本日、外務大臣に再任されました。これからしっかりと、その責任を果たしていかなければならないと思っています。
いままでの8カ月間の外務大臣としての仕事、密約問題の解明や、その結果として、今後の文書の公開ルールを決めたこと、そして、アジア外交や日米同盟など、様々なことに全力で取り組んでまいりました。
しかし、その中でも、特に普天間基地の移設・返還の問題は、かなり多くのエネルギーを割かざるを得なかった、そして、現実に割いてきた問題でした。この問題も、日米の合意はできましたが、沖縄の皆さんの理解にはまだまだほど遠いという状態で、しっかりと内閣を挙げて取り組んでいかなければなりません。
私自身も外務大臣として、さらにしっかりとやっていかなければいけないと、改めて強く感じているところです。
もちろんそれ以外にも、やりかけた仕事はたくさんあります。
特に当面の問題としては、イランの核開発の問題と北朝鮮による韓国哨戒艦の撃沈問題、この2つは、国連の場で早急に議論が行われてまいります。そのことに、いずれしっかりと日本として対応していかなければなりません。
そして、もう少し中長期で見れば、やはり、日米同盟をより深いものにするための議論、日米同盟をしっかりと深化させていくことが1つ。もう1つは、鳩山総理のもとでかなり進んだ、日韓、日中関係をはじめとする将来の「東アジア共同体」を実現するための具体的な様々なことをしっかりと進めていくことです。
そして、アフガニスタン支援。これも、5年間で最大50億ドルの支援と、金額は確定しましたが、中身をしっかりこれから詰めていかなければいけない。アフガニスタンのカブールで、国際会議も予定されています。アフガニスタンに平和が訪れるように、元タリバン兵士の社会復帰、そして、日本の総力を挙げてNGOの皆さんの力も借りながら、しっかりと民生の安定のために力を尽くしていかなければならないと思います。
そのほか、核の問題。これは、私が力を入れて取り組んできた問題ですが、「核なき世界」に向かって、日本がリーダーシップをとっていけるように、いま様々なことを考えているところです。これは、追々お話したいと思います。
そして、アフリカをはじめとする貧困の問題。同じ人間としての共感を持って、しっかりと取り組んでいかなければなりません。そういった様々な問題について、改めて外務大臣として、しっかりとやっていこうと決意しているところです。
体力、エネルギーの続く限り、頑張っていきたいと思います。これからも、よろしくお願いいたします。
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日本をみんなが暮らしやすく豊かな国、
また、国際的に競争力のある国を目指して、
まい進して頂きたいと思っています。
いち国民の私もがんばります。
投稿情報: amano | 2010/06/09 00:00
外務大臣再任おめでとうございます。はっきりした目標に向かって着実にご努力いだだいておりますことに心から感謝いたします。国民としては、政権を変えることができるのはよいのですが、基本的なところがコロコロ変わるようでも困ります。他党とも健全な議論ができて今後の日本について一歩づつ前進できて予期せぬ結果が出た時はどこを修正すればいいのかが分かるようであって欲しいと思います。国家戦略相の事務所費問題が出てきそうですがのりきっていけるといいですね!
投稿情報: 飯島 久香 | 2010/06/09 09:42
外務大臣はお一人なのに、核問題から貧困問題までお仕事の幅が広い上、渉外活動なので神経もお使いになるポジションですね。
今内閣でも再任され、お忙しい毎日だと思います。お身体をお大事になさってください。
投稿情報: ケイ | 2010/06/09 13:31
岡田さん、外務大臣を再任され、新たなスタートをきられましたね。
普天間問題では「多くのエネルギーを割かざるを得なかった」と話されていましたが、私達の知らない所でも、辛く苦しい思いをされてきたことと思います。
今回、改めて岡田さんの仕事に対する強い思いを知ることが出来て、嬉しかったです。
久し振りのコメントになりました。
これからも岡田さんを応援しています。
お忙しい毎日です。どうか、お体に気をつけて下さいね。
投稿情報: naomi | 2010/06/09 15:03
再任おめでとうございます。
今後のご活躍も期待しています
投稿情報: 耳鳴り | 2010/06/09 18:10
私は岡田外務大臣の「外交演説」が、大好きです。内容も勿論ですが、見るごとに、この演説が「岡田外務大臣のスケジュール表」に見えてくるからです!
そして、今の段階で既に、このスケジュール表は、恐るべきことに、殆どマーカーで塗りつぶすことができるくらいに、殆ど実行済みに見えてきます!今、また読んでみて、ちょっと鳥肌が立つくらい、岡田外務大臣は、おっしゃっていたこと殆ど全てに、おっしゃっていた形で、この8ヶ月の間で関わっておられました。
あまりの有言実行ぶりに、遂に一度も叶わなかった「夏休みの宿題を7月中に終わらせるスケジュール表の遂行」という子供の頃の自分の夢が、走馬灯のように頭の中を駆け巡りました、、。(笑)
岡田さんは、まだまだやりかけている、とおっしゃっていますが、このブログを通して、この8ヶ月、外交や世界について学ばせて頂いている私には、この外交演説は、「『岡田外務大臣』の教科書」とも、また言うことができて、勉強後、テスト前に良くまとまった教科書を見直しているような気分にもさせてくれる程、岡田さんの今までの軌跡の内容を逆にカバーしつくしていると思っています!
岡田さんのこれからのさらなるご活躍、本当に楽しみです!!(「核なき世界」について考えておられることって、何でしょう??必殺のリボン付きプレゼントみたいに楽しみですね~!)
投稿情報: レイ | 2010/06/10 01:00
初めて書き込みをさせていただきます。大阪で会社員をしております。
新内閣発足後、新総理は景気回復・財政再建を目標として打ち出されていますが、もうひとつの重要な案件、外交問題があまりメディアで耳にしておりません。こちらの不勉強かもしれませんが・・・
特に日本政府の北朝鮮による日本人拉致問題への取り組みがまったく聞こえてきません。
どのようにお考えなのでしょうか?
残念ながら新総理は以前に北朝鮮拉致容疑者釈放嘆願書に署名をしたという過去をお持ちです。メディア等では詳細を知らずにうっかり署名されたような弁解をされておりますが、一刻も早く拉致被害者の関係者や国民たちに拉致問題の解決を約束されますようお願いします。
また、普天間問題を発端にして日米の関係が悪化しているのを見越してか、日本近海での中国軍の動きが顕著です。明らかに領海を侵し、国益を損ねていると思うのですが・・・どのようにお考えなのでしょうか?
投稿情報: uchiyama | 2010/06/10 01:30
期待しています。
赤ファイル見つからないようで、残念でした。
意趣返しなど、お気をつけくださいませ。
投稿情報: 地球人 | 2010/06/10 09:43
再任されて、ホッとしてます。今まで同様、宜しくお願い致します。
と、言いたい所ですが・・・。
過去8ヶ月と同じくらい頑張ってしまうと、絶対身体が持たない気がします。ちょいちょい休憩もとって下さいね。先は長いのですから。
ブログを読んでいると、世界にはまだまだ課題が多いな・・・と実感させられます。やるべき事が次々出てくるという事は、ご本人に相当なやる気があるということです。世界の隅々まで目を向けているなんて、すごいです。
より平和な世界になるといいなぁ~。
「仕事大好き内閣」、その名にふさわしいですね、岡田外相は。
無理のないくらいの一生懸命で、頑張ってください。
今日は久々晴れました。お日さまいっぱい浴びて、今日も一日頑張ってください。
投稿情報: いいちこ | 2010/06/10 10:31
これからも期待しておりますので、その冷静沈着な対応で常に頑張って下さい!
投稿情報: yama | 2010/06/10 23:53
外務大臣再任おめでとうございます。
思う存分、力を発揮してください。
暑い日が続いていますが、体には気をつけてがんばってください。
投稿情報: MT | 2010/06/13 16:41
伝統的に、安全保障において最も重要な概念は、BALANCE OF POWERだと言われます。諸国家間で、軍事的なBALANCE OF POWERが維持されていると、紛争が抑止されます。逆に、軍事的なBALANCE OF POWERが崩れたり、軍事的な空白が生まれると、紛争や大国の干渉を招きます。
岡田さんが指摘されてきたように、日本の安全保障を考える場合、アメリカ軍を含めたアジアにおける軍事的なBALANCE OF POWERを考えることが大切だと思います。
しかしながら、BALANCE OF POWERの重要性を確認した上で、あえて申し沿えることをお許しいただければ、冷戦が終わり、市場経済とオープンな政治システムを共有するグローバル経済の時代においては、安全保障を実現する上で、軍事力が占める比重は小さくなりつつあると思われます。
逆に言えば、冷戦当時と比べ、安全保障を実現する上で、外交、経済、国民世論、情報通信、国際法、等々の比重が大きくなりつつあると思います。
たとえば、アジア各国において、インターネットへのアクセスを含む、表現・言論の自由が拡大することは、諸国民が、より多様な情報を直接享受・交換することを可能とし、よりオープンで安定的な外交・経済関係の実現につながると思われます。
岡田外務大臣におかれましては、冷戦後の新しい状況の下、新しい安全保障の発想・戦略の実現を追求していただきたく、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
投稿情報: Abraham_Lincoln | 2010/06/14 21:55
今回、外務大臣に再任されたことで、岡田さんは、引き続き普天間基地移設問題という、きわめて困難な問題の任にあたることとなりました。
つきましては、普天間基地移設問題の解決へ向け、民主主義の観点から、いくつかの事実を確認させていただくことをお許しください。
1. まず、純粋に軍事的観点から言えば、海兵隊はグアム・テニアン・サイパンに移るべきです。沖縄の基地は、敵地に近く、中距離ミサイルで簡単に使用不可能になるからです。また、反基地感情を有する住民に囲まれている基地は、有事の際、外国の破壊工作を受けやすいという脆弱性を持ちます。グアム・テニアン・サイパンに移ることで、海兵隊は、より安全な基地を確保出来ます。沖縄の海兵隊は、中東を含め、全世界へ出動するため、グアム・テニアン・サイパンへ移っても、作戦行動上、沖縄との差異はありません。さらに、沖縄海兵隊基地の主要目的が訓練である以上、沖縄に海兵隊が駐留する必然性もありません。グアムから輸送機で兵員・装備を空輸すれば、佐世保の揚陸艦との一体性を維持することも可能です。
2. 普天間基地移設問題については、5月28日に、辺野古に代替施設を建設すると定めた、日米政府間の合意が成立しました。しかしながら、今回の日米合意が恒久的解決をもたらすかは、いまだ未確定と思われます。むしろ、事態は流動的と思われます。
もし、仮に、今後、沖縄の皆さんの反対が強固な場合、代替施設建設は困難となります。民主主義の下、いかなるものも、政府でさえも、地元住民の反対を押し切って基地の建設を行うことは出来ないからです。機動隊の投入は、かえって問題を悪化させると思われます。
世論調査によると、現在、84%の沖縄県民が辺野古案に反対しています。沖縄の首長(知事、市長、町長、村長)で、辺野古案を支持している人は一人もいません。沖縄県知事は、辺野古地区の公用水面の利用に関し、認可権を有しています。沖縄県知事が認可しない限り、代替施設の建設は行えません。
代替施設建設の遅れは、普天間基地の現状固定につながります。そして、辺野古案に反対する運動と普天間基地の現状固定に反対する運動が合流するとき、 沖縄県民の反対運動は、よりエスカレートする恐れがあります。
3. 一方、自民党政権下で成立した2006年の日米合意と今回2010年の日米合意のテキストを原文で比較すると、その文言および内容において、顕著な相違があることに気付かされます。岡田さんが指摘されていたように、アメリカ側は、相当譲歩をしたと感じられます。
2006年合意は、日米政府は辺野古に代替施設を建設する(“The United States and Japan will locate the FRF (Futenma Replacement Facility) in...the Henoko-saki”)としていました。これに対し、2010年合意は、日米政府は辺野古に代替施設を建設する「意図を確認した」(”Both sides confirmed the intention to locate the replacement facility at the...Henoko-saki area”)と表現するにとどまりました。
また、2010年合意は、初めて、沖縄県民の懸念(the concerns of the people of Okinawa)に配慮するとの表現を盛り込み、日米政府は、訓練を含む沖縄における米軍の活動を、(1)徳之島、(2)本土自衛隊施設、(3)グアムなど国外、へ移転することを検討する、としました。
4. このような状況の下、普天間基地移設問題のように複雑な利害が対立する問題については、むしろ国会において、話し合いと妥協を通じ、地道に解決策を見出していくことが好適かも知れません。行政府が迅速を旨とする上意下達のタテ型組織であるのに対し、立法府は、有権者の声を反映しつつ、議員が対等の立場で粘り強く議論し交渉するよう組織されているからです。
現在、国会では、普天間代替施設を沖縄県外・国外に移設することを求める超党派の議員連盟の動きが進んでいるようです。今後、この議員連盟が国会議員の過半数に達するか否かは、未知数です。しかしながら、仮に国会において、普天間代替施設の県外あるいは国外移設を求める決議が成立した場合、内閣は、その決議を国民の意思として受けとめ、これに基づき、2010年合意の解釈・運用・改定にあたることが求められると思います。
国会でしっかりした議論を行い、その結果を踏まえ、内閣が執行する。それが、国会を国権の最高機関と定める現行憲法下における、民主主義的手続きと思われます。
投稿情報: Publius | 2010/06/14 22:25