最近観た映画の話を少ししたいと思います。
最近ケン・ローチ監督の『この自由な世界で』という映画を観ました。ケ ン・ローチ監督が作られた『麦の穂をゆらす風』については、以前この場 でもお話をしたことがあります。
そのときの印象が強烈だったものですから、同じ監督の作品ということで、渋谷の小さな映画館に妻と2人で観に行ってきました。
この作品は、移民労働者を扱ったものです。つまり、ポーランドその他の国々から人を連れてきて、イギリス、特にロンドンで働いてもらう。その中に中間搾取あり、あるいは嘘ありと、悲惨なポーランド人たちの生活が出てきます。
主人公は女性ですが、彼女はシングルマザーで非常に厳しい生活環境にある。そして、生きるためにそういった移民相手のビジネスに手を染めていき、やがて違法な就労まで行ってしまう――。こういう映画です。
非常に興味深かったのは、ロンドンといえば、非常に明るい面では世界の金融センターとして大変発展しているという印象ですが、一方でこういった底辺での移民の問題があるのだなということを改めて感じさせられました。
日本にも同じように、日系人の皆さんや、あるいはベトナムや中国から研修生という形で働きに来ている人たちがいます。
すべてが悪いわけではありません。夢を持ってしっかりと、例えば研修生であれば、3年の間に300万円とか400万円といったお金を貯めて帰る。帰って家を建てる、あるいは子どもたちを学校にやる。そういう話を私も直接聞いたことがあります。
しかし他方で、慣れないところでひどい目に遭っている人たちがいることも事実です。どこの国にも同じような問題があるのだなということを改めて感じさせられ、イギリスは最近高い経済成長を遂げ、非常に明るい話題が多いわけですが、一方でこういった問題もあるということを改めて認識させられました。
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長年移民や、不法労働者の問題を見て参りましたが、苦労している当事者、並びに受け入れる側の取組みや、体制も重要と思われます。 最近の日本を見ていますと、労働力不足を補う為、安易に受け入れる面も伺えます。 本当に人手不足か、又は低賃金待遇に、日本の労働力が集らないのか。 双方の問題が有ると思います。 労働力が足りないから、労働力の輸入。 先般の東南アジアからの、老人ケアーの様な仕事等。 日本の場合は滞在期限を決めたり、勉強させたり~と、外国人労働者にとっては優遇されていますが・・・ 昔、道路掃除や肉体労働等、フランス人の嫌がる仕事を、アルジェリアやアフリカから労働力を入れていた、フランス。 そしてその移民二世が増え続け、失業者が増える中で、それらの若者が宙ぶらりんになって、犯罪、非行に走る例も少なく有りません。 今後、日本が外国人労働者を受け入れる場合、多くの国の経過等、実態を過去から現在に至るまで良く分析し、今後起きるであろう問題に、如何に対応、対処出来るかも合わせて、検討される事が、大事だと思います。
日本は親切すぎて、ブラジル移民二世を受け入れている地方で、税金の滞納が問題になって居る。 と言うテレビ番組を見ましたが、外国人だからと言って、滞納しても良い事は無く、期限切れは罰金制にして、取るべきだと思いました。 フランスは一日遅れても、10%の罰金です。 今後、増え続ける日本の外国人労働者。 多方面で国際的なメンタリティーで取組む必要が有ると思いました。
投稿情報: 名月 | 2008/09/06 07:41
娘一家は今、シカゴで婿の仕事で赴任しております。観光で訪れて一部分を見るのと生活するのとでは、いろいろ違いが見えてきます。かつて、韓国の観光と言えば男の方しか行かない、という時期がありました。世界中で富める国と貧しい国が常に存在します。今でこそ日本も豊かな国になりましたが、栄枯盛衰。どんな社会になっても人が人らしくあるためには、子どもの教育が一番大事なこと。精神的な豊かさがあれば、生活の工夫が出来、心まで貧になることはないでしょう。
投稿情報: 斜家庵 | 2008/09/06 07:52
日本は介護などに、インドネシアから人をいれはじめました。
しかし、介護は、日本人介護者でも低収入。
保育士も、年収200万という低収入。
家事をする家政婦の身分も、いつでも首にされるという非常に残酷なもの。
共働き家庭の家事、育児、介護は、保育士、介護士低収入の労働搾取で成り立っていることを忘れてはいけないと思います。家事も残酷な身分保障のない家政婦でまかなっている。
この間、包丁を道路で振り回し、つかまった70歳女性は、家政婦をしていたそうですが、仕事がなくなり所持金6千円で、刑務所だったら餓死することもないと、犯行に及んだそうです。
家政大名誉教授の樋口恵子氏など、専業主婦はグータラして夫の稼ぎに依存などと、家事育児をまったく理解していないことを言う有様。
家事育児を理解できない学者、官僚どもが、専業主婦の労働を侮辱し、育児、介護労働者を低収入のまま、労働搾取、挙句に、奴隷代わりに外国の人を入国させる。
家事、育児、介護、この労働を侮ってはいけないと思います。
年金問題でも、慶応の謙丈という学者など「専業主婦年金ただ乗り」等と侮辱する。くたばれ専業主婦という評論家も前に居ましたね。
専業主婦は、夫の給料折半という身分保障があれば、年金払えます。
ぜひ、そうなってほしいものです。
電子レンジや家電があるから、家事は楽になったはずだなどと、お目出度いことを学者は言いますが、飛行機ができても、人が暇にならないのと一緒、電子レンジができても、食事内容の充実が言われますから、主婦の家事はちっとも楽になっていません。
政権交代したら、家事育児に理解のない学者、官僚は一掃して、家事、育児、に理解のある人たちで、男女共同参画を組みなおしていただきたいものです。
外国人を奴隷代わりに入国させるのは、
双方のためによくないと思います。
入国させるときは、日本の社会保障を受けられるように、日本国籍を与える覚悟が居ると思います。
日本人でさえ、健康保険料未納で、医師の診断を受けられない子供が増えていると言います。
学者、官僚などの一部の共働き家庭のための便宜で、政策が決められているようで、不信感いっぱいです。
早く政権交代して、家事、育児、介護労働を大切にする、生活一番の安定した国を作っていただきたい。
それにしても、岡田さんは、重い内容の映画をよくご覧になりますが、お疲れになりませんか。
私はパスです。
9月末から岩波で、日本国憲法を作った米国女性の映画が始まりますが、それは、絶対に見に行きますけど。
奥様は魔女
セックス・アンド・ザ・シティ
ローズマリーとタイム
私はこの3つのdvdを借りてきて見ていますが、軽い米国、英国ドラマ物からも、女性問題、世情は考えさせられます。
投稿情報: とみん | 2008/09/07 14:13
ポーランドと言えば、天才画家ニキフォルという映画を見ました。
地味で、ポーランドという国の貧しさが、よくわかりました。
フィンランドの映画では、街のあかりという映画を見ました。
階級制のなかで、あがいても上に上れないせつなさが、わかります。
ロシアの映画には、貧しくても華がありますが、上記の二つは、映画代損したわと思う暗さでした。
しかし、ずっしりと心に残り、ポーランド、フィンランド人の真面目さに、好感を持ちました。
でも、硬派の映画は、心に余裕がないと、見たときにけっこう、こたえます。
サラエボの映画を岡田さんは勧めておられましたが、予告編の重さに、私はdvdになっても、手が出ません。
政治に興味を持たない日本人は、ストレスで疲れていて、あまり、真剣なことを考える余裕がないのかも。
だから、小泉氏のように、面白おかしいワンフレーズには引っかかるのでしょう。
政治に、軽い気持ちで振り向かせる研究も大切かなと思います。
たびたび、すみませんでした。
投稿情報: とみん | 2008/09/08 12:03
移民労働者の問題は日本も含めて問題を抱えています。EUにおいても例外ではないと思います。しかし、EU27カ国については人(含む労働者)の移動の自由は認められています。そして国籍の違いによる差別は禁止しています。もちろんこれは制度的なレベルで実態レベルでは異なり、例えば、フランスでは国籍が同じでもイスラム系に対する差別はあるようです。ただ、制度的なレベルであるものの、EUというまとまりで差別を禁止して、最終的にはEU法による裁定を得る事が出来ますので、移民労働者の悲惨さを解決する道があるのではないかと希望が持てるのではないでしょうか。
日本は昔の移民労働者であった在日韓国人1世・2世・3世の地方参政権取得問題にも見られるようにEUよりも移民者の権利取得のハードルが高く残念です。
投稿情報: 牧 信一 | 2008/09/09 21:31