昨日(3月31日)、年度末ということで、ようやく平成23年度予算に続いて予算関連法案の採決が行われ、ほとんどが可決されました。
「ほとんどが」という意味は2つあって、1つは、子ども手当法のつなぎ法案は参議院において可否同数になり、(憲法56条第2項の規定により)西岡武夫議長の賛成によってようやく可決するという、極めてきわどいものでした。
もちろん、(仮に参議院で否決されて)衆議院に戻ってきても、3分の2で再可決される見通しは十分あったので心配はしていませんでしたが、採決のときは、私もじっと祈るような気持ちで、その結果を見守ったのも事実です。
そして、残されたのが特例公債法案です。これは、ときどき誤解されますが、「いくら公債を出す」ということが法案に書いてあるわけではなく、特例公債を出すことが出来るということに留まります。
特例公債を発行せずに予算が組めるはずはなく、しかも、40兆円の国債発行の半分にあたる21兆円は過去の借金の利払いや償還であって、別に民主党だから特例公債を出さなければやっていけないわけではありません。
いままでの膨大な借金の結果でもあるので、野党の皆さんも政局的な考え方はいろいろあるでしょうが、特例公債なしに予算が組めないことはどの党がやっても同じですので、是非、早い機会で特例公債法案に賛成していただきたいと思います。
さて、4月に入り、当面やらなければいけないことがあります。1つは補正予算、もう1つは法律です。
補正予算に関しては、当面は瓦礫(がれき)の除去や仮設住宅の建設など、まだまだ復興というよりは、その手前の話が中心になりますが、4月から5月にかけて、第1次補正予算を成立させなければいけません。
そのための中身の議論、つまり、歳出の中身や歳入についても、一部出来たばかりの予算の見直しを行いながら、財源を捻出しなければなりません。そういった議論を精力的に行っているところです。
もう1つは法律ですが、これだけの災害が起こったときに、復興に向けた基本的な法律、そして、実際に既存の法律にいろいろと例外をおかなければいけないので、そういった様々な法案も準備していかなければなりません。
まずは、4月中にどれだけのことが出来るかをしっかり確認しながら、国会でご議論いただきたいと思っています。
復興に関する基本法の関連でいうと、連日、朝日新聞を中心に各紙がいろいろなことを報じています。例えば、復興債という国債を発行して日銀が引き受けるとか、あるいは、増税をするとか、いろいろなことを基本法の中身として論じています。
しかし、党でそんなことは全く決めていません。一部の人たちが頭の体操として議論していることはあったようですが、党としては、何も正式に取り上げて議論し決定するという段階には至っていません。
メディアのほうもいろいろ競争が激しいですから、途中の段階やそれ以前のものを取り上げて報道することも、ときにはあるかもしれませんが、1面トップで大々的に報じられることになると、読者の方から見て大いに誤解を招くことになるので、そういうことは良識を持って対応していただきたいと思っているところです。
いずれにしても、補正予算と法案についてしっかりと議論しなければならないと思っています。
特に法案については、民主党だけでは可決できないので、民主党と国民新党に加えて、野党の皆さんにも議論に加わっていただき、これだけの大きな大災害ですから、与野党関係なく協力しながら、補正予算作り、法案作りをしていきたいと考えているところです。
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いろいろな国会運営の形が議論される中で「一国の首相がたびたび変わる事のデメリット」について、幹事長の考えを堅持していただきたいと思います。
投稿情報: baryon | 2011/04/02 06:58
岡田幹事長殿
日夜この国難に全力で対応していただいていることに敬意を表します。
ところで今必要なことは山ほどあることは言うまでもありません。被災地がてんてこ舞いの状態にあり猫の手も借りたい思いの中、猫ほども役に立たない、むしろ猫の手までも取り上げかねない総理のいわゆる現地視察なる無駄を止めることのできない現政府に国難のさらなる増幅を危惧しております。
被災地対策、原発対処など今、目の前に見える課題に対して対策本部などを立ち上げ対処することはそれなりに必要かとは思いますが、今後の日本をどのようにするかというビジョンを国民に示すことがこの国を預かる政治家の使命ではないのでしょうか。
直球勝負の政治家岡田克也こそ今これができる人物だと心底期待しています。
わたくしなりのビジョンは次回述べさせていただきます。参考になれば幸甚です。
投稿情報: 知花 嘉明 | 2011/04/03 19:17
岡田幹事長様
お疲れ様です。未曾有の大震災対応に心から敬服いたします。お体にはこれからも充分に気をつけてください。大連立もやむを得ないでしょうか。多くの意見を参考にすることも必要であると思いますので、チームジャパンでやっていくのがいいことだと思います。話が変わりますが、福島原発の報道を見てまして、建設関係の仕事をしているものからすると、ものすごく歯がゆいです。東電に建設技術者もいたり、関連ゼネコンの技術者のいての対策かとは思いますが、もっと日本の技術力はあると思うのですが・・・。例えば、低レベルの汚染水を放流せざる終えないということは、考えられたことだと思います。それなら、なぜもっと早く事前の対策を行わなかったのか・・。どうも、後手後手のように思われます。ほんとに、建設・土木技術者が対策に参加しているのでしょうか・・。と思ってしまいます。これからでも、いいですから長いビジョンにたった対策を考えてほしいです。例えば、私程度の建設技術者でも思うこと、
①シルトフェンスをなぜ事前に幾重も発電所の海に設置しないのか。それだけでも、いくらかの海流を押さえることにより、拡散を押さえ、魚の回遊も制限できるということ。
②陸側でも、地層深くまでコンクリート連続壁を発電所の周囲に施工することにより、地下水の移動を抑える措置を講ずる・・。
とか一般の技術者でも考えられることをなぜしないのでしょうか。地面の表面に乳剤を散布したり、施設にシートを被せるとかのことは考えているようですが、もっと長いビジョンでの対応を考える必要があるのではないでしょうか。東電の電気屋さんだけでなく、土木・建築技術者のノウハウをもっと取り入れるべきです。
それと、外部からはわからないのですが、格納容器が破損しているのなら、それをどうしたら補修できるのかということも早く検討する必要があるのでは・・・。どうも東電の会見を見ていると、何か隠しているように思えてしまいます。こんな状態なんですから、包み隠さずすることにより、多くの技術者のノウハウを集約すべきではないでしょうか。
話は変わりますが、昨日の細野さんのような会見はいいことです。耳ざわりのいいことばかりでなく、これぐらいかかるんだということを正直に国民に話すことが、逆に国民を安心させるものです。
関係ないことばかり書きましたが、幹事長にはわかってほしく書きました。大連立もよし、将来数十年を見越した政策ビジョンの確立を期待します。
投稿情報: おおさかのおっさん | 2011/04/04 21:52
とにかく誰か国会議員の方に言いたくてメールしました。私は茨城県の被災者です。議員の皆さん被災地に出向いてお見舞いのパフォーマンスも結構ですが、本来すべきことをきちんとやって下さい。こんな時に増税ではないでしょ?議員を削減するはずではありませんでしたか?芸能人が個人の財産を寄付しています。報酬を返納しますなんて言う議員は一人もいらっしゃらないのですか?政治のことはわかりませんが、我が家の小4の子供でさえバカみたいとあきれています。市議選も近々ありますが、こんな状態でだれに投票しろというのでしょうか?党と党の小競り合いなど不愉快極まりありません。
投稿情報: Mie | 2011/04/06 11:54
国会議員の方たちは国のために働いているようにはなかなか思えないので意見を伝えたくて投稿しました。
このような国難においても主権争いをし、足の引っ張りあいばかりが目に付くのでとてもガッカリします。
この状況では国が滅ぶようで、特に若者たちはさらに無気力になるのではないでしょうか?
今までの仕組みではさまざまな無理が生じ、将来に借金を背負わさせてきた仕組み全体を変えない限り良くなる可能性が無いと思います。
政治家だけではなく官僚も含めてリセットするしかないでしょう。勇気が必要でしょうがどうせダメな仕組みなので壊して悪化することはないでしょう。
まずは国家公務員、国会議員の給与を3割カット、地方公務員、地方議員は基本ボランティアで交通費などの実費のみ支給とすることで志のある人たちにバトンタッチできるのではないでしょうか?
増税の前に無駄な支出をやめましょう。公務員給与の見直しで10兆円くらい簡単に捻出できると思います。
民主党が与党である今、国を変えましょう。期待しています。
投稿情報: コダマ | 2011/04/17 21:43