昨日(28日)、久しぶりに両院議員総会が行われました。ここで、最近の出来事である、菅総理の代議士会(6月2日)における「一定のメドがつけば、次の世代に引き継ぎたい」という発言の説明や、閣僚の一部入れ替えなどについて菅総理から説明があり、意見交換が行われました。
全体として1時間半で、そのうち菅総理には、最初の1時間出席をしていただきました。私も、適宜お答えをしましたが、菅総理は2度にわたってお話しされました。
「一定のメド」とはいったい何かについて、菅総理は明確に述べられました。1つは特例公債法の成立、2番目は第2次補正予算及び関連法の成立、第3に固定価格買い取り制度を含む再生可能エネルギー特別措置法の成立の3つです。
いままで「一定のメド」の内容について、菅総理が触れられることはありませんでしたが、前日の記者会見に続いて、党所属議員の前ではっきりと3つのことを言われました。いずれも非常に重要なテーマであり、当然、今国会でしっかり対応しなければいけないものです。
「幻の」と言うか、自民・公明両党の幹事長とともに作った3党合意の中でも、同様のことが書かれています。違うのは、再生可能エネルギー特別措置法について、「成立」ではなく、「審議・採決」としていたことくらいで、あとは全く同じものです。
菅総理としては、この3つをしっかりやって、後進に道を譲りたいという決意を明らかにされました。
あとは、この3つの重要案件を中心に、ほかにも第3次補正予算、復旧・復興のための本格的な補正予算とその下準備や、原子力賠償支援機構法案――今回の福島第1原発事故をめぐって、様々な影響を受けた皆さんに対する補償の根拠になる法案――などについても、並行してしっかりと前に進めていく必要があります。
しかし、菅総理としては、「先ほどの3つのことができたときに一定のメドがついた」と言っておられるので、菅総理としては、次の世代にバトンタッチしたいと述べられたということです。
メディアはいろいろと書きます。最初はいつ菅総理が辞めるのかということに集中しました。菅総理は、いつということは言われていませんが、3つのことを挙げて、これがなされればということをはっきり言われました。これ以上に、「それがいつか」という不毛な議論はすべきではないと、私は思います。
もう1つ、両院議員総会で話題になったのは、鳥取県選出の自民党の浜田和幸参議院議員が離党し、今回、復興対策本部のメンバーになり、総務大臣政務官になったことです。
このことについては、いろいろな厳しい意見・批判が寄せられました。特に、地元鳥取県の民主党議員は何も知らされていなかったのですから、反論があって当然のことだと思います。
そして、今回1人来られたからといって、それが何か大きな意味を持つということでは必ずしもありません。しかし、是非、自民党を出て政府に入り、復興のための仕事がしたいという方がこれからも出てくるということであれば、それを拒む必要はないと思います。
もちろん、自民党、公明党とは信頼関係に基づいて、協力しながら仕事をしていかなければなりません。そうでなければ法律1本できません。しかし、だからといって、自らの判断で政府に参加したいという人について、こちらから「ノー」と言う必要は必ずしもないと思っています。
いずれにしても、これからも微妙なかじ取りが必要になります。
そして、両院議員総会で申し上げましたが、私としては、傷つけられた自民党、公明党との信頼関係をしっかり再構築して、国会の審議や先ほどの3つの案件をしっかりと早く前に進めることに、全力を投入しなければいけません。そう思っています。
最後に、全体的には静かな両院議員総会でした。別に、罵声が乱れ飛んだというようなことではありませんでした。
もちろん、菅総理は大変忙しい毎日を送っておられます。両院議員総会の前には、B型肝炎の患者の皆さんと政府との一種の和解の場に出て、謝罪もされました。いろいろな案件を抱えながら、時間をやりくりしておられます。多くの議員は、もちろんそのことはよくわかっています。
しかし、両院議員総会に1時間も時間を割いていただいたにもかかわらず、菅総理が退席しようとしたときに、これ見よがしに「逃げるのか」といった罵声を浴びせた人も確かにいました。そういったことは当然、党全体の評価に関わってしまいます。自覚を持って行動することが必要だということだけは、申し上げておきたいと思います。
※ブログの動画版はこちら
多忙な菅総理を支えるという非常に大切なお仕事をされておられることと思います。
一部報道で「不仲説」もささやかれ、危惧いたしておりましたが、このブログに書かれていることが真実(本音)と信じたいと思います。
「菅総理がやめるのがいつかという議論は不毛」まったくその通りだと思います。
初投稿失礼しました。
投稿情報: Kenichi | 2011/06/29 23:12
菅総理には根本的な齟齬があります。
メドが付いたら辞める理由は何でしょうか?。
政治的な意欲の表れがメドな訳でしょうから、其れを達成したら、更に活動を強化するのが政治家としては当然の性ではありませんか。
その辺の真意を抜きにして進退問題を論じても全く埒が明きません。
仮にも総理自身、非が有ってのメド辞任を表明してるのであれば、即刻に身を引かなければなりません。
非が無いのなら何の騒動も要りませんね。
そのことを回避している限り、菅総理のみならず民主党自体の欺瞞性をますます表出する結果に至ります。
愚生は既に終局場面であろうかと見てますが、違いますか?・・・。
投稿情報: HY | 2011/06/30 00:31
まずは今解散総選挙などあり得ないという思いは国民全体の願いではないかと思います。そこで再生可能エネルギー特別措置法案に関しては、あまり急がず議論していただきたいと思います。この法案で企業や国民にどんな負担が生まれるのか十分説明する事が、次の法案に繋がってくるのではないでしょうか。
投稿情報: baryon | 2011/06/30 04:12
菅首相は、B型肝炎など自民党政権時代の諸問題に対応しながら、新しく国のあり方を変えようとしているのですから、時間もかかるし本当に大変だと思います。
震災に関して、マスコミが、変にあおって焦らしているのも問題です。がれき撤去や仮設建設の作業者が無理をして、心身の健康に悪影響が出ると思います。
「菅首相は、子供を救えなかった」という与野党の批判も、政治家の発する言葉としては、かなり無神経です。
病気になると決まったわけでもないし、健康被害が起こらない可能性も十分あるのに、現状以上の恐怖に陥れるような言い方をして、返ってお母さん方を必要以上に不安がらせているだけです。親御さんが、過剰に将来を悲観し、精神的な病になってしまうのではないかと心配です。
やみくもに「子供を救えなかった。見殺しにした。」みたいな表現をする人は、ただ菅首相を批判したいだけで、親御さんや子供たちの気持ちを、本当は考えていないとしか思えない。
もちろん、子供たちをこれから守っていくのは重要ですが、菅首相だって出来る限りの事をしようと考えているのは伝わってきています。
三か月や半年で町ががれきが消え、すっきりきれいになる特効薬なんて無い。
原発は、かつて経済の特効薬だったかもしれないけど、結果最悪の事故を招き、今はむしろ経済を衰退させている・・。
落ち着いて確実にひとつひとつ積み上げることが一番ですよね。菅首相は、まともにやろうとしているのだと思います。民主党は菅さんが首相である以上、一致団結するべきです。
投稿情報: もり | 2011/06/30 11:19
あくまで総理を支えようとされる姿勢に敬意を覚えております。内からも外からも日本が壊れていくんでは?という危機感の中、岡田さんのように揺るぎない方が国政の中枢におられるのは希望です。
民主党内にも少し不見識な方があったり、メディアの中にも目先のつまらないことのみにとらわれる記者がいるとしても、それはごく一部であると信じます。世界中が願っている復興を、日本の政治やマスコミが妨げるなんてあり得ませんから。多くの有志の方々を岡田さんが束ね進んでいかれますよう願ってます。
投稿情報: 玉兎 | 2011/06/30 23:46
メディアはたしかに色々な事を書きますし、正直評価をするような事はまず書きません。
誰が首相をしても批判はされると思いますし、文句があるなら自分が首相にでもなれば良いのにと思います。
首相もいずれはバトンタッチになりますし、ある程度のメドがついたら退陣すると言ってるわけですし、首相の座を逃したくないとかそういうくだらない事を考えているようには私は思いません。
日本は本当に首相がよく変わります、それなりの時間がないと何もできないと思います。
投稿情報: 岡田洋生 | 2011/07/04 02:05
ブログと両院議員総会のビデオを拝見しました。
落ち着いた感じの総会で、総理に向かって誰かがどなった場面だけ妙に浮いて見えました。そこまでしてTVに映りたいのか、と笑ってしまいました。
ただ、TVで流れる総会の映像とのイメージがあまりに違うので、あらためてマスコミのやり方に嫌悪感をおぼえました。
最初にタイトル(大荒れとか紛糾とか)やストーリーを決めてから、その筋書きに沿って、映像や音声をつぎはぎして仕上げているので、毎日それを見せられるうちに洗脳されそうです。このブログのおかげで冷静な考え方を教わることができます。本当にありがとうございます。
余談ですが、マスコミが近所にホットスポットの取材に来たときも、公園にいる親子連れにカメラの前で「外で遊びたい」と言わせようと必死だったそうです。
記者:お外でお友達ともっと遊びたいよね?
子供:(笑いながら首を横にふる)
記者:えっ?なんで?お外で遊べなくてもいいの?
子供:ゲームの方がいい。
記者:いや、で、でも、お外の方がずっと楽しいんだよ。
子供:別に…
TV放送では、この部分は見事にカットされていました。
なお、菅総理は日頃から、よほど奥様に鍛えられているに違いないと思いました。
投稿情報: 淳子 | 2011/07/05 23:58
退陣が明らかな首相を支えるのは時間の浪費だと思います。それも首相の時間ではなく、国民全体の貴重な時間の浪費です。マネジメントの観点からすれば、速やかに後継者を決めて引き継いでいくべきです。
政治的な信念や理想はともかく、危機において、ベストな国家マネジメントを考えるべきと思います。例えば韓国。首相のマネジメント能力は高くて、成功してます。例えば中国。一党独裁体制ですが、「国家マネジメント」は極めてよくできてます。
国家間の「競争」のなかで、日本の国家マネジメントのレベルは悲しい限りです。大半の国民は、理念とはかかわりなく、現在の国家マネジメントに失望しています。
早急なマネジメントの交代をお願いします。
投稿情報: 多聞 | 2011/07/06 17:11
管総理は本当によく頑張ってくれていると思います。
管総理を引きずり降ろそうとしている人達を見てみると、全て原子力村の利権に繋がっていきます。総理は50年以上かけて築かれた利権の壁に風穴を明けるべく命をかけているのだと思います。
民主党が一枚岩になれないのは、その利権の壁に守られている議員が混ざっているからだと思います。
管総理はこれまでの歴代の総理の中で一番純粋で、一番市民に目を向けてくれていると思います。だからこそ余計に議員達には邪魔でしょうがないのでしょう。
これからももっと大胆な、議員達が泡を吹くような政策を出して欲しいと思います。岡田幹事長はそんな管総理には絶対必要な方です。
野党や、与党内にもいるなりすまし与党と戦って、少しでも長くこの内閣を続けて下さい。多くの国民はマスメディアなどに騙されずに、管総理の政策を支持しています。
管総理の下で、発送電分離政策を是非とも実現させてください。
投稿情報: sindy | 2011/07/08 01:22
「sindy]様のご意見
「菅総理は本当によくがんばってくれていると思います。」「岡田幹事長はそんな菅総理には絶対必要な方です」
全く同意見です。
投稿情報: Kenichi | 2011/07/12 01:35