週末あるいは祝日を利用して、社会保障と税の一体改革の全国行脚を続けています。土曜日(17日)には沖縄を、そして、火曜日・祝日(20日)には山梨を訪れました。
それぞれ集会自体も、150名から200名ぐらいの方々に集まっていただいて、いろいろなご意見が出ますが、全体として非常にいい意見をいただいています。詳細は、是非政府のホームページをご覧いただくと、全部動画で見ることができます。
・「明日の安心」対話集会実施報告
そういった集会とセットにして、なるべく医療や介護の現場を見ようということで、それぞれの地域の施設を回ることを心がけていますが、今日はそのことについてお話をしたいと思います。
沖縄では、特別養護老人ホーム(しらゆりの園)を訪ねました。ここは非常に特徴があって、昼間の高齢者のおむつをなるべくしない。そして栄養補給。胃ろうをやめて自分の口で食事をとる。こういうことを一生懸命取り組んでおられる。そういう特別養護老人ホームでした。
・しらゆりの園ホームページ
人間が人間らしく生きていくうえで、もちろん、やむを得ない場合はあるにせよ、できるだけ自分で食べ、自分で排便し、そして、自分でできることは自分でやるということを心がけることで、非常に成果を上げている特養です。ほとんどの方が、今やおむつを昼間はしない、あるいは自分で食事をとる。こういうことで、ある意味では、やり甲斐、生き甲斐ということにつながっているということです。
いつか国会でも話したことがありますが、私も祖母が100歳で亡くなりましたが、病院で胃ろうを勧められ、医師である私の妻が「それはやめたほうがいい」と言って、結局そういった措置をそのときは取らなかったわけです。それは結局、祖母にとって非常に良かったのではないかと改めて感じています。
実は、そういったおむつの話や食事を自分でとる話は、手間暇がかかります。したがって、特別養護老人ホームの経営上は、必ずしも歓迎されないことかもしれません。しかし、私はそういったことは必要で、そういった努力を後押しするような仕組み作りということも、同時に必要だなと思った次第です。
山梨で行きましたのは、僻地の医療を担当している飯富病院というところです。その飯富病院が、15カ所ほどの診療所とネットワークを結んで、そこに飯富病院のお医者さん、と言ってもたくさんいらっしゃるわけではなくて、確か5~6名のお医者さんなのですが、飯富病院で治療をするとともに、15カ所の診療所に出向いて、そこで診療も行っているということでした。
・飯富病院ホームページ
私は当初誤解していて、15カ所にはそれぞれお医者さんがおられるのかと思っていましたが、よく聞いてみると、そこは普段、医師はいなくて、飯富病院のお医者さんがそこに行かれるのに合わせて、患者さんが集まってくるということでした。
非常に少ない人数で広範な地域をカバーして、僻地医療をやっておられる姿が印象的でした。体力的にも大変ですし、これは人間としての、あるいは医師としての使命感がないととてもできないことだなと、改めて感じたところです。
お話をお聞きすると、やはり高度の専門医を育てることも大事だが、地域医療にしっかりと携われる医師を育てる医学教育が、もっと大学などでなされる必要がある、というお話もいただきました。それも非常にごもっともなことかなと思います。
もちろん高度な専門医も必要ですが、多くの地域あるいは僻地だけではなくて都市部でも、診療所が家庭医として、あらゆる病気に対応できる能力と経験が求められるわけで、そういったところにもっと力を入れていく。そのことによって、診療所と高度医療に合う拠点病院の役割分担がなされ、より効率的で中身のある医療がなされていくことではないかと、改めて感じた次第です。
いずれにしても、各地域を巡る際に、そういった特色ある病院や施設を訪れることで、私自身も大変勉強させていただいている。そんな毎日です。
※ブログの動画版はこちら
・しらゆりの園ホームページ
人間が人間らしく生きていくうえで、もちろん、やむを得ない場合はあるにせよ、できるだけ自分で食べ、自分で排便し、そして、自分でできることは自分でやるということを心がけることで、非常に成果を上げている特養です。ほとんどの方が、今やおむつを昼間はしない、あるいは自分で食事をとる。こういうことで、ある意味では、やり甲斐、生き甲斐ということにつながっているということです。
いつか国会でも話したことがありますが、私も祖母が100歳で亡くなりましたが、病院で胃ろうを勧められ、医師である私の妻が「それはやめたほうがいい」と言って、結局そういった措置をそのときは取らなかったわけです。それは結局、祖母にとって非常に良かったのではないかと改めて感じています。
実は、そういったおむつの話や食事を自分でとる話は、手間暇がかかります。したがって、特別養護老人ホームの経営上は、必ずしも歓迎されないことかもしれません。しかし、私はそういったことは必要で、そういった努力を後押しするような仕組み作りということも、同時に必要だなと思った次第です。
山梨で行きましたのは、僻地の医療を担当している飯富病院というところです。その飯富病院が、15カ所ほどの診療所とネットワークを結んで、そこに飯富病院のお医者さん、と言ってもたくさんいらっしゃるわけではなくて、確か5~6名のお医者さんなのですが、飯富病院で治療をするとともに、15カ所の診療所に出向いて、そこで診療も行っているということでした。
・飯富病院ホームページ
私は当初誤解していて、15カ所にはそれぞれお医者さんがおられるのかと思っていましたが、よく聞いてみると、そこは普段、医師はいなくて、飯富病院のお医者さんがそこに行かれるのに合わせて、患者さんが集まってくるということでした。
非常に少ない人数で広範な地域をカバーして、僻地医療をやっておられる姿が印象的でした。体力的にも大変ですし、これは人間としての、あるいは医師としての使命感がないととてもできないことだなと、改めて感じたところです。
お話をお聞きすると、やはり高度の専門医を育てることも大事だが、地域医療にしっかりと携われる医師を育てる医学教育が、もっと大学などでなされる必要がある、というお話もいただきました。それも非常にごもっともなことかなと思います。
もちろん高度な専門医も必要ですが、多くの地域あるいは僻地だけではなくて都市部でも、診療所が家庭医として、あらゆる病気に対応できる能力と経験が求められるわけで、そういったところにもっと力を入れていく。そのことによって、診療所と高度医療に合う拠点病院の役割分担がなされ、より効率的で中身のある医療がなされていくことではないかと、改めて感じた次第です。
いずれにしても、各地域を巡る際に、そういった特色ある病院や施設を訪れることで、私自身も大変勉強させていただいている。そんな毎日です。
※ブログの動画版はこちら
岡田さん こんにちは。医療・介護はますます超高齢化時代を迎える我が国にとって避けて通れない問題です。そこで思うのですが政治家の先生は何であんなに元気なんでしょう?よたよたになっても国会に出てくる。頭もボケていない。政治家の先生のエネルギーの源は何でしょう。それを知りたいくらいです。以前きんさん、ぎんさんという双子の百歳長寿のおばあさんがいて、現在ぎんさんの娘さん4人の方がテレビに出てきます。やはり長寿の家系らしく長女が百歳近い。四女の方も88歳だそうです。その4人の方の一番好きなテレビ番組は何と国会中継だそうです。国会で議論したり、怒鳴ったり、困った顔をしたりしてるのを見るとたまらないらしいです。理屈っぽい性格が共通していると言ってました。お年寄りには国会中継を見せるのが老化防止のコツかななんて思ったりします。とにかく、適切な医療介護とともにエコな医療介護も必要になってきていると思います。
投稿情報: ぽぽりん | 2012/03/23 11:14
介護老人ホーム等も千差万別だと聞きます。適切で望ましい介護を受けられている方々は本当に幸せです。また介護する方の労働環境も重労働低賃金で大変です。僻地医療についても希望するドクターが少ないのが現状ではないでしょうか。また増大する医療費介護費でこれまた大変です。諸外国の実際の取り組みを研究したり、岡田さんのように上手に地域が取り組んでいる現場を見ることはとても有意義だと思います。個々の人が自発的にやる気を起こさせるような雰囲気というか環境づくりが大切だと思います。「ゆりかごから墓場まで」安心して生きていける国づくりをお願いしたいです。
投稿情報: ぽぽりん | 2012/03/23 14:31
人間が人間らしく生きていく。
大事なことですよね。
投稿情報: 人間関係 | 2012/03/23 18:38
岡田さん おはようございます。テーマと関係のない話で恐縮ですが、消費税論議が与党内で行われています。消費税10%正直言うと頭が痛いです。日本は諸外国から比べると税率が低いですが、それでも皆さんの納税金額を見ていると結構な金額を納税しています。坦税者である国民も節約志向がすすみそうです。毎年1兆円ずつ社会保障費が国庫等から出ていることを考えると仕方がないのかとも思いますが、それでも国民に対する周知がまだまだ不足していると思います。やはり、あまりお好みでないかもしれませんがNHKはじめテレビ局に出演して今の声を国民に伝えてほしいです。最近メディアに報道を規制するような政府の動きがあるのではと心配しております。やはり気に入らない点は多々あるかもしれませんが報道の自由というのは原則守ってほしいです。メディアも見識を持って自信を持って報道の自由を主張してほしいです。報道は我々国民が知る権利をもって私たちの国のことを知る大切な媒体です。我々日本国民は政治家の皆さんが想像されている以上によく知っていますし、高い見識を有していると思います。メディアの報道を逆に有効活用して国民に正しい情報を発信してほしいです。ガラス張りの透明な政治は民主党が野党時代、政府自民党に主張してきていると思います。やすきに流れず、しっかりと正しい方向へ向かって頂きたいです。
投稿情報: ぽぽりん | 2012/03/26 02:26
公務員を目指している若者が通っている専門学校なども視察してはいかが?
就職難の若者にも「人間らしく生きる権利」を是非認めてさしあげて欲しいものです。
投稿情報: ぽと | 2012/03/26 19:11
介護する側にとっても、介護される側にとっても、より楽で便利な選択肢を選びたいところですが、まだまだ自分で出来ることまで、それらに頼ってしまうことで、結果的に身体機能の低下を招くというのあると思います。ただやはり最後の最後は運営や介護者の負担との釣り合いで、国のバックアップは欠かせません。
僕は来たる高齢化社会にはまったく悲観していません。
世界一の高齢化社会で長寿国ということは、世界一の知恵と経験を有した超大国であり、こんなに心強いものはありません。高齢者を敬い、その蓄積されたとんでもない量の知恵と経験値でもって、さらなる新しい国の発展を臨むためにも、岡田さんの言われるような、医療・介護の現場の支援の確立は必須だと思います。
投稿情報: TAKA | 2012/03/26 22:54