重粒子線照射施設訪問―がん治療に光を与える研究に期待

週末に各地を訪ねていることは、すでに何回もご報告していますが、今回は、日曜日（１１月１４日）に群馬に行ってきました。

もちろん、当選１回生の議員の応援もありますが、同時に、群馬大学の重粒子線照射施設の視察もしました。これが非常に興味深かったので、少しお話をさせていただきます。

がん治療は、日本では腫瘍を切る外科治療が主流ですが、必ずしもこれは世界では一般的ではなく、むしろ欧米では、放射線治療がかなり普及しています。その放射線治療をさらに一歩先に進めたものが、この重粒子線による治療です。

「重粒子」とは、ヘリウム原子よりも重いものをいい、私もこのあたりの話になると自信がなくなってきますが、加速器を使って重粒子を作り、ピンポイントでがんの患部に当てることで、がん細胞そのものを破壊してしまうということで、いままで出来なかったがんに対する治療が出来る、先進医療の１つです。

値段は１人あたり３００万円強と大変高く、保険が利きませんので全額自己負担ですが、ドイツと並んで日本が世界の最先端を行っていることもあり、将来の新しい産業としても注目されるものです。

それから、従来諦めていたがん治療が可能になるということでも、意味のある研究だと思います。

最初は、この加速器を作るために、非常に大きなサッカー場くらいの大きさが要ったものが、群馬大学医学部の照射視察では、非常にコンパクトなものになって――とは言っても、まだまだ大きな部屋が必要ですが――この辺も、技術開発によってさらにコンパクトになれば、コストも安くなると思います。

こういった加速器の分野では、医学的な活用だけではなくて、その他も含めて、日本は世界の中でもかなりトップレベルの研究成果を持っていますので、こういったところに、より日本が支援をしていくことは重要なことだと改めて思った次第です。あわせて、がん患者の方に１つの光を与えるものです。

関係者の皆さんからは、是非保険適用が出来るようにしてもらいたいとのことでした。そういったことについても、少し検討してみる必要があるのではないかと思った次第です。

いずれにしても、こういった研究開発がさらに進められることを、心から期待したいと思っています。

※重粒子線医学研究センター視察の詳細は、こちらから
→　http://www.dpj.or.jp/news/?num=19257　（党ホームページ）

Comments

[投稿情報: いいちこ]

私の父も、放射線治療の後、手術をして延命しましたが、すぐに亡くなりました。今でも、「手術をしなかった方が長生きできたのかなぁ。。。」と思うと、辛いです。
生前父は、免疫療法というのにすごく興味があった様で、「是非試してみたい」とよく言っていましたが、今はそれ以上に良い治療法があるのですね。
近い将来、ガンは完全に治る病気になると良いなぁ♪

[投稿情報: ハーモニー]

是非保険適用が出来るよう、政治の力で何とかならないものでしょうか？お金が出せる人ほど、がん治療の最先端の医療がうけられるというのはいかがなものでしょうか？万人が最先端の良い医療を受けたいと思っているはずです。どうかお願いいたします。

[投稿情報: 佐藤健]

コスト度外視で、健康保険の適用を認めていくと当然保険料の上昇なり誰かにしわ寄せが行きます。

ですからお金の掛かる延命治療は、まずお金持ちの方にたくさん参加してもらって、コスト低減と一層の治療技術の向上が進めばいいと思います。

ドイツと日本が世界最高水準なら、海外のお金持ちの中でその治療が役に立つ人々を日本に招くのもいいでしょう。

[投稿情報: fuji]

毎週のように日本各地を飛びまわっておられてお疲れ様です。
地方が疲弊しているといわれる今、独自の路線を開拓して強みを発揮できればいいですね。
それには新しい発想、知恵が必要ですね。国に何とかしてもらおうとするのではなく、自分たちで切り開くという気概が求められます。
私がここで言うまでもなくすでにやっておられることと思いますが。
地方がひいては日本が活力を取り戻し人が希望をもって生きられるようみんなで考えていきたいですね。

[投稿情報: 楽友]

患者が高齢であったり、基礎疾患が有ったりして、根治効果の高い手術を受けられない症例で重量子線照射が高い抗腫瘍効果があるそうですね。
ただし、高度先進医療ということで、
保険対応にならないのは、残念なことです。　不幸なことに、治療にこのような高度先進医療に頼らなければならない場合にも、保険適応が受けられればと思います。