今日は党の常任幹事会についてのお話を少ししたいと思います。
常任幹事会というと、とても難しそうな名前ですけれども、役割としては、党の党務に関する意思決定機関です。
そこには執行部、そして各地域を代表する議員、そして、私のような副代表が参加しています。
執行部からいろんな提案があり、それについて議論をし、承認・決定をする。非常に重要なものについては議員総会、あるいは党大会で決定をすることになっていますが、そこまで行かないものについて、常任幹事会で議論・決定するということになっています。大体隔週1回、場合によっては毎週のように開かれています。
今日の常任幹事会でも、例えば選挙に関して、岩手県知事選挙に我が党の衆議院議員である達増拓也さんが出る、その達増さんを候補者として決めるということ。あるいは、東京都知事選挙の浅野史郎さんについて、これは公認・推薦ではないけれど支援していくということ、あるいはその経緯。そういったことが報告され、そして、もちろん異論は全くありませんでした。承認されたわけです。
この常任幹事会は党大会や議員総会に代わる場ですから、常任幹事のメンバーは党員あるいは党所属議員の考え方をしっかりと踏まえて、建設的なしっかりとした議論をしなければなりません。
同時に執行部に対して、時には苦言を呈するということも必要になると思います。
今日私が発言を求めて、申し上げたのは、慰安婦に関する勉強会が党の中にできたということに関してです。
基本的に私は、いろんな議員連盟や勉強会が党の中にできて、自由にいろんな議論をするということは、基本的にいいことだと思っています。
ただ、今回の慰安婦に関するこの議連につきましては、首を傾げざるを得ないと思って発言をしました。
つまり、党の慰安婦に関する考え方、当時の河野官房長官の談話について、これは記者会見で鳩山幹事長も明確に述べておられるように、我々はこれを尊重するという立場です。
しかし、議連のほうは、その見直しを政府に申し入れをするということを謳っているわけです。これは党の方針と明らかに違うということです。
そして、その呼びかけ人の中には、党の執行部の中で重要な役割を果たしておられる政調副会長や副幹事長なども含まれているということです。
私は党の中で自由に大いに議論することはいいことだと思います。しかし、それを外に対して行動したりということになれば、それはやはり党の機関で議論すべきことだと思っています。
ましてや、党の執行部を構成するような人たちがそういった党の考え方と違う集まりに出席をし、行動するということは、基本的に望ましくないと思っています。
鳩山幹事長には、執行部として、具体的にどう対応するかはお任せするけれども、きちんとした対応をお願いしたところです。
安倍さんの支持率も少し下げ止まりの感が出てきました。そういう調査結果も一部出てきたわけです。
ここで民主党がしっかりと、中では議論するにしても、外に対しては一枚岩で対応している姿を見せないと、いままでの安倍政権の支持率がどんどん下がってきた状況が変化してくる。そのことを大変懸念しています。
党が一丸となって、頑張らなければならないときだと思っています。
慰安婦問題に対して安倍首相の「狭義では強制連行していない」と言うのを聞き、「ああやっぱりね」と思いました。
元慰安婦並びにその近い人、そして性被害に遭った人の悲惨さを想像出来ない幸運な人生を歩んでいる人は、「狭義」だの「広義」という発言が無神経に出来るわけです。
さすがにそれはまずかったと河野談話を継承するらしいですが、安倍首相にとってそれは珍しく賢明な選択です。(ただその傲慢な心根は取り繕っても見え透いていますが)
民主党内にも狭義云々を話したがる人たちがいるのですね。右マッチョ自薦者たちなのでしょう。残念であり可笑しいです。表沙汰の論議になれば、民主党は参院選で負けるでしょう。
物事には、黒白つけられないほど被害者が傷ついている場合があります。証拠の残らない性被害。そこに理屈を挟む世間知らずを生理的に許せない、と怒る女性は影に多いはずです。
慰安婦の事実をはっきりさせよと叫ぶ女性有識者は、まったくそのような被害に遭ったことのないおめでたい方たちで、ほとんどの被害者は、人生を失い怒りも悔しさも隠し沈黙しています。
その怒りを想像する政治家が在ってほしいものだと思います。慰安婦は不運な少数派で、その人たちを足蹴にするのは格差を問題視する民主党にとって致命的です。
投稿情報: lune | 2007/03/14 01:56
先日、佐藤謙一郎さんのパーティーにて、ご挨拶させて頂いた者です。
民主党の中で、河野談話の訂正を求める動きのあることについては残念に思っていました。
会長とならなれた方と行動をともになさっている方には、支持できないことを先日、会合で申し上げました。
北朝鮮の核兵器開発問題や拉致問題の行き詰まりという困難な状況の中で、中国・韓国・米国の支持を取り付けるためにも、戦争責任問題を理不尽に蒸し返されないようにするためにも、河野談話からぶれない、という意思表示を日本が続けることが重要だと私は思います。
日本人がこの問題をどう考えることが日本の国益に沿うことになるのか、国民に向けて理解を進めるように、ぜひ発言を続けて頂きたいと思います。
松岡農林水産大臣の疑惑解明の説明拒否も大きな問題点だと思います。
投稿情報: 平島邦彦 | 2007/03/14 04:03