普天間基地の移設をめぐって、日米間で共同文書が作成されました。この件にずっと携わってきた私としては、感慨無量なところがあります。
本来であれば、5月末までに沖縄の皆さんのご理解も得たうえで、こういった文書がアメリカ政府との間で交わされることが望ましかったのですが、残念ながら、沖縄の現状はそういったところに行っていない、つまり、理解をしていただくところまでには至ってないとうなかで、日米の合意文書を発表せざるを得ないことについて、沖縄県民の皆さんに、誠に申し訳ないことだと思います。
ただ、日米間で一定の合意ができたことは、日米同盟を安定させる意味では、非常に意義のあったことだと思います。とりわけ、日本を取り巻く環境、特に朝鮮半島が非常に重要な局面にあるなかで、しっかりと同盟の重要さを改めて相互に認識し、そして、こういった合意文書ができたことは、私は良かったと考えています。
これから、沖縄県民の皆さんにはご理解をいただき、しっかりと、誠意を持って我々が説明をすることで、前に進めていかなければいけないと思っています。
共同文書の中身の問題は、1つは、この普天間基地の移設の問題で、海域を含む辺野古周辺に移転をするということになりました。そして、同時に沖縄の負担軽減策が、いままでなかなかできなかったことが、具体的に書き込まれました。
アメリカ側も、そういった沖縄の負担軽減策については、日米同盟をしっかりと持続させなければいけないという認識の中で、沖縄県民の皆さんにご理解をいただくために、アメリカ自身も、かなり忍耐強く交渉に応じてくれて、成果を上げることができたと思っています。
普天間基地の移設先については、昔に戻っただけではないかという議論もあります。確かに、県外に出せなかったことは事実ですから、そこは誠に申し訳ないことだと思います。
しかし、鳩山総理は最後のぎりぎりまで、何とか沖縄の負担を軽減したいという思いで、様々な模索をされました。そのことが、また「ふらふらしている」ということにもなるのかもしれませんが、しかしここは、最後の最後まで何とかしたいという思いで、総理が頑張られたことについて、多くの皆さんにご理解をしていただきたいと思います。
今回の日米合意交渉そのものは、2カ月くらいかかりました。私も、相当エネルギーを注ぎ込んで今回の交渉を行いました。そして、日米両事務当局の皆さんが、非常に困難な中、日米同盟をしっかりしなければという思いの中で、必死で頑張ってくれたその結果でもあります。
日米の関係者の皆さんには、感謝申し上げたいと思います。そして、この文書ができたこの日をスタートに、これから沖縄県民の皆さんのご理解をいただくために、しっかりと努力していきたいと思います。
これからが、スタートです。
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岡田大臣こんばんは^^
まずは、日米共同文章ができてよかったですね。
沖縄の方々のことを思うと手放しで喜ぶことはできませんが・・・
基地問題は時間がかかってもいいから沖縄特に普天間基地周辺に住んでいる方々の不安を一刻も早く取り除いてあげて下さい。
朝鮮半島の緊張も高まりつつあります。
岡田大臣が、誠実に語りかければきっと沖縄の人々が納得してくれるでしょう。
投稿情報: 直子 | 2010/05/31 22:40
大変失礼ながら、このブログ記事は自己満足の域を超えていないと評さざるをえません。
>理解をしていただくところまでには至ってないとうなかで、日米の合意文書を発表せざるを得ないことについて、沖縄県民の皆さんに、誠に申し訳ない
と思うのであれば、発表すべきでなかったのではないでしょうか。アメリカ側が期限を切ったのではなく、期限を切ったのは鳩山首相自身なのですから。
>日米間で一定の合意ができたことは、日米同盟を安定させる意味では、非常に意義のあったことだ
そもそも民主党が普天間基地問題を選挙の争点にしたのは、いわゆる日米同盟を再検討することを視野に入れての話だったはずです。それをせずに「日米同盟を安定させる」ことがなぜ「非常に意義のある」ことなのでしょうか。
>最後の最後まで何とかしたいという思いで、総理が頑張られたことについて、多くの皆さんにご理解をしていただきたい
私が申すまでもなく、政治で問われるのは過程ではなく結果です。鳩山首相がいくら頑張ったと言っても、結果がだめならそれはだめなのです。
岡田外相はこの問題について当初嘉手納基地との統合案をぶち上げて独走し、内閣の信頼を落とすのに一番早く貢献しました。その責任もこの際反省なさることをお勧めします。また、密約問題はどうなったのでしょうか。
大変失礼ながら、岡田外相には大いに失望しています。昨年の総選挙で民主党に投票したことをいささか(激しく)後悔しています。といって、自民党に投票するわけにも断じていかないのが、悩みの種なのですが。
投稿情報: vox_populi | 2010/05/31 23:10
岡田克也外務大臣、スタッフの皆さま、こんばんは。
本当に本当にお疲れ様でした。先週の金曜日の昼、発表された日米合意文書を読みました。岡田大臣が最善の道として決断された内容、私的に個人的に支持しております。
なにより米軍基地の危険を除去すること。これについて異論を唱える方はいないと思われます。
社民党の福島瑞穂さん辻元清美さん、連立からの別れに泣いてらっしゃいました。でも福島さん辻元さんが岡田さんを恨むことは考えづらいです。
そして岡田さんこそ、福島さん辻元さんの気持ち、なによりも沖縄に住む方々の無念の気持ちを理解されてるのだろうと感じます。
政権交代したばかりの与党の外務大臣という重責、米軍基地という難問。全力を尽くされる岡田大臣の姿、忘れません。
お疲れ様でした。本当に有難うございます。
今後も多忙の日々が続くのですね。休憩も忘れないでください、大臣の体調を心配しております。拙い文章、お許しください。かしこ。
投稿情報: 井上彩 | 2010/06/01 00:06
ありとあらゆる大変な状況の中、嵐の中の灯台のようにしっかりと変わらず道を指し示してくださる岡田さん。
岡田さんは、普天間基地のことについて、テレビなどでも最初から、一貫してずっと同じように説明してくださっていました。「(県外でなくとも)重要なのは、実質の負担を減らすことができるようになること」であると。
今、その岡田さんの言葉が、再び浮上して、この基地問題については、数ヶ月間で少々凍てついていた心を、じんわりと温め直してくれています。「そうだ、そういう良いことが、まだ残っている!」と、一瞬、氷の下から、優しい綺麗な花が現れて、それが咲くようにも感じられました。
そもそもの目的であるその事が、当然岡田さんの心の中心にあって、そこを軸にして、周囲360度、現実的なこと・理想的なことの両方を含んだ、全てのことに満遍なく目配りされておられた長い期間であったのでしょうね。本当に、お疲れ様でした。
岡田さんが今、余りにデリケートな件であるが故に口をつぐむことなく、「感慨無量」と言われたことについて、私はしみじみとしました。
何故なら、岡田さんは「現実」と「理想」を、同じ量で追求することができる方だからです。そのどちらか一方では、誰も幸せにすることができませんが、岡田さんならば、いつかそれを実現してくださることができるからです。そのための一歩が、ようやく踏めた、ということへの「感慨無量」という言葉であることを、知っているからです。
日米同盟の安定=日米の信頼関係が守られた上で、次の一歩がようやく踏める、ということで、本当に一歩一歩、より深く、より現実的に、またより本質的に、本当の意味で、沖縄を当然含む日本全体を、より良い方向に導いてくださることを、心から信じています。
投稿情報: レイ | 2010/06/01 00:27
後悔先に立たず。残念でなりません。今まさにそんな心境です。大臣が、2か月もかかって、汗を流して作成された日米合意文章は、沖縄の民にとっては、不幸の赤紙みたいなものです。また、その文章には、3党連立政権の政策合意がほとんど明示されていません。それは、
1、主体的な外交戦略
2、緊密で対等な日米同盟関係
3、日米地位協定の改定
4、日本国憲法の「平和主義」をはじめ「国民主権」「基本的人権の尊重」の三原則の遵守を確認するとともに、憲法の保障する諸権利の実現を第一とし、国民の生活再建に全力を挙げる。
この4項目です。穴だらけの日米合意文章なのになぜ、閣僚合意が成立したのでしょう。偏った権威が加わったと言わざるを得ません。鳩山総理一人の迷走が政権の危機を呼んだのではないかと仰りたいようですが、内閣の閣僚や官僚のチームワークの乱れが大きな原因ではないのですか。今こそ、「和を以って貴しと為す」を活かし、民主主義を生活者を第一に
考えて、国民の幸せを、日本や世界の平和を実現できるよう、ご活躍いただきたいと願って止みません。
投稿情報: Tsuyoshi Tanida | 2010/06/01 01:07
米軍嘉手納基地から車で5分の場所で生まれ育ちました。
所謂、「有事の際」には沖縄が戦場になる可能性があることは、小さい頃から教えられました。
沖縄の人たちは戦場の悲惨さを知っています。ですから、例えばベトナム戦争、湾岸戦争といった戦争に米軍兵士を沖縄から送り出すことに罪悪感を覚える人も多いのです。
夜中に聞こえる輸送機や爆撃機の飛ぶ音を聞いて、お年寄りたちはきっと今でも沖縄戦のことを思い出していると思います。
沖縄はあらゆる戦争と関わりあうものから開放されたいのです。
辺野古に基地を作ることになりましたが、朝鮮半島で何があっても再び沖縄を戦場にしないと明言するのは重要だと思います。
投稿情報: 海(マレーシア在住) | 2010/06/02 11:16
沖縄県民の気持ちを考えると、なかなか決断できない事もたくさんあったと思います。ほんと、これからが大切です。
全員が納得する答えなんてどこにも無いのだし、お互いが少しずつ妥協して、たくさん相手を思いやって、解決していってください。
岡田外相も、相当疲れちゃいましたよね。お疲れ様です。たまにはゆっくり休んで、また頑張ってください。元気じゃないと、始まらないですから。
投稿情報: いいちこ | 2010/06/02 11:23
今、朝鮮戦争時に相当する、朝鮮半島の緊張の中、日米関係が、一歩前進したことに、感謝します。願わくば、次期総理は外交能力の高い国際感覚に優れた方がなられることが望ましいとおもいます。とかく、内側に向きがちな総理ばかりでしたので(最近の自民、民主)ここらで国際社会に世界に日本ありと言わせることの出来る方を望みます。世界の日本に成る事が最大の福祉であり、鳩山さんが掲げた二酸化炭素25㌫削減による次期環境対策とエネルギー問題の時間稼ぎにもなると思います。人が感じているよりも実際には遥かに進行しているエネルギー及び環境問題(原子力及び化石燃料を含む)を解決していけるのは、天然資源のない日本しかありません。そういった意味において外交力のある方が総理になり、さらにこれをよく理解する外務大臣ほか閣僚が選ばれることを望みます。まだまだ書きたいことは、ありますが今後党派を超えた日本の議員であってほしいものです。今、NHKでは大河ドラマ「竜馬伝」をやっております。なにとぞ世界に目を向けるよう努力したあの時代の人々の志を無にしないようお願いします。
投稿情報: 寺田 智 | 2010/06/02 19:38
鳩山さん、小沢さん辞任されましたね。
残念です。
投稿情報: 地球人 | 2010/06/02 19:51
今回の普天間基地移設問題をめぐっては、国民、沖縄県民の間に、民主党政権に対する大きな不満・不信が残りました。普天間基地の県外・国外移設を求める沖縄県民の決意が固い場合、5月28日の日米合意も、遠くない時点で見直しが必要になるかも知れません。そのため、今後の、安全保障分野における、より建設的な日米交渉のために、国民の一人として、必要と感じられた点をお伝えさせてください。
(1)リベラルの立場からの包括的かつ体系的な外交安全保障要綱の作成
今回の普天間基地移設問題をめぐっては、移設先をどこにするかという点だけに議論が集中し、日本及びアジアの平和と安定のため、日本政府が、どのような安全保障政策を取るべきかという大局的観点からの議論が行なわれませんでした。
今後、民主党は、2005年、岡田克也代表の下で作成された、民主党外交安全保障ビジョンを、より深化、発展させ、温暖化対策の推進、外交による紛争解決の追求、平和構築、民主化支援、核軍縮、文民統制の徹底などを柱とする、リベラルの立場からの包括的かつ体系的な外交安全保障要綱を早急にとりまとめ、それに基づき、一貫した外交・防衛政策を執行すべきと思われます。
(2)旧来型の安全保障の専門家と距離を置くこと
現在、いわゆる安全保障の専門家を自任している人たちは、古い20世紀型の地政学を専門とする人たちです。地政学は、石油を始めとする地下資源を、軍事力を使ってどう制圧するかが、その目的であり、保守派のための安全保障理論です。そのため、そのアドバイスをそのまま受け入れると、民主党政権が、保守派の政策を実施することになってしまいます。
今後、民主党は、気候変動がもたらすリスクへの対応や平和構築を専門とする、新しい安全保障の専門家を重用すべきと思われます。
(3)外務・防衛官僚に依存せず、民間から補佐官を大量に採用すること
政権交代しても、同じ外務・防衛官僚に依存していたら、自民党政権と同じ政策しか執行出来ません。今後は、かつて、アメリカのフランクリン・ルーズベルト大統領がしたように、民間から補佐官を大量に採用し、首相・大臣の周りを固める必要があると思われます。
(4)首相や大臣が孤立しないように、国会を動員すること
今回の普天間基地移設問題をめぐっては、国会での議論、国会からの政策提言が見えませんでした。そのため、首相・大臣が矢面に立ち、孤立しました。
今後、政府は、国会・委員会において国民的議論を喚起するとともに、国会決議などを通じ、国会と一体となって、外交政策を打ち出す必要があると思われます。国会を動員することは、国民を味方につけることを意味します。
(5)ペンタゴンと対峙せず、アメリカの良識派と連携し、ペンタゴンに圧力を加えること
アメリカ国内には、基地移設問題を始めとする安全保障問題に関し、日本の立場を理解する良識派が多数存在します。今後は、彼らとの連携を強化し、アメリカ連邦議会を通じてペンタゴンを牽制し、圧力をかけることが有効と思われます。
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2005年民主党外交安全保障ビジョンは、次のURLで参照出来ます。
http://www.dpj.or.jp/governance/act/vision/youshi.html
投稿情報: Abraham_Lincoln | 2010/06/03 04:05
岡田大臣は、2005年から沖縄に出向いて、県外移設を主張されておりましたが、今回の合意は180度異なる内容です。
その点について、いかがお考えなのでしょうか?
投稿情報: makmek | 2010/06/06 17:38
普天間問題を含め、衆議院解散をし、国民に民主党のままで良いか問うてほしいと思います。
自民党も支持していませんが、自民党が何年もかけてきた案を壊しておきながら、自民党ができなかったことをやっているなどと、どうしてそのようなことが言えるのか理解できませんし、そんなことが通用王する今の日本の政治に危機感を持ちます。
日本人なら、潔く、できなかったことは認め、国民に信を問うべき。
投稿情報: 黒山 | 2010/06/06 18:39
日米共同文書が発表され、普天間の米軍基地は事実上辺野古へ移設されることになりました。普天間周辺の人々はようやくひと安心でしょうが、手放しに喜んでいるとは思えません。多くの人々が、一日も早く沖縄から米軍基地が撤退してくれることを、望んでいるに違いありません。
一方日本政府としては、「安全保障上の抑止力」という観点から日本全国に米軍基地を必要としています。しかし、ほとんどの国民は「安全保障上の抑止力」と言うことを現実的に捕らえることは難しいのではないでしょうか。
特に沖縄県民は、米軍関係者による不祥事や、万一の事故に対する不安から否定的な心理のほうが大きいと思います。中には米軍の駐留で経済的に恩恵を受けている人々もいますが、必ずしもよしとしている訳ではないのではないでしょうか。このまま沖縄に米軍基地が継続的に存在すれば、沖縄県民と政府の対立はますます大きくなることでしょう。一日も早い解決が必要なことは言うまでもありません。
そこで、以下の様なアイデアはいかがでしょうか。
現在、テニアンが米軍基地を受け入れても良いと報道されています。沖縄のほとんどの米軍を、一旦テニアンに移動させて、必要に応じてテニアンの戦力を沖縄に移動させると言うことです。つまり沖縄に常駐しないが、必要な時には短期的駐留をしてもらうと言うことです。そのために、沖縄には一部(たとえば嘉手納)基地の設備だけを残し、維持管理や警備の為の最小限の人員を残します。必要に応じてと言うのは、北東アジアにおける緊張の度合いです。
細かいことはもっと検討することがたくさんあると思いますが、このような方法なら、沖縄の負担はかなり軽減される上、「安全保障上の抑止力」も全く機能しない訳ではないと思います。
沖縄県と政府が歩み寄れるひとつの方法ではないかと思います。
ちなみに私は民主党支持者ではありません。
投稿情報: 折口 健 | 2010/06/07 10:49
普天間基地の周辺は、住宅や大学など立て込んでいるようです。
希望する個人、団体会社等から土地建物を買い取り、公園などにして騒音被害を少しでも減らす工夫も必要なのではと思います。
離れた場所に、高層住宅などを作り、騒音被害のひどい周辺住宅の住民を安価な家賃で入居してもらい、住宅を買い取るなどの施策も考える必要があるのでは。
国土交通大臣などと検討してはどうでしょう。
投稿情報: yoshikawa seiji | 2010/06/12 15:10
国民の立場に立つと言いながら、「沖縄の同意は必ずしも必要ない」という発言はかなり問題だと思われます。この発言で国益と称してすべてごまかしていると思われるでしょう。もともと沖縄県も名護市も辺野古同意していたものを民主党がひっくりかえしたのです。辺野古に基地を作るなら期限を設定したり、日米地位協定等を見直したりして、同等の同盟国の立場で沖縄にお願いするのが筋でしょう。もとより鳩山元首相と一緒に責任を取り辞任すべきであった内閣の要職を任されての現職なのでそれこそ考えて行動してほしい。
投稿情報: hiroki k | 2010/06/22 09:15