今日は、子ども手当法案をはじめ、歳出・歳入の見直しについてお話をしたいと思います。
これだけの大きな災害が起こり、国としても膨大なお金を必要としています。4月の第1次補正予算に続いて、第2次補正も組んでいかなければなりません。そのための財源をどうするかという問題です。
安易に国債の発行だけに頼るわけにはいきません。ということになれば、来年度予算について、歳出・歳入を全体的に見直す必要があります。
例えば、人件費や公共事業についても見直す必要があります。そして、そういうなかで、子ども手当や高速道路無料化といった、民主党のマニフェストでうたった内容についても、当然見直しが必要になります。
ただし、そういうなかで、自民党は彼らの言う「4K」――子ども手当、高速道路無料化、高校無償化、(農家の)戸別所得補償――について、ほとんどなくしてしまえと言わんばかりの主張をしていますが、それは違うと思います。
1つひとつ見直すなかで、必要性の薄いものはやめなければいけません。これは、別に彼らの言う「4K」に限らず、先ほど言いましたように、公共事業や人件費もあれば、歳入の面での様々な減税政策についても、検証をし直す必要があると思っています。
特に子ども手当について、これを全部やめてしまえという議論が一部にあります。これは、明らかに私は違うと思っています。
すでに所得税・住民税の増税、つまり、年少扶養控除の廃止を実施しています。このことによって、1兆円以上の増税になります。子育て世代に対してこういう増税を決めたのは、「控除から手当」に転換していくという、民主党の基本的な方針に従ったためです。
控除は所得が高い人ほど恩恵を受けます。例えば、所得税を払っていない人にとっては、所得税控除といっても、意味がなく何の恩恵もありません。
しかし、手当なら、所得の如何にかかわらず、同じだけの恩恵を受けるので、大きな流れとして、我々は「控除から手当」へとし、その一環として、年少扶養控除の廃止をすでに実施しています。そして、その財源は、当然子ども手当に充てるとしてきました。
もし、年少扶養控除の廃止をいまのまま続けて、同時に、子ども手当を全くやらず、児童手当のままやり、増額もしないとなると、これは、大きな子育て世代狙い撃ちの負担増になり、それは全く理由がありませんし、そういったことは避けるべきだと考えます。
この辺の状況がよくわからないまま、単に子ども手当をターゲットにして、「廃止、廃止」という声がマスコミを含めてあるのは、誤解に基づくものであり、適切でないと考えています。
もちろん、子ども手当をどの程度の額支給していくのかというのは、これから野党とも話し合わなければなりません。
とりあえず、6カ月間、いまの1万3000円を支給するという「つなぎ法案」をこれから採決します。その「つなぎ法案」で、とりあえず児童手当に戻ることを防いだうえで、この新しい震災の状況のもとで、子ども手当がどうあるべきかについて、与野党で冷静に話をすべきだと思います。
しかし、その際にも年少扶養控除廃止で増税になっている部分については最低限子ども手当に使うべきであり、児童手当の上乗せに使うべきであり、それ以上のプラスアルファをどう考えるかについては、冷静に議論した方がいいと考えています。
公明党もいろいろな主張をされていますが、中学生にまで払ったほうがいいと言っていると聞いています。そうなれば、子ども手当と児童手当の拡充は、いわば程度問題と言えるのではと思います。
そもそも中学生まで払うとなれば、これは児童だけではなくなり、「児童手当」という名前も適切ではないことになります。そういうことも含めて、冷静に話し合いをしていけばいいと思います。
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議員歳費の3割を半年間削減する、とのことですが、震災復興には年30兆円で3年以上の継続が必要(計90兆円以上)と巷間言われていますが、小さなお話では国民の耳に届きません。これは誹謗、中傷の類ではなく政権与党の大幹事長だからこそ伺っているのです。国民に大きな道を示してください。お願いします。
投稿情報: 七時雨山 | 2011/03/29 20:24
震災下だから子ども手当てを止めよう、というのは明らかにおかしいですよね。多くの子どもたちが親をなくされた今こそ、子ども手当ての精神が生きるべきです。国が、と言わないまでも、子どもたちはみんなでしっかり育てなくては。そのための負担を厭う人はいないと信じます。
投稿情報: 玉兎 | 2011/03/29 23:21
夜分にすみません。
子供手当の事でどうしても言いたいことがありコメントを残します。
小さい子供さんは国の宝だと言うことはよく解ります。これから日本を背負って行く本当に大切な人材です。
しかし、今高校を卒業して大学に通っている子供達はどうなんでしょうか。
うちには大学生の子供がいます。一番この時期に学費がかかるということは、政治家の先生ならば肌身で解っておられると思います。
また、お子様もお持ちでしょうから親としての気持ちは解って頂けるのはないかと思います。
今は東北での大震災で決め事など大変な時とは思いますが、縁あって民主に、地元三重県の先生の活躍に期待をし望んで1票を入れました。
どうか忘れないで下さい。子供が一番手もお金もかかる、そしてごまかしが利かない年齢が大学生だと言うことを。
うちの子は奨学金を掛け、私も学資ローンを組んで今東京の大学に通っています。
助けて下さい。
今から直ぐに社会に出てチカラになれる大学生に光を与えて下さい。
よろしくお願いします。
投稿情報: ちひろ | 2011/03/30 04:24
単純に子ども手当廃止云々という論調があるように思いますが、子供手当ての導入を期に、控除が廃止されていることを無視してはいけません。
もし子供手当てを廃止すれば、子育て世帯の負担が非常に大きなものになってしまいますので、これでは被災者救済をただでさえ出費の多い子育て世代が支えることになります。
さて税と予算配分ですが、我々庶民からすれば、税として徴収されようが高速道路の料金所で徴収されようが、出費は出費なのです。
そこに色を付けているのは我々庶民ではありません。
そのことを念頭に置かれて、財源と配分を大胆に変革させることを期待します。
投稿情報: キンピー | 2011/03/30 10:32
このように苦しい状況だからこそ、未来を担う子どもたちをしっかり育てなくてはなりません。子ども手当や高校無償化がばらまきで法人税減税がばらまきでないという理屈はおかしいのです。逆ではないでしょうか。
今回のお話はたいへん納得ゆくものです。これからも幹事長と民主党に期待します。
投稿情報: さんぴん茶 | 2011/04/02 10:59
所得制限になってしまう世帯の救済をお願いします。
子ども手当が児童手当になると所得制限がかかってしまい、現在支給されている手当が全く支給されなくなってしまいます。所得制限がかかる世帯は、控除も廃止されており、二重の苦しみになります。子どもは平等のはずなのに、子どもに罪はないのに所得制限で不平等になってしまいます。
世界の国々では、所得制限していません。日本だけの偏った考えです。
さらに問題があり、所得制限は820万円の働き手の収入に対してのみかかり、共働きで1600万円の高額収入があっても働き手が800万円以下なら所得制限されません。
所得制限になってしまう世帯の救済をお願いします。
投稿情報: 主婦 | 2011/04/03 07:18
子ども手当は不要です。
安全なところで批判だけする主婦ではなく、被災地で苦しむ方々を優先してください。
主婦の1人として強くお願い申し上げます。
投稿情報: ニコ★ | 2011/04/06 22:32
私は4人の子持ちです。
共働きで、収入のほとんどが教育費です。
大学にかかる費用は奨学金を利用しました。
いまだ、奮闘中です。
この子供達に、あなたたちの子供手当による莫大な借金を負わせたくありません。
ましてや、親のいない子供には受給資格のない法案ですね。
こんな有権者に媚びる為の法案は即刻廃止すべきです。
投稿情報: 橋本京子 | 2011/04/07 01:17
僕たちのころは大学進学は4人に一人くらいでした。そこで大学を出たら、世間に恩返しをしなさいよ、と言われたものです。時代は変わったのかもしれませんが、大学に行くのに税金から手当ては、少々過保護ではと思います。奨学金を借りて、社会に出てから返せばいいのです。僕の世代にはアルバイトと育英会の奨学金で、やりくりして大学出たやつはいっぱいいます。
投稿情報: 赤木壮吉 | 2011/04/09 14:44
肝心なことを言い忘れました。
子供手当の本質的な目的は、少子化対策なのです。このことを忘れてはいけません。反対するなら、有効な少子化対策の対案を出してください。
投稿情報: 赤木壮吉 | 2011/04/09 14:48
収入が少なければ自ずと支出を減らすのが道理です。
公務員・議員を減らす(人員や給与)ことが先決です。
民間企業はリストラされたり給料が減ったりしています。
民間より高い給与・恩給、天下りやその渡りの退職金。
まずは税金の無駄遣いを止めて下さい。
投稿情報: ppppp5550 | 2011/04/17 20:48
子供手当には基本的には賛成です。無駄な公共事業に使うよりはるかに有意義です。
但し、是非所得制限をかけて下さい。
そしてもう一つ、中学生までは公立学校に通わせいる限り幸いあまり大きな負担はかかりません。
公立、私立に大きく分かれ出す高校生、大学生に是非是非手当が必要だと思います。
裕福な家庭でなくても大学に行ける社会にして下さい。
お願いします。
投稿情報: hokura | 2011/04/17 21:41
どうしてこういう事態の場合、真っ先に子ども手当てが標的になるのでしょうか・・・
子どもを日本の宝として社会で育てていこうという理念はどこに行ったのですか・・・
今回の未曾有の危機においても、私たちのこれからの借金は今の子どもが背負います。お金を残せないなら、教育だけでもしっかり受けさせてあげようじゃありませんか。
民主党さんぶれすぎじゃありませんか。信念を持って施策を実行してください。万人の意見を聞いていたら何もできませんよ。
ポピュリズム政治からいい加減脱却してください。
投稿情報: 憂国自立 | 2011/04/18 11:21
「子育て手当」制度の理念にはうなづけるものがありますが、所得制限を避けるため、あるいはパート賃金に当たる子育て手当が入るため、仕事をやめた母親もいると聞きます。
親が、わが子のため一所懸命働く姿を子どもに見せることが子どもの教育であるべきです。「子育て手当」が入ったから、今夜はごちそうにしようといったことがあったら、将来の子どもらに与える影響は計り知れないと思います。
戦後の日本は、いわゆるハングリー精神で蘇ったはずです。
投稿情報: 古田哲也 | 2011/04/18 11:38
結婚して10年になります。子供が3人産まれ頑張って育てています。主人は遅くに結婚をしたので児童手当はもらっていませんでした。歳相応の収入がありますが、先は短いです。収入は手取りで考えないといけないので3人の控除が無くなり民主党政権になり生活のバランスが崩れています。手取りも減り、子供手当もなくなりとても困っています。ぎりぎり所得制限にひっかかる家庭にとっては両方なくなる事だけにはならないように考えていただきたいです。
投稿情報: suda | 2011/04/29 20:53