予算委員会で、海江田代表、細野幹事長の後、安倍総理を中心に議論しました。
例えば、社会保障制度改革、国民会議について、自らが「主任の大臣」である、責任があるということもご存じないことが明らかになり、社会保障改革について、何を総理はするつもりなのか、つまり、8月21日の国民会議の設置期限までに、国民会議にどういう指示を出して、何を議論すべきと考えているかということに対して、全くお答えがありませんでした。
社会保障制度改革は消費税引き上げと対になった話ですが、そういったことについて、関心がないということが残念ながら明らかになりました。
例えば、社会保障制度改革、国民会議について、自らが「主任の大臣」である、責任があるということもご存じないことが明らかになり、社会保障改革について、何を総理はするつもりなのか、つまり、8月21日の国民会議の設置期限までに、国民会議にどういう指示を出して、何を議論すべきと考えているかということに対して、全くお答えがありませんでした。
社会保障制度改革は消費税引き上げと対になった話ですが、そういったことについて、関心がないということが残念ながら明らかになりました。
そういったこともありましたが、私が最も感じたのは非常に言葉が荒いということです。
民主党の時代に日米関係は決定的に悪くなったという趣旨のことを記者会見でも言われましたが、今回は民主党時代に日米関係で何かやったことがあるなら言ってみろと言う趣旨のご発言もありました。
外交というのは党派を超えてやっていかなければならない部分がある。政策で違うところはある、それは議論すればいいけれども、全否定するようなそういう荒いものの言い方は避けたほうがいいと考えています。
そして、今までやってきたことに対する敬意も忘れてはいけない。例えば、日米核密約の問題について、私は歴代自民党政権が国民に対して事実を言っていなかった。例えば、核を搭載した艦船が日本に入ってくる可能性があるということを日本政府は認めてこなかった。そういうことについて、密約調査で明らかになりました。
しかし、私はそういったことについて強く批判することは避けましたし、密約の問題について公表する前に、歴代総理・外務大臣に対して、それぞれ事務方にこういう発表をするということも説明もさせました。
佐世保とか横須賀とかそういった核を搭載した艦船が出入りしていた可能性のあるところには、私自身が出向いて市長さんや議会の議長さんに謝罪をしました。
もちろん、民主党政権の話ではありませんからそこまでする必要はなかったかもしれませんが、私としては、やはり日本政府として佐世保市や横須賀市に対して、政権が変わったとしても、自民党政権時代のことであったとしても、やはり事実を伝えていなかったことは政府としてしっかりと謝罪すべきだと考えて謝罪をさせていただいたわけです。
この密約の発表にあたり、アメリカとも綿密に連携・連絡を取り、今後に問題を残さないようにきちんとした対応方針も出しています。
いずれにしても、この密約問題一つを取っても、私は従来の密約問題というのは安保改定の岸総理、沖縄返還の佐藤総理の問題ですけれども、当時の時代状況を考えたときに、一方的に批判すべきではない。
そのときの状況、例えば岸総理が日米安保改定のときに、日本の基地から米軍が直接(戦地に)発進する場合には、米側は日本政府と事前に協議するという約束(事前協議制)がある。しかし、朝鮮半島についてはそれは例外であるという密約があったわけです。例外にするというところが密約です。
それがそういう密約があったということは、密約調査の結果、文書ではっきりしたわけですが、私のコメントは、当時の時代背景、GHQの占領からまださほど時間も経っていないなかで、当時の日本政府として朝鮮半島の有事の際の事前協議を例外とするという約束がなければ、事前協議そのものが取れなかったのではないか。そういうことを考えると、これは一概に批判するのは行き過ぎではないかということも申し上げました。
やはり時代時代において、それぞれの状況でリーダーが苦渋の決断をしたということについては、それを理解するというのも大切なことだと思います。
先人がやってきたことに対して、敬意を持って接する。批判すべきことはもちろん批判しなければなりませんが、一方的な批判は決してしない。これが、私が外務大臣として取ってきた態度です。
安倍さんのお話はすべて民主党政権がやっていたものが悪い、自分がそれを立て直したと胸を張って言っておられます。私はもう少し、懐深く答弁されたり行動されたほうがいいのではないかと思った次第です。
※ブログの動画版はこちら
私も同感です。細野幹事長も言われておりましたが少し傲慢という感じを受けました。
岡田さん、民主党をぜひ再興させて下さい。
応援しております。
投稿情報: satokun | 2013/03/09 10:56
まったく、その通りです。日米同盟も民主党のせいでだめになったような話をしますが菅内閣から以後は信頼をきっちり回復し震災時等実績もあったじゃないですか。経済もなにか駄目になったような話をしますがリーマンショック、震災から立ち直らせ、有効求人倍率、失業率等は回復させました。そもそも消費増税というのは社会保障の改革にあたっての財源です。社会保障の改革の中身等が大事であって増税は財源の確保の手段でしかないんです。社会保障の話をしない安倍総裁は何なんだろうと思います。
投稿情報: メタリックシルバー | 2013/03/09 15:39
おっしゃることも一理ありますが、自公側は「政権の再交代の成果」の演出にそれだけ腐心しているということの現れだと思います。そして、失言や政府・与党の足並みの乱れなど、マスコミの粗探しのネタになることは極力抑えている印象もあります。
民主党政権では、内実とは別に政権運営の有り様をいかに演出するかという視点もその舞台まわしをする裏方の人材力もかなり弱かったのではないかと思います。今は政権批判はほどほどにして、特に人材面を中心に足元から基盤を固める時ではないかと思います。
投稿情報: t.amtc | 2013/03/09 16:43
岡田先生へ質問させて頂きます。
ブログとビデオメッセージを拝見させて頂きましたが、下記の疑問点についてお答え頂ければ幸いです。
1、自民党時代の密約について述べていらっしゃいますが、密約とは相手国との内緒での合意があったと解釈しますが,民主党時代の岡田先生の中国への対応は中国との密約があったと言う事でしょうか?
2、過度の配慮とは日本側が一方的に配慮したように解釈しますが、配慮についても中国側と合意があったと言う事でしょうか?それとも民主党政権での岡田先生のみの配慮だったのでしょうか?
3、1と2を合わせて考えると、1では双方の合意がなければなりませんが、2で双方の合意がなければ論点が違い、問題のすり替え的発言としか解釈出来ないのですが如何でしょうか?
日本人である私は自国の尊厳・国防・国威を著しく辱める対応だったとしか思えないのですが、岡田先生の見解・見識を教えて頂ければ幸いです。
不躾ではありますが、何卒回答の程宜しくお願いいたします!
投稿情報: umataka | 2013/03/09 19:58
正論で追及する岡田さんに対して,乱暴な言葉を言い放って議論を避ける。小泉純一郎氏の時もよくありましたね。内閣支持率が高いので,天狗になっているのでしょう。
野田前総理や岡田さんのような,総理大臣にふさわしい器の方に首相を務めてほしいものだと,つくづく思いますね。
投稿情報: Yamaguchi | 2013/03/09 22:35
岡田さんが理路整然と議論を進めようとされているのに、安倍氏は民主党の批判ばかりで 話をはぐらかしているようにしか感じられませんでした。
前回、所信表明演説の直後に政権を放り出したことをもう忘れたのか、厚顔無恥甚だしく、自民党はメディアを駆使した政権運営としか思えません。
岡田さん、信念を持って頑張って下さい!
投稿情報: Lucia | 2013/03/10 21:25
3月11日付「沖縄タイムス」紙2面に、「日米会談認識にずれ 両首脳際立つ不一致」と見出しのついた記事が載っております。
安倍さんの「日米同盟復活」などという言葉が独り歩きしているが実際は違うという内容です。
共同声明に盛り込まれたのはTPPのみ、日本政府が要請した普天間や尖閣に関する記述は入りませんでした。共同記者会見も見送られました。
野田前総理が訪米されたときは、オバマ大統領は歓迎昼食会を開き、もちろん共同記者会見も行われ、大統領は30分間にわたって日米同盟の重要性などを強調しました。
「こうした事実を単純に比較してみても、オバマ政権が安倍政権と距離を置いたことは明らかだ」とその記事を書いたアメリカ特約記者の平安名純代氏は指摘しています。
わたくしは安倍さんには総理の資質が欠けていると判断しておりますが、それは彼の言葉の荒っぽさや傲慢さのためだけではないのです。
単純に、現実を見る能力がないからです。とりわけ、わたくしたちマイノリティの存在に関しては端から目に入っていないのでしょう。
だからこそ、4月28日を主権回復の日として祝おうなどという発想が出てくるのです。
安倍さんは、わたくしたち沖縄人を切り捨てることを当然だと考えているのです。
これから先、わたくしたちがどうなるか考えるととても不安です。民主党のみなさんには早く立ち直って政権交代を成し遂げていただきたいと切に願っております。
投稿情報: さんぴん茶 | 2013/03/11 12:12
>umatakaさん
ご質問の趣旨を正確に理解できているか確信が持てませんが、以下の点を指摘したいと思います。
(1)自民党時代の密約は、例えば核搭載米艦船が日本に寄港していた可能性があることを知りながら、歴代総理や外相が「ない」と国会などで答弁してきたことです。明示的又は暗黙の合意があったことが明らかとなりました。今回、中国との間にこのような合意があったとは承知していません。
(2)国会質問の中でも述べているように、日本の主権については断固として妥協することはありません。「過度の配慮」をしたこともありません。なお、「過度」かどうかは「個人の判断」に関わるものであり、「ファクトである」という安倍総理の答弁は不適切です。そもそも、自衛隊に一定の距離を保つように私が指摘をしたという報道は事実に反します。
(3)しかし、例えば自衛隊と中国軍が衝突するような事態は極力避けるよう努力することは当然必要なことです。日本国民の生命・財産に責任を持つ政治家として、冷静な判断が求められており、いたずらに国民感情を煽るようなことは避けるべきと考えています。
投稿情報: 岡田克也 | 2013/03/12 15:36
安倍さんの国会答弁は、とても一国の総理大臣のものとは思えない物でした。
論争相手に対する一片の敬意も感じられず、感じるのは対抗勢力に対する嫌悪です。
安倍さんの応援団であるネット右翼と言われる方々とマインドが同じではないですか?
新聞(朝日)も言い合いのところだけを面白がって報じるのみで中身はなにも報じません。
なんか日本国中幼稚化ですね。
岡田さんは大人の対応でお願いします。見ている人は見ています。
投稿情報: haru | 2013/03/13 10:47