今日8月10日の閣議において、日韓併合100年を1つのきっかけとして、日本政府としての内閣総理大臣談話を閣議決定しました。
この談話は、賛否両論いろいろあることは承知していますが、実は、鳩山総理時代からこういうものを出そうという方向性を持って、総理と議論を行ってきたものです。そして、鳩山総理が菅総理に代わられても、その志を持続し、菅総理もしっかりとリーダーシップを取って、仙谷官房長官ともよくご相談しながら、談話を発出することにしたものです。
いろいろな議論があります。謝ってばかりではないかという議論もあると思います。
しかし、日韓併合100年という大きな区切りの年です。そして、私はよく申し上げるのですが、やはりいろいろなことがあったときに、被害を与えたほうは忘れがちだが、受けたほうは容易には忘れられない。
日本にとって、100年前の出来事は遠いことかもしれませんが、植民地にされ、国を奪われ、そして、文化を奪われた韓国の皆さんから見れば、これは忘れがたいことで、そういうときに、実際に併合した日本が何も言わず黙っていることは、私は、あり得ないことだと思っています。
そして、私が韓国に行ったときに申し上げたことですが、私は日本人としての誇りを持っている。だからこそ、同時に、我々が同じ目に遭ったときにどう感じるかということについて、きちんと思いを致すべきだと思います。
併合された側である韓国の皆さんの痛みを十分に理解し、謝るべきことはしっかりと謝る。しかし、同時に未来志向で、これから両国で本当の信頼関係を築き上げ、このアジアの時代を日本と韓国が手を携えてしっかりとリードしていくという考え方で、この談話ができていると私は考えています。
謝るべきはしっかり謝り、そして、未来志向でこれからの100年の日韓関係を新たに作り上げていく決意の表れでもあります。
ぜひ、しっかりと手を携えて、これから日韓関係を作っていきたいと思います。
※ブログの動画版はこちら
※内閣総理大臣談話は、下記ウェブサイトからご覧いただけます。
市民の間でも、広がっています。
日韓併合100年を考える。
集会や勉強会など。
外務大臣の言葉が、この運動する人達に大きな勇気と行動力なるでありましょう。
日本は戦争被害を受けただけではない事。
そこをふまえて終戦の日を考えないと、同じ過ちをしてしまう日がくるかもしれません。
大臣、がんばって下さいね。
応援しています。
投稿情報: kitazawa | 2010/08/10 15:27
併合したことが100%悪いことなのか?
投稿情報: nakajima akira | 2010/08/10 22:38
犯した過ちに対しての謝罪は当然の事です。もし逆の立場だとしたら、同じことを望むと思います。
戦争を経験したわけじゃないけど、どちらかだけが悪いものじゃないと思います。だからこそ、お互いの罪を認め、謝罪し、そこから信頼関係を作りなおすのは大切です。
アメリカが原爆を肯定するのに違和感を感じるのは、日本人だけではないはずです。たとえ謝罪が無かったとしても、罪に気付いてくれる事が一番大切だと思います。
話は少しそれますが・・・。槇原敬之さんがスマップに提供した曲『LOVE&PIECE INSIDE』を世界中の人達に聴いて欲しいです。私もハッとさせられました。岡田外相もお時間あれば是非聴いてみてください。
投稿情報: いいちこ | 2010/08/11 10:57
岡田さん
日本に併合されていた地域は韓国と北朝鮮ですので、韓国に向けてのみの声明には違和感があります。
本件が、「謝るべき」ことに該当するならば、いわゆる植民地支配を受けた両国に対して行うのが筋だと思います。
投稿情報: ななし | 2010/08/11 16:55
「1910年-日韓併合」というのは、珍しく今でも覚えている歴史の年号のうちの一つですが、「このことを直視せずいるのは、日本人として、かなり嫌だなあ、、いいのかなあ、、悪いよなあ、、」と年号を覚えた時から、度々落ち着かない気持ちで思っていたことでした。
内閣総理大臣談話、読みました。
「温かく、細やかで、現実的で、力強い」内容でした。
過去、現在ときて、未来へ向かって希望に満ちていましたね!
これからの日韓関係が、より良いものになるきっかけになる、、と、信じることができました!
投稿情報: レイ | 2010/08/12 01:09
はじめまして。匿名でのコメントご容赦下さい。
今回の談話にひとりの日本人としてため息しか出ません。
現在まで何度となく謝り続け、日本にはいったいどのような国益があったのでしょうか?
過去の歴史における積み重ねを踏まえず、検証せずして未来志向とはどのような実証や戦略の上に仰っているのか全くもって理解不能です。
前政権、鳩山総理の時の民主党政府の国会答弁において「検証しております」と幾度となく聞きましたが、なぜ国益と大きく関わる今回のような談話においては、過去を検証しようとしないのですか?
未来志向といえば聞こえは良いですが、過去の検証なしに、具体的な戦略なしに未来志向などというものはありえないと申し上げ、当記事へのコメントとさせていただきます。
投稿情報: 想 | 2010/08/12 18:50
ネット上では、9割程度が談話の内容に「反対」の意思表示です。
意見が「反対」へ収斂されつつあることを示しています。
民主党支持者の中にも、「反対」意見があるということになります。
もっと真剣に考えるべきではないでしょうか?
投稿情報: Apologize | 2010/08/14 05:53
8月15日、韓国の李明博大統領は、日本の植民統治からの解放を記念する、光復節式典の演説の中で、菅首相談話を評価するとともに、きわめて具体的な、北朝鮮との統一プランを提案しました。
同統一プランは、(1)朝鮮半島の非核化を実現する「平和共同体」の構築、(2)北朝鮮の経済発展を実現する「経済共同体」の構築、(3)基本的人権の保障を実現する「民族共同体」の構築、の3段階からなり、さらに、統一に要する費用を生み出すため、統一税の導入を提言するなど、きわめて現実的な提案となっています。
とくに、朝鮮半島における「平和共同体」の構築は、かねてから岡田さんが提唱されている、北東アジア非核兵器地帯構想にも、つながると思われます。
ちなみに、韓国開発研究院(KDI)が作成した報告書によると、仮に北朝鮮の体制が崩壊すると、平和的統一と比べ、7倍の統一コストがかかるそうです。
北朝鮮との軍事的緊張あるいは北朝鮮の体制崩壊など、朝鮮半島情勢の不安定化は、日本の安全保障および経済活動にとって、きわめて大きな脅威となります。
日本政府は、李大統領の発表した提案が、北朝鮮、アメリカ、中国、ロシアを含む、関係各国の共通理解となるよう側面支援するとともに、南北朝鮮の平和的統一のため、韓国政府と緊密な連絡を取りながら、最大限の外交的努力を行なうべきであると思います。
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平和的統一のコストと北朝鮮体制崩壊の場合の統一コストを比較するKDI報告書に関する2010年8月16日付聯合ニュース記事につき、次のURL参照。
http://japanese.yonhapnews.co.kr/Politics2/2010/08/16/0900000000AJP20100816002400882.HTML
投稿情報: BUSINESS LIBERALISM | 2010/08/17 05:21