来年度の予算案の中身が固まりました。テレビも含めて、メディア各紙が報じています。これを見て、非常に疑問があると申し上げなければなりません。
まず、キャッチフレーズとして、4年ぶりに税収のほうが国債の発行額を上回ったと言っているわけです。数字としてはもちろんそういうことなのですが、そこにトリックがあって、別に歳出を削った結果そうなっているわけではないということです。
つまり、歳出は、今年度であれば経済予備費を9000億円計上してきました。これは、大きな経済変動があったときに使うというもので、今年度も予備費はほぼ使い切っています。この予備費を計上しなかったことで約1兆円。
そして、国債の金利をより低く見たということで、ここも歳出が削減されているわけです。しかし、この2つはいずれも歳出の無駄なものを整理して切ったというものではなく、考え方を変えたというにすぎないわけです。
まず、キャッチフレーズとして、4年ぶりに税収のほうが国債の発行額を上回ったと言っているわけです。数字としてはもちろんそういうことなのですが、そこにトリックがあって、別に歳出を削った結果そうなっているわけではないということです。
つまり、歳出は、今年度であれば経済予備費を9000億円計上してきました。これは、大きな経済変動があったときに使うというもので、今年度も予備費はほぼ使い切っています。この予備費を計上しなかったことで約1兆円。
そして、国債の金利をより低く見たということで、ここも歳出が削減されているわけです。しかし、この2つはいずれも歳出の無駄なものを整理して切ったというものではなく、考え方を変えたというにすぎないわけです。
しかも、そういった急な経済変動に対応する予備費を計上しなかったり、あるいは、全体で名目成長率がプラスになるというなかで、金利の見込みがむしろ下がるという論理的に非常に説明しにくい中身になっているわけです。
したがって、税収が国債収入を上回ったといっても、それは決して何か意味のあることをした結果としてそうなっているわけではありません。
あわせて、名目の成長率が高くなっていますから、当然税収も高く見積もられているということで、財政規律をしっかり守った予算であるということはとても言えないわけです。
あわせて、この予算は15カ月予算として見なければいけないわけで、そういう観点から見ると、公共事業予算が大幅に積み上がったものであるということが言えます。
防災・減災のためだということですが、防災・減災でそれだけの公共事業予算が積み上がるというのは、あり得ないことです。1つひとつこれから精査していかなければなりませんが、結局、従来型の公共事業予算がかなり入り込んでいると言わざるを得ないと思います。
しかも、公共事業予算というのは1年で終わるわけではありません。「いつまでも公共事業予算に頼るわけにはいかない」と安倍総理は言われていますが、結局、来年度は今年の補正で前倒しで入れていますので、来年度はつじつまがあっても、再来年度以降の公共事業予算というのは、始まったものは途中で止められませんから、大きく膨れ上がっていく可能性があります。そのことが、結局、国債の増発につながる恐れがあるということも、申し上げておかなければなりません。
今日は、代表質問が始まり、「成長戦略は具体的に何を考えているのか」という我々の問いに対して安倍さんは、「成長に資するためのものでなければならない」ということで、具体的な中身をお話しになりませんでした。結局、そこのところがしっかりして、かつ予算に反映されているということでなければ、一時的な公共事業頼みの盛り上がりで終わってしまう。そのことを非常に危惧するわけです。
予算委員会に私は出る予定はありませんが、我が党の議員はじめ、多くの議員によって、しっかりと予算の中身について精査をし、そして問題点を明らかにしていく。その責任があると、改めて感じているところです。
※ブログの動画版はこちら
安倍晋三氏の総理大臣としての資質に大きな疑問を抱かせる証拠を、菅直人氏がブログで発表しています。http://ameblo.jp/n-kan-blog/ 要約すれば、安倍氏は震災後の大きな混乱時に根拠がはっきりしない情報を自身のブログや記者の前で発表し、世の中を混乱させたこと。そして自身の発言が謝りだったことが判明したあとも、謝罪や訂正をしていないことです。
マスコミはこの件に関して報道をしていないようですが、小生は大変な危機感を持っております。政権が批判されるのはやむを得ないことですが、一般人ではなく首相経験者がそのときの政権担当者を批判すれば、国民に対する影響力は大きなものになります。しかも批判は何の根拠もないウソであり、ウソと判明したあとも訂正や謝罪がありません。そしてその人が、大きな政党の党員よりも国会議員の意見の影響で党首になり、国民の審判を得た結果としても総理大臣に返り咲いています。もし総選挙の公示前、あるいは選挙運動中にこの事実が大きく報道されていたら、いまの日本の総理大臣は別の人になっていたかもしれません。いや今からでも遅くありません。この事実がいま大々的に報道されることで、総理大臣のクビが飛ぶかもしれません。多くの人が安倍氏の言葉や行動が軽いと指摘しています。それはそうですよね。日本が国難に瀕しているとき、首相経験者が何か言葉を発すれば混乱することは容易に予想できるわけです。混乱するかもしれないと覚悟をして発言した言葉が結果として事実ではなく、それを謝罪訂正することすらしない。こんな人が総理大臣なのですから、日本国民は不幸です。あるいはこういう人を総理大臣に再登板させてしまう日本人が総体としてバカなのかもしれません。震災に対して自ら先頭に立って対応をしてきた菅氏と安倍氏とでは、首相としての器が違うというべきでしょう。そして岡田さんも国益のために、一刻も早くこの人を総理大臣の座から引きずり降ろしてほしいと強く感じております。
投稿情報: reikin | 2013/01/31 22:58
公共事業の膨れ上がりすぎ批判には風当たりが強そうですね。
日本がギリシャ化しないよう頑張ってください!
国民が納得できるような実効性のある成長政策が打ち出せればいいのですが…
投稿情報: 自発研 | 2013/02/01 05:27
14年に消費税が上がるのであれば、上がる前に欲しい者は買いたいと私たちは考えます。つまり何をしなくても景気は一時的に良くなるのです。いま考えることは消費税が上がっても消費に回す収入が得ることができる私たちに成長を感じさせてくれる戦略です。しっかりとした対応に期待します!
投稿情報: baryon | 2013/02/03 04:30
私も、安部内閣の一番の懸念は、旧来の「箱物」へのバラマキになるのではないかという事です。成長にしするものでなければならないというのであれば、例えば、道路をつくるにしても、新技術を使って途上国へ輸出できる位安くてよいものができる実証実験の場にする。そのための特区をつくって規制の特例をつける。等世界を見つめて日本が成長できる研究開発型の投資でなければならないと考えます。「ものから人へ」と言う自民党へのアンチテーゼいまでも有効と考えます。是は是、非は非という健全野党がなくなると自民党の腐敗がまた始まってしまいます。
投稿情報: higemiffy | 2013/02/04 22:09
お疲れ様です。
今年度予算については、おっしゃる通り15ヶ月予算なわけで、単純に補正と合わせると100兆円を超える計算になります。また、暫定予算もこの後打たれますから、選挙時期等の要因もあったとは言え、かなりの歳出規模になるのではないでしょうか。野田政権で目指した財政再建の道が頓挫しかねないと懸念してます。
公共事業については、新規の方が経済効果が高いので、ミッシングリンクを持ちだしたり、災害時の補給路確保等で正当化しているようですが、素人目から見ると本当にそうなのか疑問です。委員会での追及を期待しています。
海江田代表の代表質問を見ました。今まで押しの弱いイメージが合り、前日のプライムニュースでも民主党政権の反省の弁を述べるとおっしゃっておられたので大丈夫かなと心配していましたが、本番では非常に力強い印象を受け民主党はまだまだこれからだと改めて思いました。岡田先生も、地方重視は全くその通りでしょうし、頑張って頂きたいですが、腰の据えた議論の出来る番組もありますから、ぜひテレビにも出演されて、全国的な民主党の知名度維持や民主党政権の功績を改めて国民に訴える場として活用して欲しいです。
投稿情報: 翼 | 2013/02/05 12:10