この金曜日(20日)から土曜日(21日)にかけて、ASEAN(東南アジア諸国連合)の中のメコン流域の国々、ベトナム、ラオス、ミャンマー、タイ、カンボジアの首脳を招いて、第4回日本・メコン地域諸国首脳会議が行われました。
これは毎年開催していますが、鳩山総理のときに第1回が開かれて、それ以来1回おきに日本、そしてASEANの国々で開催しようということになったものです。
私は、第1回は外務大臣として、鳩山総理のもとで参加をさせていただきました。今回、会議そのものには、担当大臣ではありませんので参加していませんが、夕食会に出るとともに、各国首脳を個別に表敬してお話をさせていただきました。
その中でも特に印象に残ったのが、ミャンマーのテイン・セイン大統領との話し合いです。実はテイン・セインさんは、前回(2009年)日本にお見えになったときには首相でした。
私は外務大臣でしたが、首相を表敬し、そのときに実は、アウン・サン・スーチーさんを自由の身にするということや選挙のあり方をめぐって大激論になりました。2人で会談していたわけですが、最後、テイン・セイン首相は、もうそろそろいいじゃないかという感じで立ち上がった、ということがありました。
大統領になられたテイン・セインさんを今回改めてお訪ねし、私は民主化の進展が私の想像を超えて進んでいることについて、心から敬意を表するとともに、「今後とも、是非前に向けて進めていただきたい」と申し上げました。
もちろん民主化というのは、様々な困難を乗り越えなければなりませんので、一本調子ではいかない。その難しさは日本も自身の経験でよくわかっているが、後ろに下がることなくやっていただきたい、ということを申し上げたところです。
テイン・セインさんも2年前の出来事はよく憶えておられて、「あの時は、ずいぶん民主化をめぐっていろいろと議論になりましたね。しかし、自分は、あの時に言われたこと、つまり、(公正で開かれた)選挙をやることやアウン・サン・スーチーさんを自由の身にすることなど、そういうことは全部やりましたよ」と言って、笑っておられました。
前回来たときは軍事政権のもとでの首相。しかし、大統領になって、周りもいろいろな意見があるようですが、そういうものを乗り越えて民主化を進めている。日本はそれを評価し、そして経済協力を再開する。インフラ整備などもこれから検討していく。こういういい循環ができたと思います。
日本とミャンマーは元々歴史的にも近い関係にあるし、ミャンマーの人たちの中には、日本に対して特に親近感を持っている人たちが多い。
私も野党時代にミャンマーの農村を訪ねて、本当に日本人にとっても何か居心地のいい、同じ仏教国なのかな、という印象を持ったことを思い出します。ミャンマーの子どもを抱いている私のポスターは、地元でも当時評判になりました。
いずれにしても、課題山積ですが、しっかり国づくりを進めていただきたい。そして、民主化を進めていくなかで、やっぱり人々が豊かにならなければ、なかなか順調な国づくりや民主化というのは進みませんので、日本もそのためにしっかりと後押しをしなければいけないと、改めて感じたところです。
これから両国間の新しい扉が開いて、日本・ミャンマーの新しい時代がこれから進んで行く。そのことを改めて感じました。
※ブログの動画版はこちら
私は外務大臣でしたが、首相を表敬し、そのときに実は、アウン・サン・スーチーさんを自由の身にするということや選挙のあり方をめぐって大激論になりました。2人で会談していたわけですが、最後、テイン・セイン首相は、もうそろそろいいじゃないかという感じで立ち上がった、ということがありました。
大統領になられたテイン・セインさんを今回改めてお訪ねし、私は民主化の進展が私の想像を超えて進んでいることについて、心から敬意を表するとともに、「今後とも、是非前に向けて進めていただきたい」と申し上げました。
もちろん民主化というのは、様々な困難を乗り越えなければなりませんので、一本調子ではいかない。その難しさは日本も自身の経験でよくわかっているが、後ろに下がることなくやっていただきたい、ということを申し上げたところです。
テイン・セインさんも2年前の出来事はよく憶えておられて、「あの時は、ずいぶん民主化をめぐっていろいろと議論になりましたね。しかし、自分は、あの時に言われたこと、つまり、(公正で開かれた)選挙をやることやアウン・サン・スーチーさんを自由の身にすることなど、そういうことは全部やりましたよ」と言って、笑っておられました。
前回来たときは軍事政権のもとでの首相。しかし、大統領になって、周りもいろいろな意見があるようですが、そういうものを乗り越えて民主化を進めている。日本はそれを評価し、そして経済協力を再開する。インフラ整備などもこれから検討していく。こういういい循環ができたと思います。
日本とミャンマーは元々歴史的にも近い関係にあるし、ミャンマーの人たちの中には、日本に対して特に親近感を持っている人たちが多い。
私も野党時代にミャンマーの農村を訪ねて、本当に日本人にとっても何か居心地のいい、同じ仏教国なのかな、という印象を持ったことを思い出します。ミャンマーの子どもを抱いている私のポスターは、地元でも当時評判になりました。
いずれにしても、課題山積ですが、しっかり国づくりを進めていただきたい。そして、民主化を進めていくなかで、やっぱり人々が豊かにならなければ、なかなか順調な国づくりや民主化というのは進みませんので、日本もそのためにしっかりと後押しをしなければいけないと、改めて感じたところです。
これから両国間の新しい扉が開いて、日本・ミャンマーの新しい時代がこれから進んで行く。そのことを改めて感じました。
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東南アジアの国々は過去は列強の植民地だった国々が多く、また内戦で多くの人民が殺害されたりした暗い歴史を持っています。また、気候風土が亜熱帯、熱帯であり湿度も高く文明という点では発達が遅れ、病気なども多い地域です。日本のように季節の寒暖がはっきりしている地域のほうが文明が発達しやすいようです。その中で昨今中国の発展、そしてアフリカへの注目とともに東南アジアが新たな発展地域として注目されております。自然資源、人的資源が特に顕著です。そしてこの地域に経済を導入するには民主的な社会がどうしても必要です。ASEANの国々も先進国や中国、韓国などの動きを注意しているようです。ミャンマーも軍事政権には中国からの武器の供与が続いていました。軍部がなくなったわけではないようですが、テイン・セイン大統領の民主化への舵取りが功を奏しているのだと思います。これから日本はタイやミャンマーなどASEANの国々との結びつきが強くなるように感じます。それだけに相手のことを理解し友好を結びながらも、我が国の国益にもかなった外交をしてほしいと思います。まずこの地域の平和と民主化が保てるかどうかを見極めていくことが大切だと思います。
投稿情報: ぽぽりん | 2012/04/24 22:33