しばらく前に申し上げた、官邸ではガラスコップで熱い緑茶が出るというお話ですが、いろいろ反響もあったので、少し調べてみたところ、新しい発見がありました。
昭和63年、すなわち24年前の閣議で、実は同じようなことが議論されていたという記録が出てきました。
当時の官房長官は小渕恵三さん、そして自治大臣が梶山静六さんでした。その梶山自治大臣が、官邸で緑茶がガラスのコップで出てくるということに対して、「どこにでもあるような安物のガラスコップで、すぐコップが熱くなって飲みにくいし、感じもよくない」と疑問を呈し、「必要があれば茶碗を寄付してもいい」と言ったそうです。
そのことに対して、後ほどの閣議で、「40数年前からガラスコップは使っており、こぼれにくく、湯呑茶碗と違って簡便だ。もっとも、量も十分に入る」と説明の上、「引き続き、ガラスコップを使う」と小渕長官が宣言されたという記事が、昭和63年3月15日の日経新聞夕刊、翌16日の毎日新聞朝刊に出てきます。
ですから、20数年前にも閣議で議論されたぐらいで、以前から不思議だなという気持ちがあったということです。
しかし、なぜかそれがそのまま続いています。私は、もちろん閣議で発言した身ではありませんが、私なりの疑問として、ブログ(1月27日付)で申し上げました。
本当の理由が何かあるのかどうか、それはまた少し調べてみたいなと思っています。
もう1つ、記者会見で聞かれたので、申し上げたことです。外務大臣の時の経験ですが、外国からのお客様がお見えになって、例えば、オバマ大統領とか各国の首脳が官邸で鳩山総理あるいは菅総理と会談をされます。その際に出る紅茶があまりにも苦くて、とてもストレートでは飲めません。
もちろん、ミルクと砂糖がついていますから、それを入れればちょうどいいのだと思いますが、私は紅茶は普通ストレートで飲みますので、とても苦くて、あれは渋くて飲めない代物です。こんな紅茶というのはお目にかかったことがないので、なぜかなあとこれも不思議に思っています。
こういうことも、是非、その沿革や理由を調べてみたいものだと思います。
いずれにしても、政治とは直接関係ありませんが、普通、少し敷居が高い感じの官邸に対して、皆さんに親しみを持っていただきたいという思いで申し上げました。
※ブログの動画版はこちら
ほっと一息!のお茶(紅茶)の話はいかにも岡田さんらしい。
議論中に、口が乾くがそれを補うお茶が嫌だと、話が感情の糸ぐるまに巻かれてしまう、そこでヒトイキの呼吸が大切ということでしょうか。
1988年に議論されていたとは、あらゆる歴史は保存されなくてはいけない?ですね。
おそらく、小渕さんも気配りから想起されたのではないかと寓擦します。
ところで、お茶は新茶より10月ごろの方が美味しいらしい。さらに窒素充填したのは3,4年したほうが美味しいという話を最近聞きました。それってボジョレヌーボーの深みのない軽さの評価と熟れた美味しさの違いかな?という議論。
生活に密着した人生観は、面白い、とつくづく思う。
それにしても、最近の政治の表舞台は、軽すぎるなあ。
投稿情報: 西依信樹 | 2012/02/08 10:17
とても苦くて飲めない紅茶でも、それが世界標準ならばいろいろ工夫して楽しみましょう。”政治の世界では私たち庶民が考えられない標準もある”国会中継を見ながらダーウィンの言葉”賢い者や強い者が生き延びるのではなく、進化できる者が生き延びるだ!-マニフェストは方法論であり、進化して当たり前なのだ”と思いながら苦いお茶とおいしい饅頭を食べています。
投稿情報: baryon | 2012/02/08 14:29
ガラスのコップについての議論が
行われたことがあったのですね。
紅茶の件についても
ずっと以前から
そのように続いているのかもしれませんね。
どんな理由が隠されているのでしょう?
もし紅茶についても
新しい発見がありましたら
ぜひ教えてほしいです。
投稿情報: naomi | 2012/02/08 20:01
岡田さんと同じ三重出身なので、勝手に親近感わいて時々サイトを見させてもらってます。
政治のことは正直難しくてよくわかりませんが、前回に引き続いてガラスコップの不思議のこと、興味深く学ばせていただきました。
へー!って感じです。
やること沢山あって、忙しくて大変だと思いますが、政治のことだけじゃなくて、こんな話をしてくれるのも面白くて好きです^^
また、興味深い話楽しみにしています。
あれは渋くて飲めない代物の紅茶…大変ですね笑
投稿情報: あひる | 2012/02/08 21:33
連日、お疲れ様です。
グラスひとつをとりましても、歴史を感じさせるお話ですね〜。
是非、紅茶の続報もよろしくお願いします。
ストレートで苦い紅茶は、私も苦手です。
投稿情報: アリー | 2012/02/09 02:18
40数年前からガラスのコップを使用しているということで、私の考えでは当時はガラスのコップというものにモダンな印象があったからではないでしょうか。一般的な湯呑よりもワンランク上なイメージで。
いずれにせよ昔からやっているというだけで、何も変えられないというのは日本人の国民性を表していますね。実利をとらず不合理であってももこれまでのやり方に固執する。伝統という名のもとに。
そういう組織は衰退しますね。よりベターな環境のためにたゆまぬ改善が必要だと思います。あらゆる場面において。
投稿情報: 雪 | 2012/02/10 08:02
こんばんは。
紅茶の謎ですが、以前 知人に
アメリカ人は、濃いお茶 ヨーロッパ人は、香りのよいお茶 日本人は、さっぱりしたお茶が好きって聞いたことあります。
だから 苦いお茶が出るのかなと思います。
ご参考まで。
応援してます。
投稿情報: みわ | 2012/02/10 22:16
はじめまして、コメント失礼します。
私はコーヒーを毎日コーヒーメーカーを使い飲みます。喫茶店などでも紅茶も飲みます。
日本茶も時々飲みます。
そして関係ないかもしれませんがビールも飲みます。
どの飲料にたいしても適正な器があると思います。それはこだわりではなく適正なんだな~と感じながら使ってます。
特にビールなんかは缶で飲むよりもグラスでいれた方が断然美味いです。
そしてお茶なんかも湯飲みで飲む方が熱くないし美味しいです。
但し国会と言う場で湯飲みを使うと見た目が家庭的なイメージがあり無機質なイメージをわざと見せるため、国民から贅沢してると誤解されないため使用しているのではないかなと想像もします。
しかし紅茶の濃いのはよくないですね。
どんな人が入れているのかが気になります。やはりちゃんと味見したり、今後のことも考えて女性議員なんかに改善するよう相談した方が良いと思います。
濃い紅茶は胃を痛めますよね。
投稿情報: まこと | 2012/02/11 07:37
興味深いお話ありがとうございました。
岡田さんの、日常の小さなことにまず素朴な疑問を持つ→少しずつ調べていき新たな発見と更なる疑問を見つける、なんかとてもほっこりしました。
そういえば、以前ブログで仰られていた閣僚席の横の資料置き場、早速作られたんですね!
ブログを読んで注目していたので、気づくことができました。
答弁回数の多い安住さんが早速活用しているのをみます。
前言われているようにソファ横に挟み込むよりずっといいですね。
ぜひこれからも政治や消費税増税など以外の話もたくさんしてください。
投稿情報: いさか | 2012/02/11 21:53
岡田さん、お早うございます。
ガラスコップの件、調べたんですね。
いろいろと面白い話があるもんですね。
40数年前からというと、ビートルズが初来日した頃でしょうか・・。
そう思うと、随分昔から使っていたものですね、あの頃、ガラスのコップで熱いお茶を飲むなんて想像もできません。驚きですね。
紅茶の話しもいろいろありそうですね。
投稿情報: 石山孝晴 | 2012/02/22 06:06