少し前のことになりますが、1月2日から6日までインドに行ってきました。今年は、日本とインドの国交60周年ということもあり、今回は、福田元総理が会長、私が会長代理を務める日印友好議員連盟のメンバーとして訪れました。
2回に分けてお話をしたいと思いますが、今回は最初に訪れたグジャラート州についてお話しします。
インドは、首都デリーだけではなく他の都市も一度見てみたいと思っていたので、首都デリーと産業の盛んなムンバイの間にあるグジャラート州を訪ねてきました。
デリーとムンバイを鉄道や道路で結んで、産業を活性化しようという構想(デリー・ムンバイ間産業大動脈構想)が進められており、日本もかなり力を入れています。グジャラート州はちょうどその間にあり、まさしくこの構想の重要な位置づけにあります。
いろいろな新しい産業がすでに進出しており、成長率も非常に高く、これからも将来性が見込まれるという州です。
まず、日立のエアコン工場を訪れました。インドも暑いですから、生活水準が豊かになるにつれて、エアコンの普及率も上がっていきます。まだエアコンの普及率は2%程度とのことなので、これから本格的に普及していくと思われます。
そういうなかで、日立は、技術提携から始まり、いまや立派な工場を持ってエアコンを生産しています。シェアは8%程度とのことでした。その上にあるのは、サムソンやLGといった韓国メーカーです。日系はまだこれからとのことですが、是非頑張ってほしいと思います。
テレビのコマーシャルも見せてもらいました。我々にはちょっと理解不能でしたが、インドでは非常に人気のあるコミカルなコマーシャルを作って、頑張っているということでした。
そして、少し時間があったので、「サバルマティ・アシュラム」を訪れました。ここは、もともとグジャラート州出身のガンジーが南アフリカに留学したあと、インドへ帰ってきてしばらく住んだ場所です。ここに糸車の機械があり、ガンジーはそこで糸を紡いでいたということです。
これが何を意味するのかというと、グジャラート州は綿花の一大産地ですが、その綿をそのまま海外へ出してしまい、海外で糸や布にしてインドに返ってくる、しかし、それよりまず自分たちで糸にしようということで、「糸車運動」が始まったということです。
もう1つ、有名なのは「塩の行進」です。ガンジーは、塩を作るためにこのアシュラムから歩いて、塩のできる海岸まで行ったという曰(いわ)くのある場所です。
夜は、グジャラート州のモディ州首相と会談し、食事をしました。モディさんは、このグジャラート州の発展に力を尽くしてきた政治家です。いまは野党ですが、中央で政権交代があれば首相候補に名前の挙がる人です。熱心でやり手、しかも、お金にまつわる話が周りにないという人です。
モディさんとはいろいろ話をして、非常に面白かったです。グジャラート州はインドの西側にあり、ここの人々は昔から商売の才に長けていて、アフリカや中東に出ていきました。宗教はヒンドゥー教が中心ですが、かなり厳格に実践していて、モディさんはじめ州政府の幹部たちは、菜食主義者です。肉や卵といった動物性食物が全くない、カレー中心のインドの精進料理を夕食でごちそうになりました。
私が「海藻は食べないのか」と聞いたところ、「それはとんでもない」と言われました。聞くところによると、このグジャラート州の海外沿いには、誰も食べないので魚や海藻がたくさんあるということです。一部は、日本に輸出しているそうですが、随分もったいないなと思いました。
それにしても、道路は悪く、まだまだこれからと、無限にやるべきことも可能性もあるなと改めて感じたところです。
※ブログの動画版はこちら
副総理就任おめでとうございます。
厳しい政権運営になりますが、どうか自然体で。
期待しています。
投稿情報: TM | 2012/01/13 21:53
岡田さん
副総理就任おめでとうございます。(おめでとうではないのかも?充電できましたでしょうか?)
ひとつだけ、所詮消費税を10%に引き上げても、これからの社会保障の金額をまかなえるには程遠いのでしょうが。やらないわけにはいきません。くどいですが、「国民の生活が第一」もしかり、「将来の国民の生活も第一」ですね。
前も言いましたが、国債というのは、金持ちだけが負担していると思っている国民が大多数だと思います。われわれ庶民の少ない貯金が国債に変わっていることを、全国民にわからせることを望みます。もし、国債がパーになるということは、我々庶民の貯金もパーになるということを・・・。もし、将来どうしようもなくなったとき、デノミとかを将来の国家がするのかもしれませんが、今の庶民にもう少し理解させることを、副総理の立場からわからせてやってください。
当然、①国会議員の削減、②経済成長戦略、③公務員対策、④無駄な予算削減・・・・。も並行するのは当然ですが・・・。
釈迦に説法ですが、くどいくらい発信していただかないと、末端まで聞こえてきません。
大変な道のりでしょうが、以上、よろしくお願いいたします。
投稿情報: おおさかのおっさん | 2012/01/14 00:21
岡田先生
インドでは、福田先生とご一緒に、大変楽しいお話を伺わせて頂きまして誠に有難う御座いました。
本日はご丁寧なお便りも拝受致しまして、誠に恐縮しております。
(直筆サイン入り)家宝に致します。職業柄、どちらのペンでサインをされたのか非常に興味がわき、マジマジと筆跡を見てしまいました。
今後とも大役にお体を悪くされませんようお気を付け下さい。
海外での生活は何か国か経験があるので御座いますが、日本人としての素晴らしさ、誇りを感じられる事がたくさんある事が嬉しい物です。
本当に日本人、日本国は素晴らしいです。
投稿情報: 谷 英明 | 2012/02/03 20:44