先ほど、自民党の石原幹事長、公明党の井上幹事長とともに、確認書にサインをしました。
この確認書の内容は、いまの予算についていろいろと見直すことを確認した上で、「特例公債法」について、自民党も公明党も速やかに賛成をして成立させることを確認したものです。この点について3点申し上げたいと思います。
1つは、この確認書の中で、「高速道路の無料化」とか「高校授業料の無償化」、「農業戸別所得補償制度」について言及しました。こういったものを見直していくことが、「特例公債法」を採決するために不可欠であるという野党の主張に鑑みたものです。
ただし、その内容として、「高速道路の無料化」については、平成24年度、つまり来年度の予算概算要求には計上しないことを確認しました。今年の「高速道路の無料化」(無料化社会実験)についても、今年はこの予算を実施せずに、すでに被災地対策のために第1次補正予算で全額使っています。この方針を来年度も継続することを確認したもので、私は、被災地の現状を見てやむを得ないものだと思っています。
もちろん、再来年度以降、この「高速道路の無料化」についてどうするかということには全く触れていないので、これで制度が廃止されたといったことではありません。
「高校授業料の無償化」とか「農業の戸別所得補償制度」は、来年度以降の制度のあり方に関し、「政策効果の検証をもとに、必要な見直しを検討する」ことにしました。つまり、こういったものについて、まず政策効果を検証し、その結果によって必要な見直しを検討する。必要でなければ検討しませんし、そもそも「見直しをする」ということではなく、「検討する」ということです。
そこにはかなり、制度をやめるとか見直しをするとかではなく、様々な条件が付いたということです。逆に言うと、こういった制度に限らず、いろいろな制度について検証し、問題があれば見直すことは当然であって、当然のことを書いたと私は思っています。
メディアがこれをどう報じるかはわかりません。また「マニフェストの目玉政策が廃止された」というような活字が躍るかもしれませんが、実際に決めたことは、もちろんそういうことではありません。そういった制度の見直しを検討するということは確認しました。
その上で、「特例公債法案」について野党も賛成することになりました。
私は、第2に「特例公債法」が成立する見通しがついたことについて、本当によかったと思っています。世界経済は、非常に不安定になってきました。そういうなかで、日本もこのままでは国債を発行できず、予算執行ができなくなる可能性があるという非常に不安定な状況にあり、これを安定させる効果は間違いなくあると思います。
そのことは、国民生活や経済の安定につながってくると確信しています。そもそも、こういった法案はもっと早く成立されなければならなかったのですが、今日まで引き延ばされたのは残念でしたが、最終的には、自民党と公明党にも賛成に回っていただいたことは、大変ありがたいと思います。
そして、3番目ですが、今回の一連の議論は長く厳しい議論を3党間でやってきました。政調会長を中心にいろいろな議論をしていただきましたが、最後は幹事長3人で議論を重ねて、この合意に至りました。したがって、すべての責任は私にあります。
同時に、今回3党でこういった合意に至ったことは、今後、新しい政権がスタートしたときに、連立与党である国民新党はもちろんですが、それ以外に、自民党や公明党といろいろな場面で協調して、国民のため、国民生活のために厳しい状況を乗り越えていく。そういう1つの礎を築くことができたのではないかと思います。
いずれにしても、これで「特例公債法」についての大きな流れができたのではないかと思います。
これまで厳しい議論を行ってきましたが、同僚の石原幹事長や井上幹事長に対して、感謝したいと思っています。
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お疲れさまです。
今はただその言葉のみです。
混乱することなく、合意に至ったのは、岡田さんの真摯な態度が、実を結んだ結果でしょう。
これからも、一歩一歩確実に、そして実直に取り組んでいってほしいと思います。
頑張ってください。
投稿情報: まふみ | 2011/08/09 21:13
民主のマニフェストに対する野党の主張は、セオリーの問題か財源の問題かを国民にご提示願いたい。
自民野党は嘗ての政策への復帰をなし崩し的に図ろうとするのは当然で、小沢主導で政権交代をもたらした公約の根幹を崩しては全くの背任行為となります。
何事も一機の公約実現は万人が望むものではなく、方向性が確実に定着すべく支持者は期待を寄せている訳で、経過措置としては未定若しくは不完全もあり得ることです。
果たして年次計画は存在するのですか?。
哲学や魂までも放棄してはいませんか?。
現執行部には、そんなものは最初から無かったように思えてなりませんがね。
投稿情報: HY | 2011/08/09 22:09
特例公債案が野党の協力のもと、とおる目処がついて良かったですね。国民を思う気持ちは、与党も野党も関係ないと思います。岡田さんの真摯な気持ちや野党であっても最終的には国民を思う気持ちが特例公債案を成立へと導いたのではないでしょうか。自民党や公明党の政治家の皆さん国民の一人としてお礼を言いますありがとうございました。
投稿情報: ハーモニー | 2011/08/09 22:57
「特例公債法について
今回3党でこういった合意に至ったことにいろいろな制度について検証し、問題があれば見直すことは当然とのお考えが岡田さんでなけれが出来なかったと思っています。政治のことに始めて投稿しますが、私利私欲でなく今、何をしなければいけないかというメッセージがまっすぐ伝わってすごい政治家だと応援したいとおもいます。
投稿情報: 中本 昭子 | 2011/08/10 09:46
幹事長、本当にお疲れ様でした。
3党合意について、文書を見ましたが、確かに必要があれば見直しすべきか検討するということで、政策を撤回するとは読めません。マスコミの報道振りもわりあい冷静なものと思われます。
自公両党もマニフェスト撤回までは求めないでしょう。農業の個別所得保障制度は日本の農業を強くし、食料自給率を上げるために、高校無償化は若者に必要な教育を与えるために、ぜひ必要な制度です。
日本の伝統を尊重し国を愛する保守政党であればなおさら、これらのよい制度を廃止してうるわしき日本の国土を荒らし、食糧自給を危うくし、本来優秀なる日本の若者に満足な教育も受けさせず貧困層に落とす愚策など決して採りますまい。
英国での暴動は恵まれない若者の閉塞感が根底にあるとの報道に接して若者や子どもを尊重しない社会に未来はないと強く思いました。
もちろん個々の政策や制度には改善すべき点もあるでしょう。子ども手当にしても、児童手当制度の拡充となると地方の負担が重くなりますし、所得制限を設けたことで行政コストがかかり、結果としてそれほど効率の良い方策とはならないかもしれません。
国民、とりわけ若い人たちや単身者、共働き世帯、一人親世帯などの、自公政権ではあまり大切にされなかった人たちが希望の持てる政策の実現を希望します。
投稿情報: さんぴん茶 | 2011/08/10 18:37
前回の子どもの手当てについてのブログのコメントでも書きたかったことですが、岡田さんが3党間で「耐えがたきを耐えて粘り強く交渉し合意」を掴み取られたことは、本当にどんなにか大変でいらっしゃったかと思い、かつやはり岡田さんのように強靭な意志と、政治家としての国民に対する責任感と、タフさと、本質を絶対に見失わない精神力をお持ちでなければなし得ないことであったと思います。
・・実際、具の水分の多すぎたオムレツか玉子焼きのように、フライパンの中でまとまらずにバラバラになるしかないような、そんな条件に満ちていたのに、奇跡のように岡田さんは最後にはまとめられて、本当にこれは凄いことだと思います!これこそ、「国民のために身を削る」政治家としての真の姿だと思います!!!
・・うーん、どんなにか嫌な思いをされたのでしょうか、、、どんなにか「ヤケアイス」を沢山召し上がったことでしょうか、、(笑)
本当にお疲れ様でした、どんな形でもお祝いをされてくださいね!ノンビリしたら、、なんておっしゃらずに、ごく小さくてもいいので、お祝い的なことはできるうちに!!
投稿情報: レイ | 2011/08/10 21:00
民主党に一票いれたものです
公約がすべて短期間に実行できると思っていません
方向性に向かって努力することではないでしょうか?
子供手当岡田さんのブログに2万6000円ではたりない将来は40000円ぐらいにしたいような記事があったと記憶しますが間違いでしょうか?
投稿情報: 夏 | 2011/08/12 09:47
民主党のマニフェストを信じて投票した国民の意思は無視ですか?
民主政権になってまだたったの2年しか経っていないのに、もう公約を反故にし、野党自民党に飲み込まれているでは有りませんか。何故任期4年いっぱい頑張って公約実現の努力をしようとしないのですか?自分たちが選んだ総理を支えることも出来ずに身内から引きずり降ろそうとしているから野党に舐められてしまうのでしょう。次回は民主には投票しません!
投稿情報: sindy | 2011/08/13 23:41