今日は、この尖閣諸島沖の漁船衝突事案について、少し整理してお話をしたいと思います。
この議論は、先日の「日曜討論」(NHK)などでも申し上げたように、2つの観点からの批判があります。
1つは、漁船の船長を捕まえた際に、もっと上手くやるべきではなかったかということです。もう1つは、法に基づいて判断すべきところ、政治の介入があったのではないかということです。この2点について、申し上げたいと思います。
もう少し上手くやれなかったのかという最初の意見は、例えば、小泉政権のときに尖閣に上陸した中国の活動家を、一旦警察が逮捕しながら、これを中国に帰したという事案があり、そのことを念頭に置いての発言だと思います。自民党の谷垣総裁などは、そういったことについて言及されました。
我々はこの事案が起きたときに、そういった先例にならうべきではないという判断をしました。理由の1つは、日本は法治主義であり、したがって、法を犯した可能性があるのなら、きちんと取り調べをし、必要があれば起訴まで持っていく、そのことについて、政治が関与すべきではないと考えました。
小泉政権のときに中国人活動家を帰してしまったことと、今回の事案は若干異なります。不法入国したのだから、それを逮捕して本国に帰すということと、(海上保安庁の巡視船に対する)公務執行妨害があってそれに対してどう対応するかは、事案として異なりますので、一概に同列には論じられません。
しかし、明らかに法に反して行われたことについて、政治判断で帰してしまうことは良くないというのが我々の判断だったわけです。
うがって言えば、この小泉政権のときにああいった対応をしたことで、「日本は結局、法を曲げる国だ」と思われたかもしれないとすら、私には思えます。
そして、法と証拠に照らして粛々とやるという方針に基づいて、この間、中国側はいろいろなことを言ってきましたが、淡々と冷静に日本側は進んできました。
そして最終的に、検察が取り調べをした結果、起訴という結論に至らず、処分保留のまま釈放するという決定を行ったわけです。
ここについて、まず、「政治の介入があったのではないか。本来は起訴すべきところを、処分保留のまま釈放してしまったのではないか。そこに政治が何か圧力を加えたのではないか」という話があります。しかし、そのことに何の根拠もありません。
私は、いまは外務大臣ではありませんが、政府は「そういったことはない。これは、検察が判断したことだ」ということを明確に言っています。
それが、まるで政治が介入をしたかのごとく言うのは、せっかく法律に基づいて粛々とやってきて、検察が最終判断をして、そしてその判断、検察自身も起訴するかどうかは、総合的に判断して決めることになっているわけですから、その判断に介入があったといううがった見方をすること自身が、日本は法を曲げる国であるという印象を与えかねず、国益を損ねているのです。
私は、野党の皆さんに申し上げましたが、いろいろな立場で批判があるのは結構だが、国益を損ねるような発言には、十分注意してもらいたいと考えています。
今回の事案で、日本は法律に基づいてしっかりと判断をしていく。そして、そこに政治的な介入はしないことを明らかにしました。
そのことがきちっと伝わっていない、誤解されているとすれば、それをより強くしっかりと説明していく必要があります。
今後、同じようなことが起これば、同じように法律に基づいて判断をし、最終的な決定は検察当局が行う、政治はそれに対して介入をしないという原則、これは法治国家として、しっかりと守っていかなければならないと私は思います。
感情的には、なかなか承服しがたいというお気持ちやご意見も当然あるかと思います。しかし、ここは冷静に、そして、法に基づいて判断されたことについて、それをしっかりと受け入れていくことが、法治国家として重要であると考えているところです。
この問題は、なお様々派生する問題もありますので、国会などでしっかりと意見交換や議論が出来ることを期待したいと思います。
※ブログの動画版はこちら
我々はこの事案が起きたときに、そういった先例にならうべきではないという判断をしました。理由の1つは、日本は法治主義であり、したがって、法を犯した可能性があるのなら、きちんと取り調べをし、必要があれば起訴まで持っていく、そのことについて、政治が関与すべきではないと考えました。
小泉政権のときに中国人活動家を帰してしまったことと、今回の事案は若干異なります。不法入国したのだから、それを逮捕して本国に帰すということと、(海上保安庁の巡視船に対する)公務執行妨害があってそれに対してどう対応するかは、事案として異なりますので、一概に同列には論じられません。
しかし、明らかに法に反して行われたことについて、政治判断で帰してしまうことは良くないというのが我々の判断だったわけです。
うがって言えば、この小泉政権のときにああいった対応をしたことで、「日本は結局、法を曲げる国だ」と思われたかもしれないとすら、私には思えます。
そして、法と証拠に照らして粛々とやるという方針に基づいて、この間、中国側はいろいろなことを言ってきましたが、淡々と冷静に日本側は進んできました。
そして最終的に、検察が取り調べをした結果、起訴という結論に至らず、処分保留のまま釈放するという決定を行ったわけです。
ここについて、まず、「政治の介入があったのではないか。本来は起訴すべきところを、処分保留のまま釈放してしまったのではないか。そこに政治が何か圧力を加えたのではないか」という話があります。しかし、そのことに何の根拠もありません。
私は、いまは外務大臣ではありませんが、政府は「そういったことはない。これは、検察が判断したことだ」ということを明確に言っています。
それが、まるで政治が介入をしたかのごとく言うのは、せっかく法律に基づいて粛々とやってきて、検察が最終判断をして、そしてその判断、検察自身も起訴するかどうかは、総合的に判断して決めることになっているわけですから、その判断に介入があったといううがった見方をすること自身が、日本は法を曲げる国であるという印象を与えかねず、国益を損ねているのです。
私は、野党の皆さんに申し上げましたが、いろいろな立場で批判があるのは結構だが、国益を損ねるような発言には、十分注意してもらいたいと考えています。
今回の事案で、日本は法律に基づいてしっかりと判断をしていく。そして、そこに政治的な介入はしないことを明らかにしました。
そのことがきちっと伝わっていない、誤解されているとすれば、それをより強くしっかりと説明していく必要があります。
今後、同じようなことが起これば、同じように法律に基づいて判断をし、最終的な決定は検察当局が行う、政治はそれに対して介入をしないという原則、これは法治国家として、しっかりと守っていかなければならないと私は思います。
感情的には、なかなか承服しがたいというお気持ちやご意見も当然あるかと思います。しかし、ここは冷静に、そして、法に基づいて判断されたことについて、それをしっかりと受け入れていくことが、法治国家として重要であると考えているところです。
この問題は、なお様々派生する問題もありますので、国会などでしっかりと意見交換や議論が出来ることを期待したいと思います。
※ブログの動画版はこちら
>今回の事案で、日本は法律に基づいてしっかりと判断をしていく。そして、そこに政治的な介入はしないことを明らかにしました。
そんな風に日本国民の多くや中国政府は思っていないでしょう。
ただしあまり法務・検察を責めるのも建設的ではないですね。
去年まで続いた自民党政権も民主党を始めとした他の政党も中国への資源依存や「人質」を取られる危険性そして尖閣諸島・東シナ海の防衛について考えが甘かったのは間違いないです。
いつまでも屈服しないよう対中政策を練ってください。
投稿情報: 佐藤健 | 2010/09/28 23:03
ブログ拝見しました。おっしゃる通りです。
日曜日にTVの其番組で「記者会見をした検察担当者の顔つきが悔しそう」だったから「絶対に政治介入があった」と言う人がいたので私もたまげました。
だって元々そういう顔の人なのかも知れないし、トイレを我慢しているとか、或いは出がけに夫婦喧嘩をしてきたのかも知れないし…
ポイント稼ぎやパフォーマンスの為だけに、
「日本が負けた」「日本はダメな国だ」と感情的にあおっていいふらすのは楽しいだろうけれど、そうやって日本の足を引っ張って、ネガティブな雰囲気を作っているのが自分達だということには、どうして気づかないのだろうかと思います。
以前新聞のコラムに載っていた「反日感情が世界で一番高い国は、日本だ」という誰かの言葉を思い出しました。
最近不順な天候が続きますが、岡田さんもどうぞお体を大事になさってください。
投稿情報: 淳子 | 2010/09/28 23:59
「政治の介入があったのではないか。本来は起訴すべきところを、処分保留のまま釈放してしまったのではないか。そこに政治が何か圧力を加えたのではないか」という話があります。しかし、そのことに何の根拠もありません。」
………はい、少なくとも“現時点においては”確固たる根拠・事実は明らかにはなっていません。
しかしながら、那覇地検が
【わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮した】
というようなきわめて政治的色合いの強い見解を釈放理由として述べてしまったことが、上述のような「うがった見方」がなされている背景にあります。
政府として問題なのは、そのまま放置すればこういう「うがった見方」が独り歩きする事態は想定できたはずにもかかわらず、なぜ那覇地検の会見を受けて、
【法的手続きにあたかも政治的圧力が外部から加えられたかのような印象を与えるものであり、極めて遺憾である】
あるいは
【法的手続きは法によってのみなされなければならないにもかかわらず、政治的斟酌をしてどうこうするというのは、刑事訴訟法248条があるとはいえ、些か越権行為ではないのか】
といったような不快感を政府関係者(特に法務大臣と首相!)が速やかに表明しなかったのか!?……ということです。
こういう一幕があれば、ここまで「うがった見方」が支配的な論調になることはなかった筈です!
「この問題は、なお様々派生する問題もありますので、国会などでしっかりと意見交換や議論が出来ることを期待したいと思います。」
………先の釈放の件に係る丁寧な説明をきちんとしていくことも大切ですが、むしろこれからどのように日本政府として対応していくのかということのほうが重要です!!
是非とも民主党側の意見集約の先頭に立って、政府はもちろん野党側に積極的に働きかけを行って、この国難に対処してほしいと思います。
本当に・・・・よろしくお願い致します。
投稿情報: 冥府の防人 | 2010/09/29 02:45
日曜日の岡田さん出演のテレビ番組2つを観ました!
この事案については、中国側の不思議対応がどんどん続いていくので、どうにも落ち着きませんでしたが、岡田さんのお話を聞かせて頂いたおかげで、頭の中で事態がなんらかの形を取ることになって、ようやくなんとか落ち着きました。
なぜ落ち着かなかったと言えば、勿論、中国の対応自体とそれが中国や日本にもたらす直接的結果を憂慮するからですが、それ以外にも、「こんなことになって、他の国の人たちは日本をどう見ているだろう、、。中国の人の発言を真に受けられたり、それ以外にも何か誤解されてたら嫌だなあ、、」ということが心配だったからでした。
けれど、二つの番組の前にテレビで見た岡田さんのお話を聞いた時点ですでに、感じられたのが、「現在、国際社会の中のしかるべき方々が、そんな誤った反応をする訳もないなあ、、」ということで、それで冷静になることができました。岡田さんは、そんな風にはおっしゃってはいないと思いますが、多分、冷静に今回の事案を日本側からの立場で十分理解してくれている国々がたくさんいて、そういう声も少なからず既に届いているのでは、、、と想像しました。声が届いていなかったとしても、岡田さんがこの一年、世界中を巡られ、多くの要人の方々と何度もお会いして、現日本政府への信頼感を着実に作り上げていらした事の意味が、今こそ最大限に発揮されるのでは、、と期待できました。
それ故に、なおのこと、日本が法治国家として、冷静に対応していく態度を示す邪魔となるような、国会での自民党などの根拠なしの「国が検察の判断に介入した」発言は、本当にやめて頂きたいと、私も心から思います。完全に、対外的に国益を損ね、その責任は恐ろしく大きいと、思います。
それと、・・なんだか、やっぱり国会で、根拠のないそういうことを今持ち出そうとするのは、政府の対応も予想できるでしょうし、時間の無駄なので、今度は国内的に国益を損ねるので、やめて頂きたいです。なんだか、こういう様子を見ていると、やっぱり野党の方々は、本気で日本の国民のことを考えてくれているのかなあ、、、と心からガクッと来ます。ここにきて、まだ民主党を攻撃してやろう、、なんでもいいから隙あらば攻撃の手を加えてやろう、、と思っている部分が大きいかのような様子を感じさせられると、危機感がないのかな??、、と思って怖くすらなってきます。大義として、「自分たちが政権を取るためにせっせとやれば、自分たちのほうがそうなった場合上手くやれるので国民の為になる!」と思っているとしても、今やそんな、サーブ権を持った方が得点できるやり取りみたいな、そんなノンビリしている時じゃないので、そんなことをされても、どうしたって大義としての体を成すことも不可能なはずなので、やはり自分達のことしか考えていない、、、と映ります。怒りよりも、ここまでくると悲しすぎます、、。政府が国民のことを考えてくれて、野党の皆さんの意見を聞く、、と言ってくれているというのに。・・でも、まあ、テレビなどでも、野党の方々が懐疑的な様子で意見を出してらっしゃるのに対して岡田さんが耳を傾けておられる様子などを見ていると、「わー、お話を聞いてらっしゃる、そして聞かれていらっしゃる!」という一部をまるで見せていただいたかのような気がして、ちょっと心温まったりしましたが、、!
また話は戻りますが、今回の中国の事案についての話をさらに続けると、私は、岡田さんのお話を聞いて、この件は、「法で守られた新しい国際協調の時代」という大きな枠組みの中で見るべきことなのだな、、と思って、本当に落ち着くことができました。(岡田さんの周りに、強固な鋼鉄の枠組みが見え、そしてまたさわやかな風がその間を吹き抜けましたよ!本当に爽やかでクリーンな方ですね・・!)今や、核の問題も良い方向へ進展している中、やはり世界は目に見えない部分でも進化していて、本当に新しい国際協調の時代ができつつあるのだと思えました。そんな中、中国は、残念ながら、今回のことで、国際的に大変に不利な状態に自らを追い詰めてしまいました、、。テレビ番組の中で、野党の方たちが「もっと上手くやれ」的なことを言うのを聞いて、法治国家的対応を逆に否定しているかのようであると同時に、なんとなく「古い世界の話」と感じられたが故に、このことが更に際立って想起されたのでした。すなわち、「上手くやる」とか「日本が弱腰と取られて、今後に影響する」・・・などということは、既に、暴力と無秩序という、古き悪しき枠組みの中でこそ生きる理論であって、今やそうした時代でない、新しい風が吹いているのではないか、、そして、そうでなくては困る、、と思えました。(「上手くやる」なんて、、、おカネと、だらしない感じのあいまいな妥協を思い浮かべさせもする、嫌な言葉ですね、、。)
「人類の進化」という概念は、昔の欧米の概念で、20世紀になって色々な嫌なことが起こって、一旦皆が諦めてしまったようですが、今こそ、そうした進歩を一歩遅ればせながら世界がすべき時なのだと思います。・・もう、いつまでも、会ったこともない人同士、国という塊で嫌いあったり疑いあったりする時代は終えて、約束事で結ばれる世界を作っていくべきです。そして、また、それ以外世界が生き延びる道を、私は知りません。
中国に関しては、感情的にゼロの反応のまま、何も言葉を発しないままに、ス---・・っと周りに誰も他の国の人たちがいなくなる可能性があって、本当に心配な状況となる懸念がありますね・・。突如氾濫を起こしたり、流れが毎日変わってしまうような川の流域に、作物の為の種を蒔こうというチャレンジャーは、そうそういないはずですから、、、。
本当に、今回のことは、何故だったのでしょう、そこのところの、本当の、徹底的な正確な情報を、どなたかに教えていただきたいですね、、。国内的に問題があるのなら、大国のことですから、それはそれで世界の人が正確に知っておいた方がいいと思いますから、、。
・・!またさらに文章長、、そして朝、、!?失礼しました~!
投稿情報: レイ | 2010/09/29 05:02
尖閣諸島における今回の問題に、日本側は法に則り粛々と対応したとする貴方の主張に一体どれ程の国民が納得するだろうか?
今回の件に関して法が適用されなかったことは、明白である。どうやら貴方にとって「法」とは、無断で他人の家に上がり込み、物を破壊してもお咎め無しとするものらしい。
反論に窮し小泉政権時の対応を批判するとは、あまりにも聞き苦しい。小泉政権時とは中国側の軍事・経済等状況が異なり、対応が難しいことは理解している。
小泉政権時の対応に言及することで論点を逸らし、司法が判断したと責任転嫁。
本件に関する野党のどんな発言よりも、現政権の一連の対応こそが最も国益を損ねたことは明らかである。
最早問答無用。現政権は国益を大きく損ねた犯罪者である。即刻退陣せよ。
投稿情報: kunoe | 2010/09/29 06:25
岡田さん、私は長年岡田さんのことを尊敬すべき政治家だと思って支持してきておりましたが、今回の件はご説明を含めて納得できません。
まず、仮の岡田さんのおっしゃってるように政治介入がなかったのが事実だったとすれば、いつから検察が外交判断をするようになったのでしょうか。わかりやすく言えば、「中国人の犯罪者を捕まえたけど、中国政府に気を使って解放します」と検察が判断したということになります。
日本国民として全く受け入れられる話ではありません。仮にそうだとしたら、これは検察の暴走以外の何者でもなく、当然法務大臣、総理も含めて責任を負うべきです。
逆に政府が「日中関係を考慮して釈放した」というのであれば、その判断の当否は別にして、まだ筋が通っていると思います(もちろん私は解放すべきだったとは考えてません)。そして結果については政治責任を負うだけのことです。
そういった最終判断をくだすために政治家がいるのではないでしょうか。都合の悪いことがあったら、「あれは官僚のやったことだから」と言い逃れすればいいと思っているのでしょうか。
岡田さんのご意見をおきかせください。
投稿情報: 山本 | 2010/09/29 07:27
お聞きします。
なぜ、沖縄の検察の会見で政治判断をしたというような発言がなされたのか。公式にお答えください。
投稿情報: かわしま あきひろ | 2010/09/29 09:17
私は、司法が判断して釈放した事は誤りだと思います。行政は日本の法律に則り判断して逮捕した犯罪者を裁くのが司法で、なんら政治的判断をすべきでは無いと思うからです。司法が勝手に政治的に判断して行ったら国民不在の国になり、民主国家とは言えないと思います。近頃、司法の驕りが目に付き、国の行く末が心配です。
投稿情報: 佐藤 正 | 2010/09/29 14:58
今回の事件には、驚きまくりです。悪い事をしておいて、「謝罪」だの「賠償金」だのって、どの口がいうんだって感じですよね。怒りを通り越して、お腹抱えて笑っちゃいました。
もっと常識が通る国だと思っていたのに、残念です。国民に真実を隠して、いつまでもつと思ってるのかしら??北朝鮮とやってる事変わらないですね。最低です。
イライラするので、中国に関するものは全て関わらないようにしようと思いました。食料自給率が上がって一石二鳥です。
ほんとうんざり。
投稿情報: いいちこ | 2010/09/29 15:24
検察が日中関係に配慮した点はどうしても引っ掛かりを感じますが、国内法を適用したと主張を通すことの意義はよく分ります。
国内法で処理したから、超法規的対応をしなかったからこそ、あれほど中国は不満を募らせ強行手段に出た。中国の報復措置は日本国民の自尊心を傷付けましたが、それ以上に中国自身の国際的立場を貶め不利益になったことと思います。
ただし、日本が国内法適用を堅持し中国要求に屈服しなかったと見るのは中国内の過激勢力くらいなものでしょう。日本国内も世界も中国に折れたとしか見ません。
法治国家として国内法適用でしっかり筋を通すなら検察は外交配慮せず起訴し、真に粛々と進めるべきでした。その結果生じる外交問題は政府が責任を負う、その覚悟も無しに初動で検察に任せてはならないです。
極論すれば、拘束された日本人がスパイ罪で重罪を課される恐怖を抱えても、法治国家としての筋を通せるかが問われたと思います。
中国船船長を国内法で裁くには、同時に中国が暴挙に出ないよう交渉していることが不可欠です。それが今回の経過では全く見えませんでした。
投稿情報: 佐藤 智之 | 2010/09/29 17:38
お疲れ様です。
批判等は多々あると思いますが、今後の対応に期待しています。
投稿情報: 鈴木亮 | 2010/09/29 19:47
犯罪者は犯罪者。
外国人だろうがなんだろうが日本の法律を破ったものは罰を受けなければなりません。
検察はこの船長をふつうに見てはいないと思います。
これでは犯罪者を逃がしたことになります。
こんな常識破りなことをしていいのか、自分は思いました。
確かに日中関係を考えるとということもあるかもしれませんが、そうだからって犯罪者を逃がしていいのかと思いました。
投稿情報: 幕ノ内ジョージ | 2010/09/29 21:34
不法入国と公務執行妨害を同列に語ってはいけない。法的にも対処が違う。小泉の時と違い今回の対応は明らかに法に反している。そのことを理解して対応してもらいたかった。今回のは明らかに愚挙としか言いようが無い。
投稿情報: 仙石が辞任しなければ事態は収まらないでしょう | 2010/09/29 21:54
こんばんは
岡田さんの説明を聞いて少し誤解は解けましたが、やはり疑問に残る点はいくつかあります。 なぜ、衝突時のビデオを公開しないのか。なぜ、政府は海保や地検などに問題を押し付け、何らかの対応をしないのか。 そして前原大臣はいつも口だけでいいことをいい、結局その後の対応をとらず、人任せにするのか。なぜ、官房長官や総理はあんなにも無責任なのか。
このまま、政府のきちんとした説明や対応がなければ、国民の信頼を失うことになると思います。
なのでこれから政府は国民にきちんとした説明をして、この尖閣諸島問題から逃げずに、乗り越えてほしいと思います。
投稿情報: さくら | 2010/09/29 22:06
国法に従って粛々と手続きされることは、本当に必要だと思います。検察が取り調べをした結果、起訴という結論に至らず、処分保留のまま釈放するという決定を行った理由が知りたいですね。我々国民は、相手の車に傷を付けた場合、処分保留で釈放されるわけにはいかないとおもいますので。
投稿情報: 日本応援隊 | 2010/09/30 10:19
逮捕することも釈放するタイミングもこれで良かったと思いますし、自民党政府の事なかれ主義外交から脱皮するには良いスタートだったと思います。種々の事情を考えるとこれ以上良く出来たはずだと簡単に言えるものでは無いのですが、色々なことを考え心が乱れる数週間でありました:
* 日本の領土内で起きたことであると言う主張は正しい。そうであれば領海を侵犯しておきながら態度の悪い相手国に対する強い抗議の意思を、世界のマスコミを通じて何故アピール出来なかったのだろうか。
* 前原外相が言う、国内法に基づいて検事が判断するものであり、その後に必要であれば政府が外交的措置を取るか判断するというのは正論でしょうが、検事が“日中関係を考えて”というのはやはりどう考えても政治的判断でしょう。過去においても検察が時に政治的な判断で動く点に私は批判的ですが、今回は検事の方に同情します。国民が常識とする“政治・外交判断”と検察に許されている“政治・外交判断”の定義が違うのであればこれは是正されるべきだと思う。米国政府は船長の釈放について菅内閣は適切な処置を取ったと発言していますが、これは誤解であることも伝えなければいけないですね。何も関わっていないのですから。(結論:国内法での検察の判断には介入しないが、大局的には日中友好を前提とした解決策をめざすとの政府による発言が事前にあれば良かった。。。?)
* 米国が尖閣諸島も日米安保の範疇だと保証してくれたことは心強かった。 ところが国務省は島の領有問題には関わらない(has not taken a position on the competing claims to the island.)とも発言しているのだ。そもそも尖閣諸島は米国の沖縄占領時に米国に所属していたはずだ。自国の領土問題であればこんな事ではすまさないだろう。外交的配慮はあろうが、同盟国として無責任では無いだろうか。同盟国といっても米国が損するようなことについては今後も協力してくれないのだろう。日本政府には内々でも良いが文句を言ってほしい。(日米協議の結果の“政治的”発言と信じたいですが。)
* 気になるのが、戦前の中国侵略を肯定する人の存在です。(要は19世紀に列強が行った帝国主義的侵略を20世紀で行った日本が良かったのかどうかの問題)中国には熱狂的なナショナリズムを持った人が多い。彼らは中国の勢力拡大を願っている。皮肉な話だが、過去の日本の行いを肯定することにより現在の中国の拡張戦略を理論的に後押しすることになってしまう恐れがあることに気がついてほしい。
* 中国の今回の相手を見下した態度(NYタイムズではAdmonishと言う言葉を使っていた)の背景には白人コンプレックスとアジア人軽視の悪習が未だ中国政府(の要人)の中に残っていることをあらわしている。(近代中国は欧米人に負けたが日本人は彼らの物まねをしただけという偏見)一方、日本人(特に年長者)にもこの様な考え方から抜け切れていない人がいる。(欧米人に対してコンプレックスを感じているがアジア人に対しては威張る)これは日本人および中国人共通の問題である。政治から離れたところでトップ同士がお互いにじっくり話し合うべきことだと思う。そうしないと本当の意味のアジアの繁栄は無いとさえ思います。
投稿情報: y浦野 | 2010/09/30 10:32
まず、小泉政権時代の話と今回は異質ですよね。「不法入国だから強制送還」と、「船の当て逃げ」は扱うべき法律が違うのも岡田さんはお分かりのはず。今回の事件は「入管法違反だけ」なんですか?違いますよね?
もう過去の対応をあげつらうのはお止めになってください。大事なのは「今」政府が何をするかです。
それからもう一点、
「法に基づいた判断を下した検察」を政府は邪魔する立場に無い、との事ですが、那覇地検の発表から那覇地検が「法に基づいた判断」により釈放されたと確認出来ません。根拠法では釈放出来ないからです。
私の投稿が感情的なものかどうかは岡田さんの判断に委ねますが、
どうぞ感情的にならずお読みになって下さい。
根拠法の違う過去案件を持ち出さず、「今そこにある事実」とそれに相対する法に忠実に、国民のためにはたらいていただきたいと思います。
投稿情報: かわしま | 2010/09/30 10:58
今日、予算委員会を見ました。
岡田さん。
菅首相の発言をどうにかしてください。
みな菅首相がどのように考えているのかを知りたがっているのです。
それなのに、質問には答えずに自民党の谷垣総裁は何々と言ったなどと言う。
このようなふざけた発言をするのは民主党の体質なのでしょうか。
投稿情報: a | 2010/09/30 14:33
最終的な決定(判断)は検察が行った事を誰も否定はしていないと思います。検察が判断するプロセスに天の声みたいな感じて政権が関わったのではないかと多くの人が疑っているのです。根拠(証拠)?一般国民に問う方が問題と思います。
法的側面だけで判断する検事が、処分保留で釈放する事案とは思えません。
政府がそんなに言いきるのなら、担当検事の承認喚問を行えば良いと考えます。総ての責任を押し付けられた検事も建前はともかく本音は真実を言いたいのではないですか。検事がかわいそうに思います。
国民の疑念に答えるのも当然政府の仕事です。
投稿情報: 森山 文幸 | 2010/09/30 16:28
法に従うと言う原理原則に従って
粛々とと言う所は賛成です。
ただもっと日本政府としてメッセ
ージを発信して欲しかったです。
例えば「今回の事件は悪質性、
外交両面のバランスを勘案し
あえて政治介入(指揮権)を行わな
かった。しかし今後繰り返したりエスカレートするようならその限
りではない」とかなら中国を牽制
できますし。今日の国会中継だけ
を見ると菅さんがビデオみてない
とか前原さんに判断を任せたとか
終始逃げ腰だったのが少し残念で
す。
投稿情報: じゅん | 2010/09/30 19:40
今回の尖閣諸島の問題で日本の世論やマスコミなどの認識は「日本は負けた。どうしてこんなにも愚かなんだ!」とまたいつもの自虐的パターンと人をバカにする感情表現が非常に多いです。しかしアメリカの新聞、NYタイムズ、ワシントンポスト、LAタイムズなど、あるいはヨーロッパの主要メディアを読んだ限りでは日本に批判的なメディアは全く、完全といっていいほど見当たりません。どの欧米メディアもやはり今回の件では中国が大国になるにつれて、周辺諸国と起こしている様々な領土問題に関して警戒しているというかたちをとっています。中国と領土問題を抱えているのは日本だけではりません。ベトナムなどをはじめとした東南アジア諸国などかなり多くの国があります。さらにチベットやウイグルなど、中国内部でも様々な土地問題があります。日本は広い視野を持つべきです。これは尖閣諸島のみといった問題ではないので世界の国と連携を取り合い、中国には厳しく対応するべきです。
投稿情報: とんぼ | 2010/10/03 01:20
オープンセミナーに参加してきました。
短い時間で沢山の話題で大変でした。
短いたった1年の外務大臣では遣り残したこと、心残りのことが沢山あるかと思います、地元選挙民もも少し外務大臣での活躍を期待していました。
沖縄普天間問題は日米問題ですし、尖閣諸島問題は日中問題です、この2案件は国家の存亡をかけるような重要な問題になると思いますが、幹事長という立場から政権与党のとりまとめを間違わずにやり遂げてく様切に希望します。
中共に対しては毅然と立ち向かっていただきたいと同時に、日本と同じく経済大国ですからODAは必要ないのではないでしょうか。
投稿情報: haruki | 2010/10/03 18:23
前回、船長釈放という決定に失望したとコメントしました。
今時がたち冷静になってみると、あの時の判断は正しかったのではないかと思えてきました。
中国に対して同じ土俵にたたず、法治国家として犯罪に対応していくという立場をとった。そして今中国も軟化をしている。そして何よりも最悪の事態だけは避けられたということはよかったです。
これからも応援させて頂きます。
投稿情報: fuji | 2010/10/04 10:56
安藤慶太が斬る
問われぬ領海侵犯
公務執行妨害でひとまず捕まえるのはいい。勾留延長もいい。だが、それはあくまで入り口の話である。最終的には本質である領海侵犯を問うべきだろう。ところが、わが国にある領海法には外国船舶の有害行動を処罰する規定がない。平成20年にできた「領海等における外国船舶の航行に関する法律」というのはあくまで海保を規定した法律で、海自に関する規定は全くないのだ。唯一「領海侵犯法」ともいえるこの法律を見ると罰則は一応ある。だが、領海侵犯を断固取り締まるのではなく領海からの退去が原則。「穏便に処理する」という発想で貫かれた欠陥法で、海自には領海侵犯措置規則はないのである。
むろん、外国人漁業規制法もあれば入国管理法だってある。公務執行妨害も然りで、これを持ち出せば、処罰は可能だ。ただそれらはいずれも二次的な法律であって、核心である主権の侵害に正面から向き合ったものではない。
まして今回の事件では捜査途中で証拠となる船や乗組員を帰してしまっている。当初は、外国人漁業規正法違反での捜査も報じられていたが、結局捜査は尽くされることはなかったのである。
わが国の主権を侵害しながらも、身柄拘束に持ち出されたロジックは、海保の船に体当たりした、公務員の仕事を妨害したというものだった。では公務を妨害しなかったら身柄拘束はなかったのだろうか。いざ、本格的な主権侵害行為があった場合、公務執行妨害という法律で立ち向かえるはずがない。そう考えると、竹やりで戦争に挑むようなとてもいびつな光景が思い浮かぶ。暗澹(あんたん)たる思いがするのだ。
もっといえば、今回、海上自衛隊の出番は最初から最後までなかった。それを多くの人が当たり前に受け止め、何も考えずに済ませている。これも本来、とても不思議な光景だといわざるをえない。
投稿情報: 盛 十和子 | 2010/10/06 05:01
岡田様
この事件が発生した当初に決めた
「法に基づいて粛々と処理する」方針に対して
国民が批判しているわけではないと思います。
中国が強気に対応してきた後の
政府の対応について怒りを感じているのです。
法に基づいて粛々と処理した結果が「釈放」
というお粗末ぶりです。
こんな結果にしかならないのであれば
むしろ国がおおっぴらに関与すべき問題
だったのではないのですか?
何しろ今回の相手は国の成り立ちがあまりにも
違う中国だったのですから。
一連の政府の対応について
日本の国民はデモを行いました。
2010年10月2日に東京、名古屋など日本全国で中国の尖閣諸島に関する
デモが行われました。
政府への弱腰外交に対する怒りや
国民の意志が政府とは違うことを国内外に知らせるためです。
どこかしらの右翼団体がまた勝手なことを言ってると
切り捨てる方もいらっしゃるかと思いますが
今回のデモは、これまでのデモとは違って
若者や子供ずれの親子など一般の方が多かったようです。
このデモに対して海外のメディアは大きくとりあげているのにも
かかわらず国内の日本メディアは全く報道しません。
ですから、念のためお知らせしておきます。
Youtubeなどで動画がアップされています。
どうぞ国民の気持ちを理解してください。
投稿情報: 千島 | 2010/10/06 15:07
尖閣列島沖の漁船衝突事変について、那覇地方検察庁によるジャッジは、あくまで人命尊重を最優先した「空気(=この場合は外国からの圧力)を読んだ」大英断だと私は信じております。
政府による指揮権の発動があったのかどうかを(確証も無いのに)憶測で勝手に騒いでいた国内メディアの方にこそ問題があると思います。
非常に無責任だと思います。
外交的に、と言うよりも人道的にああいう判断の他に
拘束された日本企業の社員の方々を救済する方法はなかったと思います。
仮に政治判断があったとしても、拘束された四名の方が解放されたのなら、福田赳夫首相(当時)による歴史に残る大英断「人命は地球よりも重い」の先例に続いたと
評価されても良かったとさえ思います。
投稿情報: 匿名希望 | 2010/10/09 14:07