をきって、核廃絶に向けて、あるいは核の不拡散と軍縮について、強いメッセージを発しなければいけない。そう思って、私たちはまずこの非核地帯構想、条約案を発表させていただきました。
この条約案が条約になりますと、日本としては第一にアメリカの核の傘から出るという決断をすることになります。そして、核の先制使用というものがこの地域においてなされなくなるということになります。
その前提で、ロシアやあるいは中国といった既存の核保有国に対しても核軍縮をアメリカと並んで核軍縮していくことを強く日本が働きかけていく、そういう意味を持つ非常に重要な条約であるということを申し上げておきたいと思います。
※条約案は岡田かつやホームページからダウンロードできます。
原爆投下は、大量虐殺だったと今でも思っています。軍服を着用しているもの同士で戦うのが戦争。関係ない一般人を離れた場所から有無を言わさず殺す。ミサイル・原爆などは世界からなくなることは絶対無いと、妙に断言できることが悲しいです。非核を共有できる近隣を持つことは、自分の家の隣近所と同じ事で、ぶっそうな人が隣に住んでいては、日々安心して暮らすことは出来ません。国だけは引越しをできるものではありませんから、どうしたら折り合いがつけられるのか、(無理に仲良くはできない問題も多々あります)お互いの利益のための努力は是非続けていっていただきたいと思います。
投稿情報: 斜家庵 | 2008/08/15 07:50
核軍縮はお互いに信頼関係がないと、できないと思います。
核というのは、国同士の不振の表れだと思います。
フランスも核を持っていればこそ、ドイツと仲良くできるのかもしれませんし。
でも、核というのも管理、消費期限などあるのでしょうから、廃棄問題、環境問題の視点からも、核廃絶は大切なことだと思います。
難しい問題です。
被爆された方でも、同じ条件で軽い方、重い方がいると思います。
遺伝子研究などして、被爆を直す研究も、日本が最先端になってしていただきたいと思いました。
政権交代して科学研究にも予算を割いて、日本の科学者の活躍を望みたいものです。
料亭パワーの自公では無理。
米国は原爆投下後、犠牲者の内臓など採取したといいますが(はだしのゲンより)
日本も被爆治療研究を当時からしてほしいものでした。
長崎は私も昔行きました。
犠牲者の皆様には、かける言葉もありません。
ただただ、黙祷です。
米国映画ホームアローンには、子供が「原爆投下」と冗談で言う場面があります。あれに抗議が寄せられなかったのが不思議でした。
米国の方が広島を訪れたそうですが、原爆被害の実態を知っていただきたいものです。
劣化ウラン弾の被害も深刻だといいます。
イラクもどうなるのか。
投稿情報: 地球人 | 2008/08/15 14:34
なぜアメリカは原爆を使い民間人を犠牲にして戦争を終わらせようとしたのでしょうか?原爆を作ることはいけないことですが、もし日本の軍部が戦争をやめなかったらこういう兵器があることを分からせるために海に原爆を投下するという選択をなぜしなかったんでしょうか?私は民間人を犠牲にして原爆を試したかったのではないか?とさえ疑っています。民間人を犠牲にした原爆投下は間違いだったとアメリカが謝罪し認めるべきだと思います。
投稿情報: 奥野和歌子 | 2008/08/16 17:12
ビジネスは、平和的な環境を求めます。平和的な環境の下でこそ、物資・情報・資金が自由に移動し、経済活動がスムーズに行われます。
ビジネスは、軍事的対立を好みません。軍事的対立は、物資・資金の移動を滞らせ、何よりも自由な情報の流通を損ないます。また、軍事的対立は、国内的にも中央政府への権限集中を招き、経済活動の自由度を狭めます。
今回の東北アジア非核兵器地帯条約(案)は、東アジアにおいて、よりいっそう経済的成長に好適な環境を生み出す可能性を持っていると思います。また、世界的な核軍縮への流れを生み出す可能性を持っていると思います。
民主党においては、アジア、並びに、国際的な平和維持のために、積極的に政策の提案・実現を実施していっていただきたいと思っています。
投稿情報: BUSINESS LIBERALISM | 2008/08/17 10:01