日曜日(5日)のテレビ番組で自民党の石原幹事長や、他の政党の幹事長・書記局長と意見交換をしました。大連立が1つの話題となりました。
私はこの1年近く幹事長としてやってきて、野党各党の皆さんのそれぞれと、かなりの回数を重ねて話し合いをしてきました。これは幹事長に限らず、幹事長以外のポストの方ともいろいろと意見交換をしてきました。
お互い衆参の「ねじれ」が国政を進めるうえで障害となっていることはわかっています。この「ねじれ」が、例えば、仮にいま総選挙をやって、自民党・公明党が勝ったとしても、参議院における勢力は、自公を合わせた数よりも民主党のほうが多いのです。にもかかわらず、民主党も過半数はありませんから、いま苦しんでいるのです。
衆議院総選挙をやって自公政権が出来たとしても、彼らはいま以上に苦しむことになりかねません。つまり、「ねじれ」というのは次の参議院選挙まで続きます。
そうだとすれば、やはりここは「ねじれ」を前提に協力できる仕組みをしっかり作らなければいけません。これは、私だけではなく、それぞれ各党を代表していろいろな交渉・折衝をしてきた人の共通の思いだと思います。
もちろん、現時点でも協力しようという気持ちは野党の皆さんにもあると感じています。いろいろな政策の議論もできます。しかし、実際ぎりぎりのところになると、残念ながら、政局が前面に出てきて政策の話は止まってしまうのが現実です。
例えば、子ども手当の問題も、実はそう大きな差があるわけではありません。しかし、自公と話をしようとしていましたが、今回、内閣不信任案が出てきたのでその直前から話は止まっています。
税制の改正についても事実上合意ができていますが、それを実際に各党で確認しようというときに、政局が先行して「内閣不信任案の可能性があるから待とう」となってしまいました。
そういったことを考えると、より安定的なしっかりとした関係、大連立やそこまでいかなくても閣外協力もあると思いますが、そういったものが必要だと思います。
やり方はいろいろで、いっぺんにそこまで行くのか、あるいは、ステップを踏んでやっていくのかということもあります。例えば、ゴールデンウィークの連休中に我々が追求したのは、震災復興のための対策本部をつくり、ここに各党の代表者に入っていただくということでした。これも、大連立に向けた第一歩になると思います。
どういう形が考えられるのかについてはこれからの話し合いですが、いずれにしても、しっかりといい形を作っていかないと、大震災への対応で時間がかかりすぎることになりかねません。
原子力発電所の問題や東電の賠償スキームを議論する際にも、お互い胸襟を開いて議論していくためには、協力体制が必要であると私は思います。
さらには、社会保障と税の一体改革は、どうしても方向付けをしていかなければいけない問題で、どの政党が総選挙で勝利し与党になっても、変わらずやっていけるというところまでは、各党が合意しておかなければならないと思います。
そういった様々な問題について議論するために、しっかりした体制をつくっていかなければいけないと思います。
これに絡んで、菅総理の辞任の問題が論じられていますが、総理は時期は明言しないものの退路を断っているので、是非野党の皆さんには、しっかりとした話し合いに応じてもらいたいと思います。
総理がいつ辞めるかということにマスコミの関心が集中しており、党の内外で、野党も含め、発言が相次いでいますが、私は、いつ辞めるかは総理が決めればよいし、いつ辞めるかをいま言うことは、完全にレームダックになってしまうので、とにかく総理には目一杯震災復興に向けて努力していただき、区切りがついたところでお退きいただくということに尽きると思います。
菅総理は、いつまでも引き延ばしてやるつもりはありません。そこのところは、是非、理解していただきたいと思います。
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是非、日本の最大の危機の局面を政治の力を通して乗り切る事が出来るように、宜しくお願い致しします。応援しています!
投稿情報: 藤原千恵子 | 2011/06/06 17:37
この国難に野党との協力体制は必要だとは思う。しかし大連立となるとどうなのでしょうか?民主党には「二大政党」という大きな存在理由がある。大連立はその根幹に関わる問題なのではないか。茨の道を歩いても、しっかりした国政を見せることによりねじれの状態を自力で脱出するべきではないでしょうか。不信任案が否決されました。残された時間が幾日であれ、管総理をしっかりサポートしていただきたい。そのために利権から遠い、よりコンパクトな学者団(名ばかり有名な人ではなく実務者による復興ブレーン)を設け復興の高速化を進めてほしい。反対勢力に対しては理論戦略が必要になるだろう。
投稿情報: mitizotatihara | 2011/06/06 19:29
6/6のNHKローズアップ現代での貴方の発言を、絶賛します。良くぞ「イッテクレタ」という気持ちでいっぱいです。貴方の発言こそ民主党を応援してきた、有権者の気持ちです。頑張ってください。(72才)
投稿情報: 山岡郁雄 | 2011/06/06 20:07
毎日大変お疲れ様です。今夜NHKで岡田さんのお話しをお聞きし、はじめてコメントさせて頂きます。混迷する国会の状況を見聞きする毎日に嫌気がさしていた今日この頃でしたが、非常に理路整然かつ柔軟で、目標のはっきりとしたお話しに随分と胸のつかえがとれました。どうして岡田さんがこのような境地に辿り着かれたのだろうとはじめてブログを拝見し、私なりにその理由が良くわかりました。人はその数だけ意見や考えは違うものです。でもその中で方針を決めていく唯一の方法は沢山議論する事なのでしょう。結果が常にうまくいくはずはありませんが、沢山議論した上での失敗は非常に前向きの失敗になるはずです。偉そうな事を申し上げてすいません。でも岡田さんの仰るように今回のような政策も政党も異なる人たちが共に不信任案を出すような幼稚な政治手法や政局ばかり繰り返す状態をこれ以上続けさせてはなりません。これから暑さが厳しくなり、震災の状況も大変かと存じますが、くれぐれもお体に気を付けてお勤め下さい。
投稿情報: きいち | 2011/06/06 20:25
今日、nhkに出演された番組をみました。岡田さんの発言、説明は終始一貫していて、理論も論理も明快で立派でした。原理主義者と言われる面目がよくわかりました。
論理不明で声だけ大きく、芝居気たっぷりの猿芝居に食傷しておりましたので、岡田さんのお話ですっきりしました。健康にお気をつけて、これからもご活躍ください。
投稿情報: 松野 達雄 | 2011/06/06 20:30
岡田さんの考えは、とても国民の利益を優先してのことと、良く理解できます。自民党のこんな時期の不信任案、国民の利益を考えない非協力の体制、本当に国民は腹立たしく思っています。菅さんでなければ協力できるなんて、いじめに見えます。自民党にははなはだがっかりしてます。菅さんが、仕事をやりきれるように、自民党が国民のために、党の利益を無視して、今こそ国民の事を考えた行動をして頂きたいと思います。
国民は岡田さんの発現を良く理解して応援して、信じています。
お体大事にして頑張って下さい。
投稿情報: kazuko | 2011/06/06 20:42
6月6日のクローズアップ現代を 拝見いたしました。
TVやマスコミで管総理と現政権に対しての批判ばかりの報道で とても気持ちの悪い日々をおくっていましたが、その番組で岡田幹事長が言っていた事に、とても感動しましたし、すっきりしました。
党が一つにならない事。
国の抱える借金には、自民党の責任がある事。
この震災の復興は どなたが総理大臣でも難しい事。なのに野党が協力的じゃない事、そればかりか足を引っ張っている状態。だけどマスコミや世論は、管総理のせいにしている事がとても腹立たしい思いでした。何か事実がねじ曲げられてるような マインドを操作されているような 操作の簡単な国民と思われている事も悔しい気持ちです。
とても気味の悪い状態です。岡田幹事長の言葉はとても重く筋の通っていて
本気の気持ちを持って日本の未来を考えている人だと思いました。
たくさん変わる総理大臣の国 本当によくないと思います。なにも引きつげないし、何もなしえないし。外国からも信頼が得られなさそうだし。 私は管総理に頑張って頂きたかったのですが、残念です。でも民主党を応援しています。 声にはなかなか出さないけど 応援している人たちは、たくさんいます。
投稿情報: 後藤 和広 | 2011/06/06 20:45
マスコミは国民の為の報道をしてません。この日本の危機的な時に総理の退陣の日はいつか?ばかり毎日放送する。本当にいい加減うんざりです。マスコミは野党と一部の与党の為だけの報道にしか見えません。国民はそんな報道望んでいないと思います。多くの国民は震災復興 原発問題をいち早く良い方向に進めてもらいたいだけです。
投稿情報: ゆうとママ | 2011/06/06 23:25
議会民主主義を守る立場としては大連立には大反対でした。しかし岡田さんの期限付きのアイデアには説得力があり、考えは変わりつつあります。英国でも大戦時の大連立の例があります。但し、当時の英国はまさに国家存亡の危機にあり又チャーチルという連立を束ねることの出来る強力なリーダーがいました。現在の日本は困難な時期にありますが、国家存亡の危機ではありません。スムースな国会運営の為に国民に知らされない議論が増えないか?リーダー不在の大連立にならないか心配です。(民主党になって政党間の議論が露骨になったこと自体は議論の透明化・密室政治からの脱却の一過程として致し方無いところがあったと思いますが、この点においてマスコミの理解が無さすぎたと思います。)いずれにせよ、現時点でのベストのシナリオなのでしょう。但しこれは日本の議会政治にとって決して名誉なことでないことは強調させて頂きます。
一定の期間に限り大連立をつくり、その中で政治運営において意見を同じくするものにより政党の再編成がなされ、その上で総選挙を行う。これがうまくいってほしいと思います。
ひとつ提案があります。優秀で改革の意欲のある官僚に大臣になるチャンスを与えてほしいことです。私達が民主党政権に期待した大きな理由は、官僚主導の政治からの脱却でした。戦後の官僚主導の態勢の最も大きな責任は、“官僚”にあるのでは無く“政治家”にあるのです。民主党の政権をみていて、大きなところでは政治主導の方針を出したとしても、それが実行される段階になると官僚の思うままになってしまうところが多いようです。これを変えるには体制(省庁)を熟知している人の助けが必要となります。
大臣になること自体が政治家の目的になっているという古い時代がありました。現在それが変わったという実感が沸かないのです。明治維新によって武士支配を否定したのは体制を熟知している武士出身者であった。とても町民や農民では無理であった。現在の政治改革も政治家だけでは難しいかもしれない。政治家が立法家として理念と方向性を示し、行政の専門家にその実現を任せる。国会議員が必ず大臣になるべき、と言う考え方こそ古い。官僚主導の政治から(良い意味でも悪い意味でも)もっとも離れている米国において、長官(大臣)の多くは政治家ではありません。(特に財務大臣のごとく専門知識を必要とする職に国会議員がなることは逆に官僚支配を強めることになりかねない。)まず大臣の半数程度は官僚や実業家出身者がなることにより、国会議員の大臣病を根治することが大事だと考えています。(もっとも大連立になったら政党間で大臣の取り合いになるので不可能でしょうが。これこそが病因なのです。)
投稿情報: y浦野 | 2011/06/07 11:07
岡田さんが時間をかけ、苦労して一つ一つ立派な交渉を各党と進めてきていらっしゃることが、今一歩のところで崩れ落ちてしまう、、というのは、岡田さんも、何とも言えずじれったいことでしょうね、、!
「期限、内容を限定しての協力の提案」や「社会保障と税の一体改革の、恒久性を見据えての方向付け」について、岡田さんがお話になるのをお聞きすると、岡田さんって、政治の世界のスーパーコンピュータみたいだなあ、、とお話の内容に惚れ惚れしてしまいます!やっぱり、政局より、政策や、内容重視の協力のお話はいいですね!元気もでてきます!
投稿情報: レイ | 2011/06/07 13:40
子ども手当てが議論されていますが、この政策は単に財政を圧迫しているという理由ではなく、本当に評判が良いから自民党がやめさせようとしているようにしか思えません。これに関しては公明党と話をつけてから自民党に持ち込むのが良いかとおもいます。
なにより子ども手当てや年金に手をつける前に生活保護と受給者の医療費、通院費を削るほうが先です。。ジェネリックの使用率もあまり高くないでしょうから。
投稿情報: 砂川 | 2011/06/09 17:32
今こそ「イエス ウィ 菅」。
全ての政治家は、震災被災地と日本全体の復興に自らの権能の全てをかけて協力すべきだ。それは菅でなくても現職総理大臣に対して全力全霊で。
2度被災地に行きました。
テレビ報道とは全く違います。
地震倒壊、放射能汚染だけではなく我々の町でも深刻な高齢化(ぼけ、要介護)の問題も同時に進んでいる。複合被災です。
地震起こしたの民主党でも菅直人でもない。げんぱt
投稿情報: がんばれ岡田幹事長 | 2011/06/16 06:20