行革本部―新聞・雑誌の３割１０億円削減や独法給与削減を確認

今日（１３日）は、参議院社会保障・税一体改革の特別委員会が初めて開催され、これから、いよいよ場所を参議院に移して、関連８法案、つまり、税制２法案、年金２法案、子ども・子育て３法案、そして議員立法の社会保障改革推進法案の審議が始まります。

衆議院と異なるのは、関係大臣だけではなく、民主、自民、公明各党の修正協議の責任者の皆さんも、答弁者として参加をしていただきますので、そういう意味では、若干負担は軽くなる。そうは言いましても、ずっと座っていなければいけないので、来週は水曜日（１８日）から、ずっと特別委員会への出席が求められます。

さて、もう１つの私の重要な仕事である行政改革につきまして、今日、全閣僚からなる行政改革実行本部を、野田総理にも出席していただき、開催しました。そこで３つの重要なことを確認させてもらいました。

１つは、行政事業レビュー。これは、先般、外部の有識者にも入っていただき、各省庁の公開プロセスというのをやって、全体で９０余りの項目についてそれぞれ議論をいただき、指摘をいただいたというものです。

その行政事業レビューについて、それぞれ結論が出ましたので、「しっかりと私のほうでもフォローアップさせていただく」ということを申し上げました。「お盆前くらいに、私も出て各省庁からヒアリングをします。９月の概算要求にきちんと反映させてください」ということを申し上げたところです。

今まで、事業仕分けなどいろいろな新しい試みが行われましたが、やはり最終的にそれがきちっと結果に結び付くようにフォローアップしていくことが、非常に重要だと私は思っていて、そのことを閣僚の皆さんに確認をしたところです。

第２に、独立行政法人や国立大学法人の職員の給与の見直しです。

国家公務員については、給料の引き下げ（平均７．８％）について、２年間決めた訳ですが、それに準じて、独立行政法人、国立大学法人、特殊法人について、給料の見直しをしてくださいというお願いを、従来からしていました。

なかなか進展状況が思わしくなかったということで、５月１１日の閣僚懇談会で、改めてお願いをし、今日その進捗状況を発表したわけです。

まだすべて決着したわけではありません。つまり、労使交渉がそれぞれ必要なわけです。そういうなかで、文科省、厚労省、国交省所管の独立行政法人１６法人、国立大学法人については１２法人が、まだ交渉中であるということで、最終的な決着には至っていない。「その決着を急いでください」ということを申し上げました。

全体が国家公務員並みの引き下げということになりますと、全体で７００億円という予算が浮いてくるということになるわけで、「是非これはしっかりとやってください」とお願いをしたところです。

もちろん、労使交渉の結果次第ではありますが、政府としての姿勢をしっかりと示して交渉していただくよう、お願いしているところです。

３番目に、いつぞやお話ししたと思いますが、定期刊行物の見直しの問題です。

先般、中央省庁の本省分について、４億円縮減ということを申し上げました。今回、その後お願いしていた地方分、地方の支分部局などで取っている新聞雑誌の見直しをしていただいた結果、部数で約３割、金額は国・地方合わせて１０億円の削減ということになりました。

新聞や定期刊行物、つまり雑誌ですが、１つひとつは小さくても、それが積み重なると、１０億円というまとまったお金になるということです。

そもそも、非常に大きな金額をかけて購入していたということの結果でもありますが、いずれにしても、全体で１０億２８８６万円、金額では２６．６％の削減になったということであります。部数で言うと、３０％の削減、全体で４万１９４１部の削減ということになりました。

私がなぜこういうことに取り組んでいるかと言いますと、利益を上げる必要のない役所の仕事ですから、コスト意識が非常に甘くなる。そういったことを、こういう定期刊行物の見直しを通じて、これだけでも１０億円ものお金が出てくるということで、公務員の皆さんの意識改革につながればと考えてやっていることであります。

同様のことは、役所が購入する物についても言えます。

いろいろな備品などを購入するときも、きちんと競争入札である程度の数をまとめて買うということになれば、コストは下げられるわけです。法律もあって、そういった取り組みを今までもやってきていますが、さらに徹底してやっていけるようにしたいと考えています。

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Comments

[投稿情報: ゆき]

申し訳ありませんが。
しばらくしたら、間違いなく元に戻りますよ。時間のムダ。
こんな成果は、子供だましですね。
本来の改革・実行はこんな程度じゃないはずでした。
抵抗が少ないところしか、手をつけられない、民主党政権。

[投稿情報: baryon]

コストを削減する時良く使われるのがアウトソーシングという考えですが、アウトソーシングで削減されるのは下請け業者の雇用者費用で、公官庁にはあまり影響が無いという構図です。今　副総理が行っていることはもっと抜本的な改革であり抵抗も多いと思いますが頑張ってください。

[投稿情報: 自主研]

行革は本当に大変なことだと思いますので頑張ってくださいとお願いするのみです。
私としては、もう一つお願いがあります。大津での今回のいじめ自殺事件は、26年前の中野富士見中の葬式ごっこいじめ自殺事件と事件の構造が似ており、大人の対応が全然進歩していないことを明らかにされた思いです。少なくとも、校則の中に、いじめられた場合は学校に訴えること、学校はその訴えに学校の組織として公式に対応すること、いじめが明らかになればいじめた側が退学・転校すること、いじめは強い方が行うのが普通なのでいじめられた側にガードをつけること、傷害事件として扱える場合は警察の関与を求めることなどを明記するよう学校側を国として指導してほしいものです。将来の紛争に備えて法的整備もお願いしたいものです。

[投稿情報: てっちゃん]

岡田さま

>コスト意識が非常に甘くなる

言うまでもありませんが、このことは会計の方式とも大いに関係があります。

「予算」を組み「決算」をする方式では、「予算」が前年度並みもしくは数％アップとなり、「決算」では残った分を使いきるという弊害が出来てきます。

国家の予算なので、そう狂いがあってはなりませんが、勘定科目次第で例えば予算の中の「消耗品」「図書研究費」などについて、一度だけ予算を組まず、出来るだけ節約するという方式を取り入れれば、いかがかと思うものです。

小企業では、丼勘定ではいけませんが、「節約」「節約」で、残った分を利益とする方式をとるところが多いのです。

「予算」方式をとる場合、前年度より減らした”概算予算”とし、精一杯節約するということも荒療治として、時には必要かも知れません。

[投稿情報: 溝口（静岡県）]

公務員の意識改革を徹底的にやってほしいです。
自分たちの給料が税金で払われてる事がどれだけ重みがあるのかをもっと謙虚に認識していればコスト意識が甘くなることはないと思います。
今後ますます公務員にたいする風あたりは強くなると思います。

[投稿情報: うつらうつら]

私はとある官庁の外郭法人に
勤務してますが、
競争入札しても無駄はなくならないと
断言できます。ラックの中には、
使わない大量の文房具があります。
これだけ電気がなくても
昼休みは、誰もPC の電源を落としません。
予算を単年度で使うというシステムで
節約しても得にもならない
、おまけに税金だという自覚もないので
永久に予算は増えるだけなのです。