北朝鮮のミサイルが金曜日(13日)に発射実験が行われたので、土曜日(14日)、日曜日(15日)と、久しぶりにあまり予定の入っていない時間を過ごすことができました。
つまり、発射実験が土日までずれ込むことがあり得るということで、地方での「明日の安心」対話集会も含めて、予定を入れないようにしていた結果として、土日に比較的時間が取れたということです。
そういう時間を利用して、映画を観に行ってきました。アカデミー賞の外国語映画賞も取った、イランの『別離』という映画です。
小さな映画館でしかやっていませんので、観られるチャンスはあまり多くないかもしれませんが、是非時間がある方はご覧になることをお勧めしたいと思います。
ちょっとした出来事で、夫婦の間に亀裂が広がり、そして夫婦だけではなく、その家族やその家に出入りをした家政婦、あるいはその家族、いろいろなところに波紋は広がっていく。そういう映画なので、決して楽しい映画ではありませんが、映画らしい映画、素晴らしく出来栄えの良い映画だと私は思いました。
そしてもう1つ、この映画はイランで作られているということです。
その家政婦は非常に信仰心の厚い方で、だからこそいろいろ悩んだりするわけですが、それ以外の人々には、宗教というものをあまり感じさせるところがありません。
この映画が、日本やアメリカの映画であると言っても、決して違和感ないと思います。
そして、いろいろ文化・宗教は違えども、人間同じ価値観を持っているのだなあと、改めて考えさせられる映画だと思います。
イランという国、我々から見ると、あるいは西側から見ると、いろいろ違う国だと映るかもしれませんが、決してそういうことではなく、お互い人間として、共通の考え方、そして、特にイランという国、ペルシャ時代からの伝統を持つ国ですから、非常に深いイランの人々の考えというものを感じさせる映画だと思います。
是非機会があればご覧いただき、そしてこういう映画を作ったイランという国、もちろん、いま核開発の問題で世界の中で話題になっていますけれども、他方でこういう素晴らしい映画が作れる国民性、国なのだということも、知っていただければいいなと思っています。
※ブログの動画版はこちら
ちょっとした出来事で、夫婦の間に亀裂が広がり、そして夫婦だけではなく、その家族やその家に出入りをした家政婦、あるいはその家族、いろいろなところに波紋は広がっていく。そういう映画なので、決して楽しい映画ではありませんが、映画らしい映画、素晴らしく出来栄えの良い映画だと私は思いました。
そしてもう1つ、この映画はイランで作られているということです。
その家政婦は非常に信仰心の厚い方で、だからこそいろいろ悩んだりするわけですが、それ以外の人々には、宗教というものをあまり感じさせるところがありません。
この映画が、日本やアメリカの映画であると言っても、決して違和感ないと思います。
そして、いろいろ文化・宗教は違えども、人間同じ価値観を持っているのだなあと、改めて考えさせられる映画だと思います。
イランという国、我々から見ると、あるいは西側から見ると、いろいろ違う国だと映るかもしれませんが、決してそういうことではなく、お互い人間として、共通の考え方、そして、特にイランという国、ペルシャ時代からの伝統を持つ国ですから、非常に深いイランの人々の考えというものを感じさせる映画だと思います。
是非機会があればご覧いただき、そしてこういう映画を作ったイランという国、もちろん、いま核開発の問題で世界の中で話題になっていますけれども、他方でこういう素晴らしい映画が作れる国民性、国なのだということも、知っていただければいいなと思っています。
※ブログの動画版はこちら
岡田様
初めまして。
『別離』を買い付けて配給しているマジックアワーの有吉と申します。
お忙しい中、映画をごらんいただいた上ブログで紹介していただき本当にありがとうございます。
この映画で知り合ったファルハディ監督を始めとするイランの人たちは、温厚で知的な素晴らしい人たちです。
『別離』をご覧になる方々が、岡田さんも書かれているように、イランを身近に感じ、フィルターをかけないでイランのことを知ってくださることを心から祈っています。
本当にありがとうございました。
投稿情報: アリ | 2012/04/19 11:25
岡田さん こんにちは かつて日本のTVドラマ「おしん」がイランで大ヒットしましたが、「別離」は映像も音響も美しく、演技も内容も素晴らしく見応えのある映画だということで観たいと思っていました。第84回米アカデミー賞外国語映画賞受賞。受賞スピーチで、製作・脚本も手がけたファルハディ監督は「多くのイラン人、世界各国で喜んでいただいていると思う。この賞をイランの人々にささげる。憎しみ、敵対的な行動を憎む国民です」とコメントしたそうです。
投稿情報: ぽぽりん | 2012/04/19 17:37
こんばんは。
今回の北朝鮮の事案については岡田先生も大変ご尽力されたことと思います。ありがとうごいました。
先生のご紹介を読んで、今、予告編を見てきました。
「イラン映画」は、あまり聞いたことのない分野ですが、中東のイスラム国家を身近に感じるには確かにいいかもしれませんね。
社会派の映画は爆発力こそありませんが、低音な響きが見終わったあとも続くような奥深さがあるので好きです。
ご紹介して下さった映画見てみます。ゆっくりお休み下さい。
投稿情報: 翼 | 2012/04/20 00:44
イランの映画って今まで観たことないです。
ぜひ今度観に行きたいと思います。
投稿情報: アレク | 2012/04/20 11:22
「別離」よさそうですね。
イラン映画というと4年前に「ハーフェズ ペルシャの詩」(正確にはイランと日本との合作)を見て、コーランや古典詩が出てくる幻想的な雰囲気の作品でしたので、イランでは今でも皆伝統的な生活をしていて嫁入り前の娘は男性の前に顔も出さないと思い込んでいました。
その後「彼女が消えた浜辺」を見て、イランの女性も職業を持っていたり、わたくしたちと変わらないことで悩んだりするのだとわかりました。この映画の監督の最新作が「別離」だそうですね。沖縄では5月26日からの上映だそうで、ぜひ見たいと思います。
楽しみな映画のご紹介をありがとうございます。
投稿情報: さんぴん茶 | 2012/04/22 11:24
今日「別離」を見てきました。
イランの映画を見るのは初めてでした。この映画を見てイランにも「普通」の生活と「普通」の人々が暮らしているのだということを見出してとても新鮮でした。
言ってみれば当たり前のことなのですが、私たちと同じような日常生活があり、離婚、介護、親子の問題が生じていて悩みながら暮らしているのだと分かりました。
日頃メディアで知るイランは核問題など国際問題として取り上げられそこで生活している国民の姿は見えません。もっとそこで生活している「普通」の人々に関心をもつことが大切だと思いました。
厳しい検閲下で作成したであろう
監督に敬服します。
投稿情報: チングルマ | 2012/05/04 21:56