週末(7月9、10日)を利用して、岩手県の陸前高田市と大船渡市を訪れてきました。市長さんをはじめ、関係者の皆さんと意見交換をしました。
仮設住宅には多くの方が入る見通しが立って、そこは一息ついたところがありますが、いよいよ街を再建するという青写真作りが具体化していく中で、国としても基本的な方針について、早急に示すことが求められているというのが、私の実感の1つです。
また、陸前高田市と大船渡市の話を聞いただけでも、それぞれの地域事情があって、個別にそれぞれの市で青写真を描いていただくのですが、国の方針を示す必要があるものの、同時に、それぞれの地域事情を十分に反映して、市町村が中心となってやっていかないと上手くいかないだろうというのが第2点です。
やや具体的なお話をしますと、どれだけ高台に移転するのかということについて、両市の間にも温度差がありました。
「早く」ということであれば、いままで住んでいたところに、もう一度、防災や減災のための仕組みを導入した上で住むことが、より早いのかもしれません。
しかし、結局それは同じことの繰り返しになりかねず、高台に思い切って移転していくか、あるいは、市の中心部も含めてそこに移すとなると、これはかなりの費用も掛かり、それを国がきちっとみることを確約しなければなりません。
同時に、移転して新たに家を建てるといっても、「お金がないので、少なくとも、いま住んでいる土地を国に買い上げてもらいたい」という声が非常によく聞かれました。
そのためには、一定の網をかけて、個々人の判断というよりは、ある意味で強制的なところを伴った集団的な移転、そして、国による土地の買い上げといった仕組みが必要になります。
これは、もちろん法律がなければできないので、そういったことについて3次補正が出てくるまでの間に、しかし急いで議論しなければいけないと改めて感じました。
岩手県はしばらくぶりに行きましたが、初っぱなからトラブルがありました。
気仙大橋という陸前高田市の海に近い河原のところに掛かっていた橋が被災して落ちて、その仮橋が造られました。それは非常に短期間で出来て、その祝賀のオープニングセレモニーが橋の上で行われており、そこに私も行きましたが、橋に着く直前に地震があり、津波注意報が出たので、あわててそこを市長や関係者の皆さんともども引き上げて、高台にある仮設の市役所に移りました。
したがって、注意報が出ているしばらくの間は、陸前高田市の被災現場を見ることもできない状況で、そういったことが頻繁に起きていることを、臨場感を持って感じることができました。
しかし、明るい部分も見えてきました。陸前高田市の仮設店舗(「採れたてランド高田松原」)も完成して、非常に小さなコンビニ程度の大きさで、実際に被災したコンビニの跡を使っていましたが、そこに多くの農家の方々が野菜やお菓子などを作って持ち込み、営業をしていました。6月26日に、ようやくオープンしたとのことでした。
それから、お昼御飯をラーメン屋さん(「麺飯厨房・仙華園」)で食べましたが、そこも6月8日に再開されました。被災した市の中心部から高台に移って仮設店舗で営業しているというお店で、冷やし中華をおいしくいただきました。
大船渡市でも「阿部長商店」という大手の水産加工会社が、非常に立派な工場を造って間もなく今回の被災があり、何とかそれをサンマ漁が本格化する秋までに手を入れて、大船渡に上がったたくさんのサンマを加工処理できるようにしたいということで、社長以下、従業員の皆さんは一丸となってやっておられました。
最後に、大船渡市で仮設住宅を訪ねました。皆さん大変な状況にありますが、「何が一番お困りですか」と聞くと、多くの方が「いや、そんなことは言ってられない。いまは、我慢しなければいけない」とお答えになりました。
非常に狭く暑い仮設住宅の中で暮らされていて、不便で大変な状況であることは間違いありませんが、皆さんに非常に温かく対応していただきました。改めて私も感動しましたし、おまけに、私の好きなカエルをわざわざ買っておいていただいた方がいて、ありがたく頂戴してきました。
いつも被災地に行くと、かえって励まされることが多く、今回もそうなりました。
両市長や漁協などの関係者の皆さんから、いろいろなご要望もいただきました。そういったものは、誠意を持ってしっかりと議論したいと思います。
2次補正予算も金曜日(15日)には国会に提出されます。早くこういうものを通して、本格的な復興予算である3次補正に向かわなければいけないと思った次第です。
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久々に嫌な感じの揺れがあって、ちょっと前に日々味わっていたあの怖さが一瞬戻ったようでした。津波注意報をテレビで見て、被災地の方々のお気持ちは、こんなものの比でははるかないのに、、いつまで続くのか、、と思っていたのですが、岡田さんはまさにその場にいらっしゃったのですね。
しかし岡田さんは、そういう怖さを持つより寧ろ、被災現場を回れないことばかり気にされていたのではないでしょうか、本当にお疲れ様です、、。
岩手の方々の前向きに動き出されている様子が、このブログでとても良く伝わってきました。岡田さんも、岡田さんが寸暇を惜しんで被災地を回られていることを、皆さんが分かって下さっているからこそ、温かい対応をいただけるのでしょうね、、、。そればかりか、プレゼントまで、、、。久々に岡田さんの手にカエル様が、、!ああ、なんだか落ち着きますね~~、、美味しい冷やし中華も食べることができて、良かったですね!!
(名物の、半月型のみそ入りまんじゅう「かまもち」も美味しかったですか!?党ホームページで読みました!)
投稿情報: レイ | 2011/07/13 02:19
お疲れ様でした。最初から岡田幹事長が岩手県に行ってれば良かったんですよ。国会は相変わらず動きが無く、予算はまとまるのでしょうかね?
投稿情報: mg | 2011/07/13 14:20
いま日本全体で何を我慢しなくてはいけないのか、そしてその先に何を創り出すのか。ただいまは使いこなせないというだけで全てを否定するのではなく、どうすればうまく使えるようになるのか政治は国民に示さなくてはいけないのではないでしょうか。もしリーダーを変えるのなら誰にリーダーを頼むのか、ダメな理由を探すのではなく何のためにそうするのかを示してもらいたいと思います。
投稿情報: baryon | 2011/07/14 04:48
私は岡田さんが、良い意味での原理主義、直球人間と思っていますのでコメントします。
14日の読売社説に「深刻な電力不足が予想される中で、脱原子力発電の“看板”だけを掲げるのは無責任だ。」とありました。
「コストが高くなり経済に影響が」とか、「政権延命を図る思惑」とか言っています。
会社でもそうですが、トップはまず看板(目標)を掲げます。そして社員がいかにそれを実現するか?を考えるんです。
今まで責任のある立場の政治家で、これを掲げた人がいたでしょうか?
このまま原発を続けて、また何かあった時誰が責任を取るんですか?
私が思うに、首相はその不安から脱原発を言っているのだと思います。
目標も掲げずに会社・国が維持できるでしょうか?
いまぶれているのは首相個人では無い。周りのブレーン・民主党内の議員・そして他党含め政治家全員です。
私は岡田さんが脱原発派なのか原発推進派なのか知りません。
けれども直球人間と見込んで書かせていただきました。
大船渡では線量を計測すると、いたるところで常に0.4μSv近い値が出ます。
これはどうゆう事なんでしょう?
投稿情報: 大船渡市民 | 2011/07/14 07:34
菅首相の目途がいつも話題になっていますが、3次補正は現内閣で今からやっていかなければなりませんよね・・・。
退陣に関する議論は、しばらく置いておくべきだと思う。
菅首相が、退陣に関するまわりの思惑を気にせず、3次補正の準備に集中しして取り組めるようにしてあげてください。
被災地の方の事を考えれば、おのずとそういう判断になると思うのですが・・・。岡田さんに期待しています。
投稿情報: まる | 2011/07/14 11:35
初めてコメントします。
高台移転問題は難しいですね。
私は埼玉県という海のない立地に住んでいますが、もし家が流されたとしても自分の土地は土地。
そこから移れと言われたら悩むと思います。
しかしまた流されたとして、その時の負担はまた国民が税金でまかなうことになります。
大変だとは思いますが、被災者の方も次の段階、自立の時が近づいていると思います。
私は政府はよくやっていると思いますよ。
そして…カエルを受け取られている岡田さん、テレビのニュースで拝見いたしました。
いつも硬い表情のイメージの岡田さんの、とても嬉しそうな顔にほっこりしました。
私は無闇やたらに愛想を振りまく政治家よりも、とっておきのところに笑顔を残して、普段は真剣な表情でという方がずっと好感が持てます。
世論調査でも常に次期総理候補のトップ5にも入っていますね。
政治家の中では幹事長は総理と責任が一蓮托生なんて言われたりしますが、一般的にはそんなの感じません。社長が辞めたら次期総理は副社長だもの。
岡田さんを降ろしたいだけの人たちの政局ですよね。
国民人気は強いです。
融通が利きすぎてめちゃくちゃな総理が何代も続いたから、むしろ次は融通の利かない方に総理をお願いしたいですよ。
投稿情報: USA | 2011/07/15 23:00
私は原発の事故のために避難している一人です。
今回岡田さんの訪問なさった被災地域の方々と同様、応援したい気持ちから、コメントを書かせていただきました。
私は自分が政治に対してばかだと思いますし、テレビのコメンテーターの意見に流されますし、自分で思うことがあってもそれが正しいとは思えません。専門家の意見が結局のところ、正しいのではないかと思うばかりです。
管首相を応援したい気持ちもありますが、一連の報道を見る限り、不信感がどうしてもつのってくるのです。けれど首相をかえるべきか、かえずにがんばるべきか。それは後から「ああすればよかった」とでてくる話のような気がしています。今は今の状況で、岡田さんにはがんばってほしいです。
私は党とか首相とかではなく、岡田さんを信頼して、その正義心(思いやり)を信じて、応援しています。
なぜかはわかりませんが、岡田さんは信用できる、と思っています。この方は私利でなく、ひとのためにやってくれる方だと。
信じています。
日々テレビで拝見するお顔から疲労が見えて、複雑な政局を若干うらみに思いながら、岡田さんにはお体を大切にして、がんばってほしいです。
岡田さんを信頼しています。「一日も早い復興」を願って。
投稿情報: iritemio | 2011/07/17 17:08