内閣支持率急落――総理として適切かとの疑問が出ている

内閣の支持率がいずれの調査によっても３０％台にまで急降下しました。そのことの意味を少し考えてみたいと思います。

もちろん、直接的には松岡農水大臣が亡くなったこと、自殺をされたこと、そして何よりも、５０００万件の消えた年金の話、そういったことが直接的なきっかけとなっていることは間違いありません。

ただ私は、そういう際に示された安倍総理のその場での対応、反応が果たして総理としていかがなものかと、そういう疑問を国民に抱かせてしまった、そのことが最も大きな原因ではないかと思います。

例えば、政治とカネの問題については、先般私も予算委員会で質問をしましたが、誰が見てもまともな答弁をしているとは思えない、松岡前農水大臣の発言に対して、それを分かっていてかばい続けた総理、果たして総理としてふさわしいのかという疑問が持たれたと思います。

そして、年金の場合にも、まず安倍総理がやらなければいけなかったことは、国民に謝罪することだったと思います。

しかし、安倍さんの反応は、まずこれは現場が問題であると。で、現場は労働組合、労働組合は民主党を支持している、したがって、民主党に問題があるかのような発言をされたわけです。

あるいは、当時の厚生大臣は菅さんだったということで、菅さんに対する批判、これはビラまで作って自民党は批判をしました。

安倍さん自身も街頭演説でそういったことに言及されました。

誰が考えても、まずそのときの指導者として、安倍さんがまずすべきは国民に対して謝罪をすべきだったことは明かです。

社会保険庁といっても厚生労働省の一部ですし、厚生労働省は政府の一部ですから、トップがまず謝る。これは生保や損保の不払いの一連の騒動の中で、まずトップが謝るというのは当たり前のことです。

それを他に責任転嫁をした、その物の言い方自身が安倍総理に対する失望感を生んでしまったのではないかと思います。

いま国会で改めて総理は謝ったりされているようですが、人間の器というのは危機的な状況で表に出てしまうものですから、果たして安倍さんが日本国総理大臣として適切なのかと、そういう疑問を多くの国民に抱かせてしまったということだと思います。

これからサミットが始まりますから、そこで一呼吸置いて、その後この問題、つまり内閣支持率が急低下しているということに対して政権側がどういう手を打ってくるのか、そのやり方、あるいは結果いかんによっては、今国会の会期の延長とか、あるいはまだ可能性は非常に低いとは思いますが、衆参ダブル選挙の可能性が少し出てくるとか、そういった変化も起こり得ると思います。

したがって、安倍総理が日本に帰ってきたその後の数日間が非常に参議院選挙に向けて重要な意味を持つと思っています。

Comments

[投稿情報: W.T]

四国を回って居られたそうでお疲れ様でした。年金問題の件全く岡田克也さんの書かれている通りです。責任転嫁をしているその物の言い方は本当にこれが我が国の総理かと？街頭演説での批判にいたっては見苦しい以外のなにものでもありません。地道に活動をなさっておられる岡田克也さんをいつも応援しております。お体に十分気をつけて下さい。

[投稿情報: 岡田克也]

W.Tさん

深夜三重に戻って、翌月曜日の７時から富田駅での駅立ちは、正直疲れました。

[投稿情報: 団塊のアウトーサイダー]

氏のおっしゃる通りです。安倍総理はやはり資質の問題ありです。与党ぼけしている国民を甘く見ている。この人が何故自民党の選挙の顔なのか理解できません。千載一隅のチャンスかも知れません。同時選挙もＯＫかも知れません。頑張ってください。

[投稿情報: まけお]

本当に先生の仰るとおりです。
まさに国民の気持ちをすべて代弁していただいてると感じました。

どなたかが、これは国による振り込め詐欺だと述べておられましたがその通りだと思います。

総理が口にする救済、とゆうコトバすら押し付けがましく不快です。

本当に総理には国民の気持ちが全くわからないのだな･･･とがっかりします。

あの、不気味なカメラ目線のコメントも支持率低下に貢献してると思います。質問者の方を見て答えるのが自然ではないでしょうか？

ま、それはともかく･･･
先生にお願いしたいのは、民主党は、与党の挑発に乗って一緒に泥仕合のようなことにはしないで欲しいとゆうことです。相手をすれば民主党まであのくだらないビラを撒くレベルに落ちます。当時の責任者が誰だったかではなく、今、この問題をスムーズに解決する道筋を見つけることを国民は望んでいます。犯人探しや社保庁おエライさんたちの街頭立ちなぞ見たい訳ではないのです。与党の相手をしていると民主党までくだらないレベルに落ちます。
今こそ民主党に期待しています。
がんばってください。

[投稿情報: 岡田克也]

まけおさん

民主党の頑張りがなければ、５０００万件の消えた年金は表に出てこなかったことは事実です。国民の立場に立って、与党のいいかげんな対応を厳しくチェックする必要があります。

[投稿情報: 仮名]

年金の問題が出てきた事は良い事だと思います。今までどうしていたのかきづかなければこの先どうなってしまったかと思うと本当に表に出てきた事を良かったと思います。

これからは、一方的に決められるのではなく皆が納得できるようにしてほしいと願います。収入がいくらで支払いがいくらで積み立て金がいくら残っているかを公表して欲しいです。

公正で平等で信頼できるようになれば勝手に変な使い方ができなくなると思います。

毎年収支報告を社会保険庁長官と厚生大臣が報告する。その時きちんと自分の責任を明確にする。そこを民間の責任の所在をはっきりするよいところをとりいれるようにしていけばいいなあと思います。

強行採決などの時口を押さえたりマイクを取ったりするのは理解できません。もっと聞きたかったとか言いたかったとか議論を続けたかったのに残念です。というのが本当ではないでしょうか。

この先どうなるのか行方を見て行きたいです。頑張ってください。