いま先ほど、予算委員会で1時間、この予算委員会では2回目の質疑をしてきました。テレビでは放映されていませんので、お聞きいただくチャンスはあまりなかったかと思いますが、少し説明したいと思います。
まず、第1に私が取り上げたのが、インドの核の問題です。これは昨年の予算委員会でも取り上げたのですが、アメリカとインドの核の平和利用に関する協力協定の問題を取り上げて、高村外務大臣と議論しました。
核の不拡散や核の軍縮というものが、日本外交の大きな柱であるにもかかわらず、最近このインドの核は、核実験をしたあとの経済制裁、しかしそれがいつのまにかインドが最大の援助供与国になってしまっている。
もちろん、インドは日本にとって、政治的にも経済的にも非常に重要な存在になりつつありますから、その難しさ、私自身もその思いを共有しながらも、しかし、やはりここできちんとした発信をしていかないと、なし崩し的に認め、そして第2、第3のインドが登場することになるのではないかということを申し上げたわけです。
イスラエル、パキスタンという明らかに核を持った国もあります。そういった現実も見つつ、NPTあるいはCTBT、つまり、核不拡散条約や包括的核実験禁止条約について、こういった国をどう位置付けていくのかということも含めて、大きい議論を日本として発信していく必要がある。その前提として、きちんと国内で議論していく必要がある。そういったことを申し上げました。
このままでは、日本の核軍縮・不拡散に対する発信というものが形だけになってしまいそうで、私は非常に危機感を持っています。
核の問題、温暖化の問題、そして貧困の問題。この3つが基本的に世界の直面する大きな脅威である。もちろん、その他にもテロの問題などありますが、私としては、そういう問題意識でまずインドの核の問題を取り上げさせていただきました。
2番目は経済財政の中期的な運営ということで、大田経済財政担当大臣を相手に、安倍内閣のときの政府の「新経済成長戦略」、その考え方と福田内閣は違うのか違わないのか、ということを聞きました。
もちろん、大田大臣はその頃からずっと担当大臣をしているわけですから、彼女としてはあまり「変わった」とは言えないと思いますが、私は安倍内閣のときの高めの成長を目指す、高めの成長を目指すことはいいのですが、それが根拠のない高めの成長ということになり、そしてその結果、名目成長率も上がり、税収が増える。金利は低く抑える。これもできるかどうかは別として、日銀にプレッシャーをかけて金利を低く抑える。そして、財政の再建というものを名目上確保していく。
そういった、一種のトリックだと私は思いますが、そういうやり方はやめてもらいたい。高めの成長を目指すことは1つの考えとして私も理解しますが、そのことと財政の収支の見積もりを慎重に見るということは、次元の違う問題として双方重要なことであるということを申し上げました。このことは大田大臣も認識を共有されていることだと思います。
そして、3番目に国土交通大臣に対して、今日は15分間しかありませんでしたが、国幹会議(国土開発幹線自動車道建設会議)について質問しました。
これは、冬柴大臣は「民主党議員も参加する国幹会議でその議を経て」ということを何度も言われましたので、私としては取り上げたわけです。
この国幹会議、平成13年にできてから3回しか開かれていませんが、議事録を見ますと、結局45分くらいの実質質疑の中で、何兆円もの道路計画の承認を行なっているわけです。実質的な議論というものは実はなされていないということです。
あるいは、実質的な議論をする人があっても無視されてしまうということで、「国幹会議の議を経ています」という国土交通大臣の答弁がいかに実態を反映していないかということを強調しました。
これからもこの予算委員会続きますので、3回目、4回目、質問をしないといけません。
ただ、筆頭理事ですから、朝から晩まで席に座り、全体の指揮をし、そして、厳しい日程協議を与党とやりながら、質問もしなければならないということで、かなり大変な状況です。
今朝の党の中の会議では、予算委員会に民主党の委員の出席が一時期悪かったではないかということで苦言を呈しましたが、そういったこともしっかりと前原理事とともに目を光らせていかなければなりません。
もちろん、審議の中身が充実したものである、これはもう私は各議員頑張ってくれていると思いますが、そういったことも確保していかなくてはなりません。
そういう中で、来週の水曜日(20日)に、地方公聴会というものを設定しました。これは、予算委員会としては多分例のないことです。宮崎と水戸で、予算委員が出向いていって行なう。そこで意見を聞きながら、意見交換を行なうというものです。
国民の声を直接聞く、そういった新しい試みというものも、限られた時間の中ではありますが、果敢にチャレンジしていきたい。ここは逢沢予算委員長ともよく相談して進めていきたいと思います。
・民営化された日本郵政。
あの小泉氏により総選挙の「唯一最大の争点」にまで仕立て上げられ、そして誕生したJP。
これを、日本の国益と健全に相互循環し得る、先行きの見通しが良い民間組織へと落ち着くまで、慎重に見守る必要がある。
なにしろ規模が大きい。民営化のスタートがされたというだけで終わった気分になっていただいては、新たな懸念材料にしかならない。
郵政改革は本当の意味では終わっていない、ということを強く意識する必要がある。
・激しく、勢いよく米国へと『支持』したイラク戦争に端を発した、中東地域の混迷極まる惨状。
国際社会全体からの、道義的にみての著しい逸脱。
(メディアを通じて現地を目にする度に、多数の失われた一般人の命を思う。)
・そしてこれは、小泉政権下において明らかに失墜した「道路公団民営化」案。
短期間には難しかったのであれば、段階を踏んで、今の需要に沿う道路財源へとあり方の道筋を示すための努力は必要不可欠である。
小泉政権が生み出した功罪のうち、重要度の高いものを数点挙げてみた。
しかし、これらのうち一点でも本当に成し遂げようとするのならば、おそらく一生涯を尽くしても時間が足りないはずであろう。
大仕事の後には、その総括と今後の方向性を示すことが、重大な責務となる。小泉氏がいま為すべきことはこれに尽きる。
安倍前首相のように、一目瞭然の体調不良のために退かれたお方は、ある意味仕方がない。
(しかし、心身症患者に起こり得た最悪の事態を招かず、回復へ向かわれて本当に良かった。
なぜなら、日本国の総理大臣が辞任直後に…などということになれば、国民が人間として大きなショックを受けるだけではなく、海外への日本の信用という点での、大きな損失へとなりかねなかったからだ。こういう意味で一先ずホッとしました。)
ところでお元気そうな小泉氏は、責務を※完遂してから※、“バイオエタノール・アイランド構想”など、そして、昨日の報道でおっしゃっておられた『環境保護と経済発展との両立』という壮大な課題に臨んでいただきたいものである。
抱える矛盾点を堂々と正当化しながらワンフレーズで締めくくるというのは、彼の常套文句なのか?とさえ思われても仕方が無いほどの小泉節。
そして、小泉動静は近頃、南西部へと熱心に興味を注いでおられるご様子。かもしれない可能性がある。
「中央から地方へ」という地方分権に名うった国政パフォーマンスと「地方からの選択(洗濯)集団」との迎合体勢などということになるのであれば、これまた本末転倒という、あらぬ結果を招きかねないので、注視していかなければならないと私は思っている。
(「官から民へ、中央から地方へ。」これそのものを否定するつもりは全くない。)
唐突な話題で大変失礼を致しました。内容的にどこへ書けば良いのかわからないので、風通しがよさそうなこちらへ投稿させていただきました。
投稿情報: 小原 | 2008/02/15 02:06
再質問お疲れ様でした。
ところで、日銀総裁人事ですが、いったいいつから国会による具体的な検討が始まるんでしょうか。自民・民主の国対委員長間で審議の進め方等について遣り取りがあるようですが、現総裁任期があと一ヶ月余りしかないのに、余りに悠長ではないでしょうか。私は、任期ぎりぎりになって、与党が財務省OBを出してきて、「時間をかけて審議していると『内外で混乱を招く』」として、民主が押し切られることを危惧しています。そういう事態を回避するためにも早く具体的な候補を示すよう要求すべきです。民主幹部の中には、件の財務省OBの方を受け入れるような意見を述べられ、そういう事態を寧ろ望んでいるのではないかと思われる方々が居られるので、強く懸念しています。
投稿情報: 辛口中年 | 2008/02/15 12:11
この間の道路財源の質問、福田さんは逃げて、冬柴さんや他の人が応答したと新聞にありました。
秀頼福田は淀君古賀と引きこもって、三成冬柴とその他が戦いに来るというストーリー。
野党の皆様と誠意を持って話し合いなんて、福田氏は言っていましたが、逃げるので話し合いになっていません。
岡田さん、お忙しいようで、健康にお気をつけてくださいませ。
岡田さんは料理はなさらないのですか。
私は伊吹さんのことは政治家として、大嫌いですが、この京都のボンは、料理本エッセイを出したのです。
知人から借りましたが、これがめっぽう、面白い。
人とはわからないものです。
岡田さんの男の料理なんてのも、拝読してみたいものです。
こんど、ブログのビデオで、得意料理でもありましたら、作ってみていただけませんか。
投稿情報: とみん | 2008/02/15 15:06
国会質問何度もお疲れさまです。
質問内容に対して、総理、担当大臣は真からまともに考え、答弁しているんでしょうか?何か、時間つぶしに思えてならないのが今の国会です。日と時間が過ぎればそれでよいというようにしか、我々国民には映りません。或る新聞の読者からの「声」という投稿欄があり、その中に、30代の九州の母親が、娘さんが社会の時間に「政治」について学んでいる中で、「面白くない、教科書での政治と、実際の政治がちがう。税金は、国民の生活を支える為」とあるが、実際は無駄遣いばかりであり、国会中継はヤジが飛び、「大人のくせに何故人の話が聞けないのか」と失望し、矛盾や納得出来ない教科書で授業を受けている事を忘れないで欲しいとの投稿を読みました。国会議員の皆さん恥ずかしくないですか?これが、これからの日本を背負ってゆく子供達の政治感なんです。子供は素直です。この政治の裏側でうごめく、醜い利権争い、如何にも国民の為と国民をダシにし、私利私欲に走る族(賊?)議員{公約破りの偽?員・限りなくクロに近い疑?員・どんな活動をしているのか目に見えてこない、(言葉悪いが税金泥棒?)とも思われる欺?員}の存在を目にした時の子供達の失望は最高潮に達し、日本全滅の危機が訪れるでしょうね。
800兆円を超す負債(借金)、こんな金額になるまで何故手が打てなかったのでしょうか?子供は愚か、孫、ひ孫までの借金天国にした自民一党政治のツケは、自民党はどう考えているか、是非解散総選挙の際、国民に取るべき責任を明らかにして、利益を得た政治家を明確にすべきであると思います。何か問題があった時は、集中してその賊・偽・疑・欺について討議されているが、喉元過ぎればやり得というのが今の政治です。アメリカの様に、日本も総理大臣を、各党から候補者を出し、国民投票制にして欲しいですね。そして、参議院の必要性や、議員定数の見直し等も議論されて当然と考えますが…?是非法律改正して欲しいですね。自分達の都合によっては、法律を改正してまで押し通してしまうではないですか。
沖縄の米軍兵による暴行事件だって、被害者の身になっての議論がなされていますか。自分の家族に起きた事であれば、他人事のような態度は取れないでしょう。もっと米国に講義すべきですし、沖縄知事から要請ある前に、国家として迅速に対処すべきでしょうね。極端に言えば、もう米軍なんて日本にいて欲しくないです。米国に言うべき事はきちんと発信すべきです。
岡田さん、何とか今の国を変えてくれませんか。民主党に力がないならば、超党派で、日本の未来を考える人達での新党立ち上げも止むを得ないと思います。
選挙だけをにらんだ、与野党の国会運営にはもうこりごりです。
長くなりますが、もう一言!
大阪が新知事になり、必要・不必要・採算・不採算の施設の見直しや、歳出の見直しを公言しています。結果は分かりませんが、やろうとする心意気は充分考えられます。役人の抵抗や、族議員の反対を恐れていては改革は進みません。
国も是非、採算・不採算・必要・不必要の見直しに、遅いですが、それだけに即着手すべきです。
国民は怒っています。前文の小学生の
「声」こそ純粋なる「声」なのです。
それを、大人の世界で醜くしているのです。よろしくお願いします。
投稿情報: ひろポン | 2008/02/16 19:35