「新事業仕分け」を、金曜日(16日)から日曜日(18日)まで3日間、みっちりやらせていただきました。特に金曜日は、解散の日で大変慌ただしかったのですが、大部分は私も出席しました。
金曜日には、例の復興予算の問題。復興予算に計上されているもの、そして来年度要求されているもの、それが本当に復興予算でやることが適切かどうかということについて、議論をしました。多くの事業について、復興予算で計上するのは適切ではないという結論になりました。
そして、2日目の土曜日(17日)が生活保護の問題を中心に社会保障に関すること。生活保護については、1つは本当に保護が必要とされる方々にきちんとした支給がなされなければいけないが、かえって自立の妨げになっているようなことがないのか。そういう視点で議論させていただきました。
保護基準が消費水準で見て10分類の1番下の1割。そこに合わせて生活保護の基準ができていますが、その他にも、生活保護にはいろいろな手当て、医療費が無料、あるいは住宅に対する補助などが加わっています。
結果として、レベルとしては少し高くなってはいないかという視点。そして、そもそも消費水準を最も少ない1割の方に揃えることが妥当なのか。もう少し厳しい水準が考えられるのではないか。こういった議論が結論的になされました。このことについては、なおよく議論する必要があるとは思います。
足立区役所で生活保護の第一線でやっておられる方にもいろいろなご意見を聞かせていただきましたが、生活保護で受けている水準を超えるだけの所得を得ようとすると、かなりハードルは高く、結果的にはそれを諦めてしまって、生活保護を受けることが続いていくというケースもある──。
そういうお話もありました。
こういった点について、さらにしっかりとした議論を行って、政府としての考え方をまとめていかなければならないと思います。
そして3日目は、政府がいま来年度要求で重点を置いています3分野、ライフ(医療・介護)、グリーン(自然エネルギー・省エネルギー)、そして農林水産。この3分野の予算要求について、いろいろ意見交換をさせていただきました。
もちろん、この3分野は重点分野ですから、予算をそこに集中的にという思いはありますが、客観的に見て効果が薄そうなもの、あるいは各省庁でダブっているものについて、厳しく見直しをさせていただいたところです。
この事業仕分けの問題は、民主党政権の中で予算要求しているわけですから、これを要求している省庁を叩くということではなくて、しっかり議論したいという思いで、今回の「新仕分け」を企画させていただきました。
なかなかいい議論ができたのではないのかなと思っています。
今回は経費節約のため、ホテルなどの会場ではなく、役所の会議室でやりました。その関係で、外からの参加者がいないメディアだけということでしたが、インターネットでも3日間フルに生放送し、議論そのものを多くの方々に見ていただきました。
それから、ツイッターといいますか、この世界で非常に有名な津田大介さんや速水健朗さんなどに会場で常時発信していただき、それに対してもいろいろな意見をいただくということも、初の試みでしたがやらせていただきました。したがって、かなり多くの方が、この3日間の議論を見ていただいたのではないかと思います。
書き込みは、最初はどうかなと思うものもありましたが、しっかりと議論を踏まえてのご意見も途中から増えました。多くの方に、こういった政策決定、いろいろな問題、役所の側の論理、そして評価人や我々の意見も聞いていただくなかで、1つ1つ深い議論があるということを、わかっていただいたのではないかと思っています。
予算の作成過程というのは、従来はほとんどブラックボックスでした。霞が関の中だけでやっているということですが、今回はその一部とはいえ公開をしたということと、その元になる事業レビューのシート、つまり、国が出しているお金の5000にわたる項目(事業)について、どういう政策目的で補助金があり、そして、どこにどのくらいのお金が出ているのかということが、ホームページですべてアクセスできます。こういうことも、政権交代の大きな成果だと思っています。
民主党政権になって、そういった霞が関の中のブラックボックスが明らかにされたということは、非常に進んだ点ではないかと思っています。
あわせて、会計検査院などのチェックも、この政権交代後、非常に厳しくなり、指摘される額が一桁増えました。これらもやはり、会計検査院にも存分にメスを入れてもらい、指摘をしてもらいたい、そういう政権の姿勢があるからこそ、これだけの額が増えたと思っています。
いずれにしても、1つの政権交代の大きな成果、ここにあり。そう思います。
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なぜ、復興予算が被災地以外で使われることになるのか?
自民党が、国土強靱化計画を掲げていますが、それが影響しているのでしょうか・・・。
結局は与党の責任になるのですから、仕分けの前に被災地以外は使えないような環境を厳しく整えるべきだったのでは。
こんなことで、社会保障と税の一体改革も、本当にできるんでしょうか?社会保障に100パーセントを、絶対に絶対に守りきれるんでしょうか。
そういう気迫が、野田さんにも岡田さんにも、まだまだ感じられません。
増税法案通して、道をつけたぐらいで満足しないでください。
復興増税が、関係ないところに使われてしまった反省と、それを踏まえて社会保障と税の一体改革を抜け道のない完璧なものに仕上げる決意を野田総理がきっちり示さないと、信用できません。
税金を扱う立場として、常に責任感や感謝の気持ちは本当に持っていますか。
投稿情報: nao | 2012/11/20 16:13
もう少し改革を続けていただきたかったですね!
選挙後にも勝ち残れるようご健闘を祈ります。
投稿情報: 自発研 | 2012/11/21 09:59
岡田さん、こんにちは。
ネットの世界では、岡田さんが外務大臣時代に会見をオープン化し、当時は今ほど政治家の方にはメジャーじゃなかったニコ生を、コメント可能な状態で配信したことは、とても評価されてます。
岡田さんは1月頃ですかね?ニコ生番組に久々に出演した際に、「そういうのは見ません」とコメント画面を見てなかったですが、好意的なコメントが多かったです。
Twiterは過激な思想の方が、酷い言葉使いで暴言を吐いていたりもしますが、一般の方には相手にされていませんので気にしないでください。
……ところで私の地元の民主党議員一回生がtwitterもブログもほとんど更新しないんですが、どういうことでしょうか?ブログはたまに更新しても、コメント欄は一つも更新されません。もう何ヶ月かコメント0の状態です。会見もテレビにでることもしません。だからといって民主党を離党もしない。増税反対派なはずなのですが、今までの主張を変えて民主党からでるのか、それとも離党をするのか…知りたいのですが返答がありません。やる気がない人を公認する必要はないですよね。
投稿情報: 20代主婦S | 2012/11/23 00:42
岡田さん、おはようございます
”新事業仕分け”3日間、お疲れ様でした
国民の皆さんから意見を受け付けたり、
公開される形で行われたこと、良かったのではないでしょうか
政治は、国民の皆さんの暮らしに直結していますので、
国民の皆さんの視点を多く採り入れながら、
考え、進めていくことは大切な部分なのでは、と思っています
そしてこれらは事業仕分けに限ったことではなく、
様々な事柄に共通するものだと思います
投稿情報: naomi | 2012/11/24 05:45
お話をうかがっていると生活保護の水準を切り下げるより景気をよくして雇用を増やし、賃金を上げることで解決できると思いました。雇用といっても自民党のように公共事業を増やすのでは効果は一時的ですし、後々つけが回ってきます。
民主党のライフ・グリーン・農林の三部門を重点的に伸ばす案が優れています。
自民党は生活保護費を現物支給にするなどという、それこそ自立心を奪う愚かな政策案を出していて呆れます。自民党が「これでは大変なことになる」と危機感を煽って票を取ろうとしているので、民主党には「こうすれば大丈夫」という、安心感を得られる政策を出していただきたいと考えています。
現状では、生活保護を受けるか低賃金長時間労働の悪条件でも会社に忠誠を尽くすか、どちらかを選択せねばならなくなっている、という事例が多いのです。
働く人も私生活を犠牲にすることなく、心身の健康を保ち趣味娯楽を享受できるように、生活保護を受ける人はいたずらに卑屈になることなく、人間らしい生活ができるようになることを願っています。必要なのに生活保護を受けられず餓死あるいは孤独死された方々が気の毒でなりません。こんな悲しいことが起きないようにしていただきたいのです。
また、生活保護を受けられる要件は満たしていないが困窮している人(若い世代に増えています)のための政策をも実行していただきたいのです。一例を挙げると住宅の問題です。
終身雇用も年功序列賃金も消えつつあり、ローンを組める人が減ってきています。当然持ち家を買える人も減っています。
そこで安く良質な住宅が供給されると助かる国民は多いでしょう。一生借家住まいでも安心な社会への転換です。住む家があれば自立できる若者も増えます。結婚に踏み切れるカップルも増えて、結果として少子化もある程度改善が見込めます。
自民党の政策からは、国民の生活向上には関心がなく国防軍などという物騒なことばかりに熱中している総裁たちの冷酷な本性があらわに見えます。
民主党のみなさん。厳しい状況ですがしっかり踏みとどまってください。
投稿情報: さんぴん茶 | 2012/11/24 12:13
復興予算を編成したのはどこの党だ!!
意味不明な使途の説明を求められた途端、責任を自民党になすり付ける。
今回に限らず常にそう。
自民党を始めとする与党が予算を組んだのか??
そうでは無いだろう、どんな経緯があろうとも予算を了承したのは民主党だ。
責任を他人に擦り付ける民主党は与党では無い!!
そもそも仕訳をする意味はあるのか。
仕訳をした予算を民主党の人間が捻じ曲げて通し、問題だと野党やマスコミが問題視するとまた民主党で仕分けする。
今度の仕訳も結局また同じことの繰り返しをするだけでは無いと言えるのか。
まあ、次の予算は民主党が組むことは無いだろうから関係ないか。
別に自民党が正しくて民主党が全て間違っているとは言わないが、もう少しまともな党となって出直して欲しい。
民主党がしっかりしなければ自民党が間違った方向に進んだ時に対抗する政党が無くなってしまうことになる。
そうなっては、この国の政治はおかしくなってしまう。
投稿情報: サミイ | 2012/11/26 01:37