先日、インドに対する核技術の輸出について、原子力供給国グループ(NSG)総会が開かれ、基本的に認めるという結論を出しました。日本も賛成をしました。
このことについて、私はたびたび国会で取り上げ、懸念を表明してきました。政府はまだ態度を決めていないということで、説明責任を果たしてこなかったわけですが、突然、今回賛成するということになりました。
私は非常に大きな問題だと考えています。インドは核不拡散条約(NPT)にも入っていませんし、インド政府はインド国会で、もし、例えば核実験をすべきでないとか様々な条件を付けられるということであれば、インドはそれを認めないということを明言しているわけです。
しかし、にもかかわらず、今回承認をした。核実験をこれからインドが行うことについて、何の歯止めもないわけです。それで本当にいいのでしょうか。
そして、核不拡散条約に入っていないインドが、原子力の民生利用について技術協力を得られるということになると、じゃあ他の国はどうなんだということも当然問題になります。パキスタン、あるいは北朝鮮です。
特に日本にとって、北朝鮮の問題を抱えているなかで、インドの核開発がよくて、北朝鮮がダメだという論理は、いくらインドが民主主義国家であって、核の拡散、核技術の拡散について北朝鮮のようないろいろな国に核技術を流出させたことはない、そこは違うと言ってみたところで、北朝鮮からすれば、インドに認めたのに、どうして北朝鮮には厳しいのかという、少なくともそういう議論の余地を与えてしまうということです。
そういったことについて、日本政府が何も国民に対して、あるいは国会において説明をせずに、今回賛成に回ったことは極めて問題だと思います。
広島、長崎で総理は「核のない社会」ということを言われました。しかし、それは全くのお題目に聞こえてしまう。大変問題ある決定がなされたわけです。
こういったことも、これから国会で議論していかなければならない問題です。
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そんな大事なことを―― 国会のない間に――しかも 国民に説明もなく 決めてしまう輩は、「叩き切って」下さい。
もう我慢できません!
岡田さんの実力で ――ケチョンケチョンに――やっつけて ください。
国会での勝負を 楽しみにしています・・・。
岡田さんと 民主党の皆様で、腐りかけた政治を 変えてくださることを期待しています。
岡田さんと民主党の皆様なら大丈夫です。 絶対 世の中を 変えることが 出来ます!
投稿情報: カエル | 2008/09/13 00:41
北朝鮮に対しては「核実験の放棄を了承していないから」の一点で差別化できます。
インドがどのような条件を提示し、了承したのかくらい御存知でしょうに。現にインドの野党は「核実験の放棄」を呑んだ与党を非難していますよ。
投稿情報: 鐘 | 2008/09/13 03:08
こんな大事な事を国会が開かれていないときに決定することには呆れます。追求を恐れてのことでしょうか?審議が行われていない状況で次から次へと官僚主導で?進められて行くことは恐ろしいことです。一日も早く政権交代し、全て明らかにしなくてはいけません。岡田さんの100日プラン?工程を早く見たいと思います。頑張ってください。民意はマスコミの世論誘導の中でも変わりません。頑張ってください。
投稿情報: ヨウ | 2008/09/13 07:55
インドに対する融和策は、米国ブ政権へのお追従です。
国民の90%は反対と思う。
投稿情報: 俵 俊徳 | 2008/09/13 10:56
インドは、米国で軍事企業大手を買収したそうですね。
米国は、中国などにも、米国企業を買い叩かれ、最安値で買収されているそうです。
バドワイザーが、ブラジルに買収されたなどという話もあります。
しかし、日本のメディアは、米国の内側からの崩壊については、なんら触れません。欧州は、ロシアにエネルギー問題で牛耳られているし、米国企業は、虫食いのように、中国、インド、ブラジルなどに、食い荒らされている。
そのような世界情勢の中で、学芸会も真っ青の総裁選挙をやっている日本。
低レベルといいますか、福沢諭吉が泣いているとおもいます。
日本鎖国制度記者クラブにせよ、まだ世襲が多い外務省にせよ、改革が必要です。
政権交代でしか、それは望めません。
歯止めをかけずに、インドに核を持たせるなど、米国の国力はかなり衰えていると思います。
中東と中国の間の大国インド、アフガニスタンからの非難民も多いそうですし、ヒンズー教インドはこれからどうなるのか、
日本の外務省は、何も研究していなのでしょうか。
とにかく世襲議員の総裁選の幼稚さを見ると、あきれるしかありません。
アフガン問題では、またお金がかかりそうですし、官の構造改革で、日本も財政のスリム化を図らないと、自衛隊をアフガンに出し、いずれ徴兵制になるのではと危機感を持ちます。
投稿情報: 地球人 | 2008/09/13 12:33
度々意見してすみません。
以前に「エバンス氏との会見」の折に核の問題に少し明るい兆しがあるようなことを、岡田さんがおっしゃっていらしたので、私は安心していました。
ところが、岡田さんが何度も指摘しているにもかかわらず、日本の意見は賛成で インドの核実験ですら今後認めてしまうような危うい決定を 国民に説明もなく さっさと出すなんて・・・言語道断 ひどすぎます。
年金の問題、食の安全の問題、そして核の問題しかり。
あまりに国民を無視したやりように、自民党政治の末期を見る思いを抱くのは 私だけではないと思います。
投稿情報: カエル | 2008/09/13 17:10
朝日新聞9月15日3面にインドの核の問題が載っていました。
岡田さんのブログの方が、朝日より、この問題を早く取り上げましたので、びっくりしました。
日本は原爆を落とされた国という、他の国とはまったく違う歴史のある国ですから、プライドとして、反対を貫いてほしいものでした。
町村氏が「全会一致だったことを前提においてほしい」といっていますが、国民の原爆被害が念頭にない発言には、耳を疑います。自民は、国民の痛みなど、何も考えていません。
やはり、原爆を落とされた国としての矜持というものは、持っていてほしいと思いました。
インドのイスラム過激派のテロがやはり新聞に載っていました。
根底には、イスラエルとパレスチナの問題があると思います。
これは武力ではなく、国連で話し合うべき問題だと思います。
核軍事ビジネスに、日本が乗っかるのは、やめてほしいものです。
自公政権では、日本も徴兵制の国に戻りそうな気がします。
投稿情報: 地球人 | 2008/09/15 12:44
岡田さんがおっしゃられているように、NPT(核不拡散条約)の原則は再確認される必要があると思います。インドの核保有が隣国パキスタンの核保有を引き起こし、そして、パキスタンの核保有が隣国イランの核開発への引き金となりました。ひとつの国の核保有を許すと核の連鎖が起こります。核不拡散の原則は強力に維持される必要があると思います。
ただ、その一方で、インドは、ロシアからすでに原子力発電技術やウラニウムの提供を受けるなど、ロシアときわめて近い関係にあるようです。今回のNSG(原子力供給国グループ)による民生用原子力発電技術供与の容認は、NPTの原則を可能な限り維持しつつ、インドを西側諸国にひきつけるための、妥協の結果だったのかも知れません。
しかしながら、以上の議論は、あくまでも報道に基づく推測であり、岡田さんがおっしゃられているように、政府は国民に対し、決定の理由、そして、北朝鮮に対する影響を含め、明確な説明を行なう責任があると思います。
日本のビジネスは、世界中で活動しています。外交・防衛を外交官僚や防衛官僚任せにせず、選挙で選ばれた国民の代表(政治家)が、国民の前で議論し、説明することが重要だと思います。諸外国との関係は、国民生活およびビジネスの活動に直接影響するからです。
今回の問題を含め、複雑な国際問題については、100%正しい、あるいは100%間違っているという解答はないと思います。また、国際情勢は常に変化します。そのため、大切なことは、国会で、異なった意見をたたかわせ、議論を継続することだと思います。そうすることで、状況が微妙に変化したとき、すぐに先の決定を撤回したり、新しい対応をすることが可能となります。
今後は、その国会での議論を反映させ、たとえば、NSGの決定内容に、仮にインドが核実験を実施した場合、NSG諸国はインドへの原子力技術供与や核燃料輸出を即時停止するという、罰則規定の追加を提案するなど、日本政府が独自の立場を主張していくことが必要であると思います。
投稿情報: BUSINESS LIBERALISM | 2008/09/15 16:25
マンがじみた話ですけれども、
核爆発が起きなくなる様な物が出来ると良いのにと思う事が有ります。
ミサイルの事はよく分かりませんが、GPSが付いているのであれば、
衛星の情報を操作して、発射した場所を目標地点に摩り替えれば、
その場で誤爆するのではないでしょうか。
それが出来れば、民生利用に限った利用に成る様な気もします。
全くのファンタジーですけれども、「彼らだって豊かに成りたい」と思います。
NPTとか、その他の条約もそうだと思いますけれども、
同じ常識を持つ物同士の間で約束と言う物は、有効に成ると思います。
同じ常識を持って貰えるのは何をしたら良いのかが大切だと思います。
本来ならば、同じ民主主義と言っても、名ばかりの国ほど
常識の一致度合いも違ってくるものだとも思います。
かといって何もしないのであれば、
そのまま「貧しいままでいなさい」と相手に聞こえる様にも思います。
日本だって原子力発電をなくしてしまった時、
発電する為には、燃やす物を買うのに、お金がかかります。
脅しの道具に核を兵器化する事が一番頭を悩ませる問題だと思いますが、
何故脅すのかを考えた時、楽して儲けて豊かになりたいという頭が有るのか、
国内がどうにもならなくて援助も貰えないから、脅す物だと思います。
その時、考えねば成らないのが、
その国の中でお金持ちと言われる人達が必ず居ると思います。
彼らは国内よりも海外で資産運用(金融商品等)をしている様な気がします。
国内で資産運用できる様な環境を有る程度作れれば、国内も安定すると思うし、
海外の会社と係わり合いを持つ企業も多数出てくれば、
国内から海外に
「変な事をするのは辞めてくれ」と言う声が、出てくるのではないでしょうか。
故に、核の利用云々の是非よりも、先ずはその国で吸い上げたお金を
国内で運用できるようにする産業お輿が不可欠と思う。
どこの国の人も、レベルの差はあれ、自分が普通だと思う普通の暮しが出来れば、その普通を壊したくないと思うのが人情だと思います。
テレビが入ってきて、この国の外側にはもっといい暮らしが有ると
思ってしまった瞬間から、はやくそうなりたいと思うし、
「出来ないのは何故だ」と言う問いにぶつかって、国内が不安定になり、
軍事力の増強こそが近道だと思ってしまったからだとも思います。
彼らは豊かになりたいのです。
豊かには成りたいけれど術が余り無い。
だからではないでしょうか。
核の民生利用と言い出してきたのは。
一部のお金持ちが自分達だけ儲かれば良いと言う考えの人達のお金を預かって、運用してはいけないと思います。
一切預からなければ、自国の中で運用できるようにする事を考えると思います。
そうなってくれば、その国の人たちも仕事が沢山出てきて、豊かに成っていくような気もします。
ファンタジーなお話しですけれども、
「公開」でお願いします。
投稿情報: フレモン | 2008/09/16 09:17
核保有国は他の国が核を保有しているので自国にも保有していれば安心だとでも思っているのでしょうか?私は各国の一番の安心は核を保有しないことだと思っています。岡田さんのお力でなんとかならないでしょうか?
投稿情報: 奥野和歌子 | 2008/09/16 18:26
奥野和歌子様
冷戦が冷戦で終わったのは、米ソが両方核を所持していたからなんですけどね。MAD(相互確証破壊)という概念くらい知っていてほしいものです。
投稿情報: 鐘 | 2008/10/07 23:57